8話 変化の片隅に
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「――ごほっ」
私とアリエッタ、そしてライガは包み込まれるように噴出した…瘴気を浴びた。喉の奥が苦しくて咳きが出た。瘴気吸っちゃた?私は口に手を覆い、その場に座り込んだ。アリエッタは気を失ってしまったようだ。瘴気を吸ってしまった?助けてあげられなかった?
「真咲!」
「瘴気だわ」
イオンとティアの声が聞こえる。揺れと咳が止まらなくて、動くことも返事も出来ない。
「いけません!瘴気は猛毒です!」
イオンが叫んでいる。声は聞こえるけど、瘴気のせいで姿が確認できない。
「吸い込んだら死んじまうのか!?」
突然なことに動揺の声をあげるルークにティアが「長時間吸わなければ大丈夫」と言う。しかし、その間に瘴気は私達の逃げ場を塞いだ。
「――クロア リョ トゥエ ツェ リョ レィ ネゥ リョ ツェ…」
ティアが譜歌を歌う声が聞こえる。こんな時でなければゆっくりと聴いていたいほど綺麗な歌声。
「譜歌を歌ってどうするつもりだと…」
「待ってください、ジェイド。この譜歌は…ユリアの譜歌です」
ジェイドが怪訝な表情をして諌めるように歌うティアを見るとそれにイオンが答える。ティアの足元が光り出し、巨大な譜陣が現れる。すると、地震が治まり、瘴気も消えた。
「瘴気が消えた……?」
呆然とした表情で呟く、ガイ。何が起こったのか分からない、と。
「瘴気が持つ固定振動と同じ…振動を与えて、消滅させたの。だけど、一時的な防御よ。長くは持たないわ」
ティアが冷静に説明をするが少し焦りも見えた。
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