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伊｢やっぱ沙南ちゃんは須貝さんといる時一番安心した顔するよね～｣


ソファで2人で楽しそうに話している2人を見て伊沢さんが呟いた

視線をそっちに向けると手をブンブン振り回しながら須貝さんに何かを必死に話している沙南とニコニコしながら話を聞いている須貝さん


川｢そうっす、よね｣
伊｢俺もあんな安心しきった顔向けられてぇわ｣
川｢ですね｣


伊沢さんへの相槌が雑になってしまったのは俺も同じことを考えたことが何となく

悔しかったから


でもそれを伊沢さんに悟られたくなくて画面に目を戻して作業をしていても(名前)の嬉しそうな笑い声が聞こえてうまく集中できなくてパソコンから目線をあげると


不思議そうな顔でこちらを見る沙南と目が合う


川｢ん？｣
『疲れてます？』
川｢どして？｣
『眉間のしわ深いですよ、チョコ贈呈会しますね』


テテテと効果音がつきそうな歩き方で荷物からチョコを取り出してくる
差し出されたチョコはこの前俺が気に入ってると山本と話してたもの


川｢え、これ｣
『最近元気ないなーと思ってたんですよね』
川｢ありがとう｣
『いえいえ、癒されてください』
川｢ありがとな｣


横に座ってる沙南の頭を撫でると嬉しそうな顔をする

その顔がさっき須貝さんと話していた時の表情と重なって見えてなんとなく胸のあたりがズキ、と痛む


なんとなくむしゃくしゃして少し乱暴に頭を撫でるとなんですかーと言いながら笑ってくれる


『え？なに？びっくりしたー』
川｢なんでもないよ、作業しろ｣
『え？はーい！』


いつもの定位置でPCを開き作業を始める沙南の姿をじっと見ているとまた胸が締め付けられるような感覚


なんの痛みか俺にはまだわからない

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