第一節・第十部『女帝争奪戦!遂に覚醒!?進化する天才策略家』
「ク〜クックック……!零、あそこの『限定フィギュア』、俺様が取ってやるよォ!」
秋葉原の大型ゲームセンター。クルルが端末を高速操作し、クレーンゲームの基板に
――ガィィィィィンッ!!
「……なっ!?アームが、弾かれた……だと!?」
不可視の領域で、シルバが放った銀の魔糸がアームを絡め取り、同時にガルル中尉が音速のデコピンで景品箱を叩き落としたのだ。一般客の目には、景品が「勝手に宙を舞い、重力を無視して取り出し口へ瞬間移動した」不可解な現象にしか見えない。
「マスター。あんな造形物、私の手で消去すべきですが……マスターが望むなら、この私が『本物(私)』を差し上げますッ!!」
「……否!女帝…いや、零のフィギュアは私が……私がケロン軍の全予算を投じて、1/1スケールで発注済みだッ!!」
背後で「見えない爆発」と「火花」が散り、什器がガタガタと震え出す。
店員が「えっ、地震!? それともポルターガイスト!?」と腰を抜かす中、零は引き攣った顔で立ち尽くしていた。
零「取れたからいいだろ!!!……あー、もういい! 帰るぞ、お前ら!!」
喧騒から逃れるように、クルルが零を連れ出したのは、駅ビルを見下ろす静かな屋上庭園だった。
シルバ達の追跡を、事前に仕掛けておいた「不屈の旋律」の
「やっと静かになったぜェ……あのアホ共、今頃は万世橋のあたりで偽物の反応を追いかけてる頃だぜェ、ククッ!!」
零は、オフショルから覗く白い肩を少しすくめ、秋葉原の夜景を見下ろした。
零「……ったく、散々な外出だ。……お前のせいで、俺の大切な一日がメチャクチャだよ」
「ククッ!!悪かったな……でもよォ、零……」
クルルが零の隣に並び、手すりにひょいと飛び乗って視線を合わせた。
いつもは卑屈に丸めている背中を少しだけ伸ばし、彼は夜風に揺れる零の茶髪をじっと見つめる。
「……あんたが、男だろうが、女だろうが。……俺が、あんたの『脳みそ』と『魂』に惚れてんのは……変わらねぇんだよ」
零「……曹長…?」
「俺様、本気だぜ? ……あんたの隣にいるのが、あの銀色の執事でも、紫の軍人でもなく……俺様であるためなら、世界中のシステムをぶっ壊したって……構わねぇんだからよォ……」
クルルが、零の黒銀の瞳を真っ直ぐに見据える。
その瞳には、いつもの嘲笑も卑屈さもなく、ただ零を独占したいという、重く、甘く、そして壊れそうなほど純粋な「愛憎」が溢れていた。
「……あんたの『初めて』のデート相手が、俺様で良かったろォ?ク〜クックックッ……」
クルルがそう言って、零の肩にそっと自分の手を重ねた。その瞬間。
魔王・零の心臓がドクンといつもより大きな音を立てて跳ねた。
零「……?」
この熱は、この動悸は何なのか。
最強の魔王にして究極の「
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