第一節・第八部『迫る!神の審判!!–魔王と参謀の究極進化!!–』
「…………き、貴様、一体何者だ……!?地球人にこれほどの『負の質量』を持った権能など、存在するはずが……ッ!!」
空間そのものを黒い霧で喰らい尽くしていく零の姿に、青い肌の指揮官は初めてその無機質な仮面を歪め、本能的な恐怖に戦慄した。
零「俺か?……お前が自慢の
零は、腕の中で激しく明滅し、過負荷で消え入りそうなクルルの体に、自らの膨大な魔力を惜しみなく流し込んだ。
零「――
《――了解。個体名:クルル曹長の全精神ログ、および魔導回路を、マスターの「智慧之王」と統合。……限定的進化:状態「
「…ッ!ク……ク〜クックック……!!あぁ……堪んねぇなぁ……!!魔王様の……零の熱が、俺様の脳みその隅々まで……ドロドロに溶かしてやがるぜぇ…ッ!!」
クルルの瞳が零と同じ黒銀色に輝き、背後には無数の仮想ウィンドウが
「おい、掃除人。……お前らの本拠地に、俺様からの『最高の
クルルが虚空に指を走らせた瞬間、指揮官の足元に、零の「暴食者」とクルルの「電脳侵食」が融合した「虚無の穴」が開いた。
零「――トドメだ、クルル!」
「――あぁ、行こうぜ、魔王様ぁ……ッ!!」
二人の意志が重なり、放たれた銀と黒、そして黄色の奔流が、指揮官を一瞬で呑み込み、因果の彼方へと消し飛ばした。同時に、ケロン星本部の全モニターへ、あの不屈のマーチと共に「お前が俺に勝つのは100億年早ぇんだよ!!!」という零の不敵な笑みが大音量で送信される。
ハッキング、および粛清部隊の完全消去――完了。
「……はぁ、はぁ……。……やった……ぜぇ、魔王、様ァ……」
クルルは魔力切れでぐったりと零の胸に顔を埋めた。その頬は高揚で赤らみ、自分を抱きしめる零の体温に、この上ない「独占感」を感じていた。
「……ん?………あ、れ……?零さん?クルル?」
一秒後。
時間が、再び動き出した。
夏祭りの喧騒、提灯の明かり、笑い声。
そこには「浴衣姿の零が、ボロボロになったクルルを祭りの真ん中で強く抱きしめている」という、あまりにも衝撃的な光景が広がっていた。
「…………あんたたち、お祭りの最中に…………何やってんのよォォオッ!!」
夏美の絶叫が夜の境内に響き渡る。だが、クルルは零の腕の中から、自分を射殺せんばかりに睨みつけるガルルやギロロ、そしてシルバに向け、勝ち誇ったような陰湿で悦悦たる笑みを向けるのであった。
続
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