2話 異端の力
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「……彼女に関しては後ほど。それよりイオン様、あなたらしくもありませんね」
痛みのない左目だけを薄く開けば、ジェイドはイオンの隣にいた。
「…ジェイド。すみません、勝手な事をして」
イオンの詫びを入れる声がする。チーグルの為に単身で森に来たイオン。はぁーっと息をつくジェイド。
「悪いことと知っていてこのような振る舞いをなさるとは」
彼を諌める言葉。イオンは優しい子。悪いと分かっててもほっとけなかったんだよね?
「チーグルは始祖ユリアと共にローレライ教団の礎。彼らの不始末は僕が責任を負わななくてはと――」
表情は申し訳なさそうに、だがその口調はローレライ教団の導師のしっかりとしたものものだった。しかし―――
「その為に力を使いましたね?医者から止められていたでしょう?」
ジェイドの厳しい口調。それはイオンの体を心配してしてなのか、それとも別の理由からなのか……この時、既に彼の事に感づいていたのかもしれない。
「真咲?大丈夫、目が痛いの?」
ジェイドとイオンの会話に耳を傾けていると、アニスは私の左隣に腰を下ろしていて、心配そうに顔を覗き込む。