妬？


重い重い瞼を開くと私の足元でソファによっかかり本を読んでいる河村さん


河｢お、起きた？｣
『どれくらい寝てました？』
河｢30分弱じゃない？寝顔せっかくかわいかったのに｣
『.......普段は言わないくせに』
河｢本当は言って欲しいくせに｣


珍しく今日はオフィスに2人
普段家にいても言ってくれない一言を簡単に言ってくれるあたり"狙ってるな"と思う


河｢今日はなんの記事を？｣
『今日は編集を』
河｢あれ、編集なんてできんの？｣
『福良さんにマンツーマンで習ったからね』
河｢え、いつ｣


少しムッとした顔をする河村さん
みんなはこんなに甘いムッとした顔見たことないんだろな、なんて考えながらも続ける


『一週間前くらいからかな？習い始めた
サブちゃんはもう編集していいよって言われたから練習ついでにやってる』
河｢え、｣
『福良さん教えるの上手だよね～やっぱり頭の回転早いのかな』
河｢確かに｣
『あ、ちょっと待って福良さんからLINE来てた！
返すね！』


わかりやすく拗ねていく河村さんが珍しくてかわいくて福良さんを大袈裟に褒めたり携帯を見て少し微笑んでみたりしていると


河｢だーーーめ｣
『なにが？』
河｢編集は俺が教えるよ、そしたら家でも教えられるし｣
『なんで？』
河｢効率の話？｣
『福良さんに私がよく河村さん家に居るからついでに教えるよって言うの？』
河｢なんでだよ、ただ編集教えるの代わるって言うだけだよ｣
『福良さん河村さんのこと気遣って代らないとおもうな？』


確かに、と顎に手を当てて少し考える河村さん
そんな表情も画になるなと思うのは恋人フィルターがかかっているから？


なにか、なにか耐えきれなくて河村さんに抱きつく
普段のオフィスでこんなこと出来ないし


河｢抱きしめられても機嫌は直りませんよ｣
『どうしたら機嫌は直りますか？』
河｢そうですね、キスでもしてもらいましょうか｣
『喜んで』


キスをしようとさっきよりも身を寄せるとオフィスのドアが開く音と数人がおはようございますーと入ってくる声

慌てて私は身を離し入ってくる伊沢さんと川上さんにおはようございますと声をかける
コーヒーを入れようとソファをたった瞬間


河｢続きは家でね｣


そういった後不敵に笑った河村さん

実は独占欲あるでしょ？

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