10話 変わりだした物語
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「…失礼します」
ちくっと、声とともに痛みを感じた。いつの間にか私の服の袖を巻き上げていて、露になった腕に注射針を刺していた。慣れたようにそのまま、適当な量の血を抜く。
「さて、奴らもそろそろやって来る。僕らは一端隠れるよ」
シンクはジャンプで、ディストは譜業椅子で部屋の上のほうへと上がっていった。って、私を置いてかないでよ~!!体は痺れて動かないし、お腹は痛いし…痺れて動けないとなるとディストの薬かな。困った、どうしよう。視線を腹部にもっていくと、薄っすら血が出ていたのが見えた。
「声は…出る。でも、小声」
叫んでも、まだルーク達は来ていない。そろそろ、来るとは言っていたけど。
「なんだぁ!?なんでこんな機械が家の別荘にあるんだ?」
上からルークの声。本当に来てたんだ。
「ルーク、ジェイ、ドさ」
お腹痛い、小声しか出ない。シンクでもディストでもいいから手当てしてくれればいいのに。腹部の痛みが増して、思わず目を瞑れば上から声がした。
「真咲!?」
声の主はジェイドだった。そのジェイドの声に他のみんなも私に気づき、ジェイドとティアとイオンが私の傍に寄ってくる。
「真咲!」
イオンが私の目の前に、ジェイドとティアは私の傍らに膝をついた。みんなが来てくれたことに、涙が出そうになった。物語ではここに来ることになるのは分かってはいたが、もしかしたら話が変ってしまっているかもしれないという不安もあったから。