8話 変化の片隅に
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「ジェイド…」
「大丈夫です。呼吸はしっかりしてますから、ただ眠っているだけです」
そう言うと、イオンは安心したのか胸を撫で下ろし、彼女の手を握ったまま眠る真咲の顔を見る。イオンは真咲に対して、何か特別な感情を抱いているようにも伺えた。少なくてもジェイドにはそう見えた。
「なんだ、真咲は眠ったのか?」
食事の支度が出来たと呼びに来たガイがイオンの横に腰を下ろし、顔色の悪い眠る真咲の顔を見て表情が険しくした。
「このまま、寝かせておきましょう」
ジェイドの言葉にイオンとガイが頷く。イオンとガイがこの場を後にしてもジェイドはまだ立ち上がらなかった。眼下で眠る真咲の寝顔を見つめる。
―――不慮の事故でこの世界に来てしまった彼女は何故、タルタロスで一度顔を合わせただけのアリエッタを信用し、助けようとするのか。どうしてそこまで、他人に心を許すのか分からない。彼女を守ると決めたのに守れなかった自分に腹が立つ。こんな感情はとうに忘れていたのに……
規則正しく呼吸をして眠る真咲の頬を一度撫でて、その場から立ち上がる。食後にティアが念のためにと回復譜術を施す。この日は早めに就寝に付き、見張りはガイが自分がやると買って出たので任すことにした。
私の行動は傲慢ですか?
たった一つの命…
守れるものなら
守りたいの…