第一章
夢小説設定
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2017年1月1日の朝。
私や樹の家の近くにある神社は初詣に訪れる人でいっぱいだった。
「さむ…」
「何でマフラー巻いてないの」
「樹ん家に置いてきちゃった」
縮こまる私の首に、樹が自分のマフラーを巻き付ける。
「俺の巻いてて」
「でもそしたら樹が寒いよ」
「俺はいいから」
「…ありがと」
きゅんきゅんさせてくれますなぁ、と新年早々幸せにひたりながら、樹の香水がかすかに香るマフラーを鼻まで引っ張りあげる。
小さい頃から、家族より一足先に樹と2人で初詣に行くのが恒例だった。
メジャーデビューする今年からはお正月にも帰って来れないかもしれないから、今日を大事にしないと。
「お参りいこ」
「うん」
お賽銭を投げて、二礼二拍手一礼。
去年1年間は好きなものを好きなだけ書くことができました。これからも楽しいことだけに精を出していきたいと思います。一生遊んで暮らしたい。
今年はTHE RAMPAGEのメジャーデビューの年です。樹のデビューが最高のものになり、怪我なく大好きなダンスを続けられますように。
あ、あと樹が自立した美人と結婚できますように。
それから、私には樹よりも好きになれる、家事や料理ができて甘やかして養ってくれるイケメンが現れますように。
あ、もういっこ。何かの間違いで私の小説が大ヒットして印税がっぽがっぽで一生遊んで暮らせるような大金が手に入りますように。
「新年早々ろくでもねぇな」
「何で私の心読んでるの!?」
「さくらの考えてることなんてだいたい分かる」
樹は白い息をはあっと吐き出すとスタスタ歩き出した。
「あ、私も樹のお願いしたこと分かるよ」
「なに」
何年一緒にいると思っているんだ。私は得意げににんまり笑う。
「THE RAMPAGEがメジャーシーンを暴れ回れますように。ダンスがもっとうまくなりますように」
ダンス脳ストイック野郎には絶対これしかないと思っていたけど、樹はニヤリと笑って私の頬をぷに、とつねった。
「もういっこあるんだけどね」
「えっマジ?何?」
「教えない」
「ちょっとぉ~、あ、わかったシモいお願いでしょ」
「何でだよ」
「本棚の裏に年上お姉さんもののAV隠してるの知ってるんだよ」
「…それ父さんの」
「何で平気で嘘つくの?」
新年早々ろくでもない会話で神聖な神社を穢している気がしなくもないけど、まぁいいか。
あれ、ていうか。
結局もうひとつのお願いって何だったんだろう?
私や樹の家の近くにある神社は初詣に訪れる人でいっぱいだった。
「さむ…」
「何でマフラー巻いてないの」
「樹ん家に置いてきちゃった」
縮こまる私の首に、樹が自分のマフラーを巻き付ける。
「俺の巻いてて」
「でもそしたら樹が寒いよ」
「俺はいいから」
「…ありがと」
きゅんきゅんさせてくれますなぁ、と新年早々幸せにひたりながら、樹の香水がかすかに香るマフラーを鼻まで引っ張りあげる。
小さい頃から、家族より一足先に樹と2人で初詣に行くのが恒例だった。
メジャーデビューする今年からはお正月にも帰って来れないかもしれないから、今日を大事にしないと。
「お参りいこ」
「うん」
お賽銭を投げて、二礼二拍手一礼。
去年1年間は好きなものを好きなだけ書くことができました。これからも楽しいことだけに精を出していきたいと思います。一生遊んで暮らしたい。
今年はTHE RAMPAGEのメジャーデビューの年です。樹のデビューが最高のものになり、怪我なく大好きなダンスを続けられますように。
あ、あと樹が自立した美人と結婚できますように。
それから、私には樹よりも好きになれる、家事や料理ができて甘やかして養ってくれるイケメンが現れますように。
あ、もういっこ。何かの間違いで私の小説が大ヒットして印税がっぽがっぽで一生遊んで暮らせるような大金が手に入りますように。
「新年早々ろくでもねぇな」
「何で私の心読んでるの!?」
「さくらの考えてることなんてだいたい分かる」
樹は白い息をはあっと吐き出すとスタスタ歩き出した。
「あ、私も樹のお願いしたこと分かるよ」
「なに」
何年一緒にいると思っているんだ。私は得意げににんまり笑う。
「THE RAMPAGEがメジャーシーンを暴れ回れますように。ダンスがもっとうまくなりますように」
ダンス脳ストイック野郎には絶対これしかないと思っていたけど、樹はニヤリと笑って私の頬をぷに、とつねった。
「もういっこあるんだけどね」
「えっマジ?何?」
「教えない」
「ちょっとぉ~、あ、わかったシモいお願いでしょ」
「何でだよ」
「本棚の裏に年上お姉さんもののAV隠してるの知ってるんだよ」
「…それ父さんの」
「何で平気で嘘つくの?」
新年早々ろくでもない会話で神聖な神社を穢している気がしなくもないけど、まぁいいか。
あれ、ていうか。
結局もうひとつのお願いって何だったんだろう?