説教は心配の裏返し


沙南に好意を寄せていることに気づいたのが川上への嫉妬からなんて

不本意すぎる、


自室で1人で頭を抱える深夜4時

明日は大切な実験があるから早めに寝てちゃんと起きて研究室の同期と贅沢なモーニングでも行くかなんて話してたけどこれは丁寧な断りのメッセージを入れなければならない


そう思い携帯を開くとこんな時間に沙南のツイートが目に入る

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ひとりのよるってなんとなく寂しく感じません？
羊を何匹も数えても寝れない夜はよく友達と電話するのですが今日は捕まらなくて

レポート頑張ります！みなさんは早く寝てください

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は？もう4時すぎだしいくらショートスリーパーとは言えこいつ最近タスク多めに請け負ってたよな

昨日も顔色そんなに良くなかったし、そもそもこいつちゃんと寝ないとすぐに体調崩すし


なんて"心配しているお兄さん"を装って電話をかける


『もしもし？須貝さん？』
須｢まだ起きてんのかよー！｣
『あー、ツイート見たんですか？須貝さんこそ明日大切な実験あるって言ってませんでした？』
須｢生活習慣は簡単には直らない｣
『同感です』


ふふっと笑う沙南の声はいつもより元気がなく感じてそれは夜だからなのか何かがあったのか


伺うようにならないよう、沙南の心情を汲み取ろうとしてみる


『ちょっと話し聞いてもらえますか？実は、今日バイトで失敗しちゃって』
須｢もちろん、きくきく｣
『ありがとうございます、
明らかに私の力不足で先輩達に迷惑をかけてしまって、私がもう先輩の立場なのに全然うまくできなくて』


そう言えばこいつ、あの量のタスクこなして院に進学決まってる大学4回生やってるのにバイトもしてた、こいつもしやスーパーサイヤ人？


『それが心詰まりで上手く寝付けなくなっちゃって』
須｢そうかそうか、ココ最近上手く寝れてなかった？｣
『んー、ここ一週間くらい2時間睡眠とかでしたね』


2時間、2時間？と反応するとはい、と頷く沙南
なんとなく申し訳なさそうにしているのが伺えて


気遣いしいな沙南が悪い意味で出ているのを感じる

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