曖昧な


【今日家行っていい？】


オフィスで作業をしていると横に置いた携帯が通知を知らせる
目を向けるとこちらを気にすることなく携帯をいじっている


【いいですよ、ご飯作っておきますね】


そう返事を打つと帰るために荷物をまとめ始める
パソコンしまうくらいしかないけど


伊｢あれ、沙南ちゃんもう記事上げてくれたの？｣
『添削お願いしていいですか？』
伊｢もちろん、どっか投げとくね｣
『お願いします、次までの添削はこのファイルですか？』
伊｢うん！ありがとうー｣
『はーい！お疲れ様でしたー』


パソコンをリュックにしまって立ち上がると


福｢さくさくぱんだいる？｣
『いるー！福良さんありがとうございます』
須｢これはなーんだ｣
『あ！ガルボ！しかもいちごじゃないですか～』
須｢食べなさい食べなさい｣
『いただきますー！』


帰り際に皆さんからいつもお菓子をもらって
正直みなさんからかわいがられてる自覚がある


『お疲れ様でしたー』
｢｢｢お疲れ様ー｣｣｣


オフィスを出て電車に乗って最寄りのスーパーへ寄る
今日は何を作ろうか、なんて考えながら3つ120円のじゃがいもに手を伸ばす
取る直前にやっぱり横にある150円のじゃがいもを手に取る

30円くらい贅沢したって神様も文句は言わないでおいてくれるだろう


ご飯を作っていると家のインターホンが鳴る


『思ったより早かったですね？川上さん』
川｢沙南の記事投げた先俺だったからもう目の前で添削してやろうと思って｣
『それは心して寄り添おうと思います
あとお肉焼いて和えるだけなので少し待っててください』
川｢はいよ、ありがとう｣


ソファに座って軽く伸びをして携帯を見始める
横顔が少し疲れているから少し眠いのかな


『できましたよー』
川｢ありがとう、いただきます｣


2人でいただきます、と手を合わせてからは沢山お話をする
オフィスではそこそこしか話しないくらいの関係なのに家だとお互い饒舌で

後ろめたい気持ちを隠してるみたいな

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