第二章
夢小説設定
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今日は樹が来る日。
夕方まで原稿と最近私が密かに手をつけた新作を進めて、タバコついでにスマホを確認する。
【ごめん、撮影が押してるから家行くの夜になる】
そんなLINEが来ていた。私はぷかぷか煙を吐きながら返信する。
【疲れてたら無理に来なくても大丈夫だよ。仕事頑張って】
「送信っ、と」
「にゃあ」
「ん?にほおじは樹に会いたいの?」
「にゃあ」
日本号が私のふくらはぎに頭を擦り付けて甘えてくる。
その時、スマホが震えた。樹からの返信かと思って画面を見ると、そこには知らない番号。
まただ。
どうせ無言電話だと無視していると、そのうち切れた。
「ストーカーね…私にそんなに魅力あると思えないけど。樹ファンからの嫌がらせじゃないの?」
ふうっと、煙が夕暮れの空に登っていく。
その時、私はふと今日は一度もご飯を食べていないことを思い出して部屋に戻った。冷蔵庫を開ける。
「…ですよね。買ってないし」
外は少しずつ薄暗くなっているが、まだ大丈夫だろうか。
「にほおじ、ちょっとお留守番しててね」
私はジャージのままスリッパをつっかけて外に出た。近くのスーパーまでは徒歩3分。
ささっと買い物を済ませ外に出るとだいぶ暗くなっている。
まさかストーカーに待ち伏せされてるなんてないと思うけど、急いで帰った方が良さそうだ。
その時。
またスマホが震えた。
電話じゃなく、メール。普段はメールなんてめったに使わないのに、誰だろう。
何気なくメールを開いて、ぞっとした。
【今晩は焼き鮭?】
今私が持っている袋の中には鮭の切り身が入っている。
見られてる。
背筋に寒気が這い上って、振り向こうとする。
しかし。
ガシッ
いきなり後ろから誰かに抱きつかれた。耳元に熱っぽい息がかかって鳥肌が立つ。
悲鳴を上げようとしたが口を手のひらで塞がれる。
「ん、っ…!?」
「やっと二人きりになれた…」
この声…
そうだ。いつもサイン会に来てくれてるあの男の人。
(山田さん……!?)
何で、どうして。
パニックになる私の身体を押さえ込んで、山田さんの右手が私の身体をまさぐった。
胸をぎゅっと握りこまれて、恐怖が私を支配する。
やだ、やだ、やだ。
こわい。
(助けて樹……!!)
乱暴に胸を触られて、さらに耳をべろりと舐められる。
「はぁ…はぁ…あんな男に先生は渡せません………あなたは僕だけのものだ…」
嫌だ。
気持ち悪い。
こんな男に、汚されたくない。
樹…っ!
とにかく怖くて、無我夢中だった。
渾身の力を振り絞って、肘を後ろに突き出す。幸運なことにそれが山田の脇腹にクリーンヒットし、力が緩んだ。
「っ……!」
さらに食材が入っていたビニール袋を山田に投げつけ、猛然と走り出す。普段使っていない筋肉を総動員して、肺が焼き切れそうだった。
「待って…!どうして逃げるんですか先生!」
逆に私に逃げる以外の選択肢があると思うのかこの変態ストーカー野郎。がむしゃらに逃げ続けて、近くの交番に飛び込んだ。
「助けてください!!!」
夕方まで原稿と最近私が密かに手をつけた新作を進めて、タバコついでにスマホを確認する。
【ごめん、撮影が押してるから家行くの夜になる】
そんなLINEが来ていた。私はぷかぷか煙を吐きながら返信する。
【疲れてたら無理に来なくても大丈夫だよ。仕事頑張って】
「送信っ、と」
「にゃあ」
「ん?にほおじは樹に会いたいの?」
「にゃあ」
日本号が私のふくらはぎに頭を擦り付けて甘えてくる。
その時、スマホが震えた。樹からの返信かと思って画面を見ると、そこには知らない番号。
まただ。
どうせ無言電話だと無視していると、そのうち切れた。
「ストーカーね…私にそんなに魅力あると思えないけど。樹ファンからの嫌がらせじゃないの?」
ふうっと、煙が夕暮れの空に登っていく。
その時、私はふと今日は一度もご飯を食べていないことを思い出して部屋に戻った。冷蔵庫を開ける。
「…ですよね。買ってないし」
外は少しずつ薄暗くなっているが、まだ大丈夫だろうか。
「にほおじ、ちょっとお留守番しててね」
私はジャージのままスリッパをつっかけて外に出た。近くのスーパーまでは徒歩3分。
ささっと買い物を済ませ外に出るとだいぶ暗くなっている。
まさかストーカーに待ち伏せされてるなんてないと思うけど、急いで帰った方が良さそうだ。
その時。
またスマホが震えた。
電話じゃなく、メール。普段はメールなんてめったに使わないのに、誰だろう。
何気なくメールを開いて、ぞっとした。
【今晩は焼き鮭?】
今私が持っている袋の中には鮭の切り身が入っている。
見られてる。
背筋に寒気が這い上って、振り向こうとする。
しかし。
ガシッ
いきなり後ろから誰かに抱きつかれた。耳元に熱っぽい息がかかって鳥肌が立つ。
悲鳴を上げようとしたが口を手のひらで塞がれる。
「ん、っ…!?」
「やっと二人きりになれた…」
この声…
そうだ。いつもサイン会に来てくれてるあの男の人。
(山田さん……!?)
何で、どうして。
パニックになる私の身体を押さえ込んで、山田さんの右手が私の身体をまさぐった。
胸をぎゅっと握りこまれて、恐怖が私を支配する。
やだ、やだ、やだ。
こわい。
(助けて樹……!!)
乱暴に胸を触られて、さらに耳をべろりと舐められる。
「はぁ…はぁ…あんな男に先生は渡せません………あなたは僕だけのものだ…」
嫌だ。
気持ち悪い。
こんな男に、汚されたくない。
樹…っ!
とにかく怖くて、無我夢中だった。
渾身の力を振り絞って、肘を後ろに突き出す。幸運なことにそれが山田の脇腹にクリーンヒットし、力が緩んだ。
「っ……!」
さらに食材が入っていたビニール袋を山田に投げつけ、猛然と走り出す。普段使っていない筋肉を総動員して、肺が焼き切れそうだった。
「待って…!どうして逃げるんですか先生!」
逆に私に逃げる以外の選択肢があると思うのかこの変態ストーカー野郎。がむしゃらに逃げ続けて、近くの交番に飛び込んだ。
「助けてください!!!」