お前はどうなんだよ


川上が卒論や大学の単位の調整で多忙になってしまいオフィスに来る頻度が落ちた

来たとしても夜データだけ取りに来たりするくらい


川｢おはようございます、お疲れ様です｣
伊｢おはよう、今何時｣
川｢22時ですね、｣
伊｢大学？｣


軽く頷く川上の目元の隈はこの前見た時よりかなり濃くなっていて


伊｢こっちの仕事減らす？｣
川｢なんでですか｣
伊｢死ぬかなって｣
川｢死なないですよ｣


川上の息を吐くような笑い方は疲れてる時のクセ
、だった気がする確か沙南ちゃんがこの前言ってた


伊｢最近メンバーと会ってるの？｣
川｢このくらいの時間に来ている人とかとはときどき
一昨日は福良さんと山本が残ってたから少し話しましたよ｣


パソコンを開いて作業を始める川上
自分もパソコンに目を戻す


伊｢じゃあ、沙南ちゃんにもあってないの？｣
川｢会ってないですね｣
伊｢珍しい｣
川｢そんなことないですよ｣
伊｢会いたい？｣


茶化すように川上に視線を送る


川｢、、、べつに｣
伊｢そうかそうか、｣


間は言葉よりも饒舌で川上が会いたがっているのは明白すぎた


伊｢じゃあ、最近沙南ちゃんと最近話してないんだ？｣
川｢そうですね｣


少し拗ねたような声色の川上を見ると少しイタズラ心が働いて
同時にかわいい後輩の真意が気になって


伊｢須貝さんが沙南ちゃんに告白したの知ってる？｣
川｢え？｣
伊｢告白したらしいよ、聞いてない？｣
川｢きいてないですけど、｣


なんで知ってんだよって顔してるのは置いておいて知らなかったってことは正直意外


伊｢聞いてないんだ？｣
川｢なんで知ってるんですか｣
伊｢沙南ちゃんに相談されたから｣
川｢そうですか｣


焦りからかイラつきからか頭を雑にかく


伊｢どう思ったの？｣
川｢どう、とは｣
伊｢沙南ちゃんが告白されて、もし付き合ったりしたら｣
川｢俺には関係ないんで、なんでもいいです｣


態度からしてそんなわけないことは明白なのにばれてないと思っているのか、どうなのか


伊｢沙南ちゃんのこと好きなんじゃないの？｣
川｢好き、、ですけど｣


否定するかとおもったら案外簡単に認めた


伊｢ボケっとしてたら須貝さんに取られちゃうよ？いいの？｣
川｢俺にはどうしようもないんで｣


下を向いたまま返事をする川上


伊｢そっか、じゃあ俺先に帰るわ、お疲れ｣
川｢お疲れ様です｣


負けず嫌いの川上があっさりあきらめるわけがない

これからがおもしろくなりそう

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