8話 変化の片隅に
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「ティアの譜歌の件ですね」
「ええ、前々からおかしいとは思っていたんです」
ティアの譜歌のことを聞くために、その場で休憩を取ることにした。真咲もまだ目を覚まさない…なら丁度いいだろうと皆賛成した。ティアとイオンの話を聞く限り、ティアの譜歌は"ユリアの譜歌"だという。譜歌が何なのか知らないルークに、ガイが苦笑を浮かべながらも皆と説明をし始めた。
「ユリアの譜歌は、譜と旋律だけでは意味がなさないのではありませんか?」
譜術と同等の力を持つ、ユリアの譜歌…何故、その譜歌をティアが詠えるのか、とジェイドは疑問を漏らした。
「そうなのか?ただ、詠えばいいんじゃねぇのか?」
ルークのお坊ちゃん発言に全員が黙り込む。ただ詠えはいいのなら音律士は全員が譜歌を詠えて、ジェイドが不思議がることはないとガイが言う。そう言われてようやくルークは気づいたようだ。
「譜に込められた意味と象徴を正しく理解し、旋律に乗せるときに隠された英知の地図を作る…一子相伝の技術だ」
ガイの言葉にティアが驚く。キムラスカで使用人をやっている彼が何故それを知っているのかと。
「え、ええ、その通りよ。よく知っているわね」
「昔、聞いたことがあってね」
ガイは笑みを浮かべて言う。何かを隠しているようにも見えるが、誰もそれについては追求しなかった。
「あなたは何故、ユリアの譜歌を詠うことが出来るのですか?誰かから学んだのですか?」
「…それは、私の一族がユリアの血を引いているから、だという話です。本当かどうかは知りません」
ジェイドの問いにティアが答える。