9話 旋律の奏
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「確かに褒められた行動じゃないけど、キミが無事でよかったよ」
ガイは微笑みながら言った。ありがとう、ガイ…ほんとは凄く怒られると思ってたんだけど。心の中でお礼を言う。
「ルークがかなり心配してたみたいだけどな。あいつが人の心配なんて珍しいもんだ」
へっ?ルークが?なんで??きょとんとした顔をしてしまう。そうしているうちにまだ寝ていたティアたちが起きてきた。私は全員に謝罪し、もう迂闊な行動はしないと約束した…守れるかは別として。ルークは本当に私を心配してくれてたらしく何度も大丈夫か?と聞いてくる。ジェイドに至ってはよほど怒っているのか目を合わせてはくれなかった。今日中にはカイツールに辿り着くと、ガイが言った。もうすぐ、アニスに会える~!タルタロス襲撃以来だから久々だ。
「ジェイドさん」
今朝の態度が気になって、ジェイドに声を掛ける。ジェイドは無言で振り返った。どこか、近寄りがたい雰囲気をかもし出している。
「えっと、その…」
自分から声を掛けたのはいいけど、いざとなるとなんて言っていいのか分からなかった。謝罪はしたけどまさか、何か態度冷たくないですか?何て聞けないし。言葉を濁していると先にジェイドが口を開いた。
「…あなたはもう少し自分の命を大事にしなさい」
やっぱり、怒ってる。低い声音に、私を見下ろす赤い瞳は私を非難しているようだった。迷惑も心配も掛けたし身勝手な行動をしたのだから仕方ないんだけど。
「結果的に助かったからいいものを…」
敵であるアリエッタに近づいたり瘴気を吸って倒れたりしちゃったから…殺される危険も瘴気を吸いすぎて死んでしまうかもしれなかった。