電車


『お疲れ様でした』
｢｢｢｢お疲れ様～｣｣｣｣

伊｢お疲れ様｣


オフィスからの帰り、メンバーの皆さんに別れを告げ自分のホームへ歩く
私の家へ帰る線に乗る人がなぜか一人もいないから帰りはいつも寂しく感じる


"いつも"は


【来るんでしょ？】


携帯を開くと伊沢さんからのメッセージ

家に帰る途中、１回乗り換えをすると案外すぐ近くにある伊沢さんの家


クイズノックのメンバーは誰も知らない、私たちが別れた後会ってることなんて、

ーーーーーー

『待った？』
伊｢全然？｣


いつも聞くよね、と笑いながら私の手に慣れた手つきで指を絡ませる

嬉しくて微笑みながら見上げるとん？という顔をするから首を振って前を向く


伊｢そういえば、川上が沙南ちゃんの記事褒めてたよ｣
『ほんとですか？』
伊｢ほんとほんと、俺もいいと思ったし｣
『伊沢さんも褒めてくれるなら信じよ』


絡む指を軽く握ると少しだけ力を入れて握り返してくれる
普段ボタンを押している、大きくて指の長い手で


伊沢さんの家に着き部屋に上がると優しく抱きしめられる
ゆっくり背中に手を回してしがみつき顔を上げると笑っている伊沢さんの目が合う


伊｢ねえ、ちゅーしていい？｣
『逆にしないの？』


挑発するように言うと伊沢さんは面食らった顔をしたあと優しく私の唇に触れたあと私の上唇を軽く噛む
唇が離れた感触が惜しくて背伸びをするとまた優しくキスしてくれる


そのまま私が来ていたブラウスのボタンに手をかけるがしばらく悩んだ後私の事をベッドまで抱き上げて連れていってくれる


2人で布団に倒れ込みまたキスをする
さっきとは比べ物にならないくらい甘い甘いキス

私が着ていたブラウスを剥ぎ取られ甘いキス、そして私の手をまた優しく握る


そのまま伊沢さんの気が済むまで甘やかされる


なんでだろう、私達は定期的にこんなことをしているのに付き合っていない