第二章
夢小説設定
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「ファンです!新作楽しみにしてます!」
「ありがとうございます」
「この前の作品面白かったです!」
「ありがとうございます」
「可愛いです!タイプです!」
「ありがとうございます」
「樹くんと先生とのツーショットください!」
「ありがとうございます」
「樹くんと付き合ってるわけじゃないんですよね!?」
「ありがとうございます」
「藤原樹氏か僕かだったらどっちを選びますか!?」
「ありがとうございます」
よし、順調順調。後半ほぼ樹絡みだったけどそんなの気にしてたらキリがない。ウィーケンに出て以来樹と幼なじみだという話は私とランペ双方のファンに拡散されまくっている。
2時間後。
ラスト1人だ。いつもの山田さん。
「先生…THE RAMPAGEというアーティストのメンバーと幼なじみだとは知りませんでした。存じ上げなかったので少し調べてみたら、整った顔立ちの素敵な方ですね」
「ありがとうございます」
山田さんから本を受け取ってさらさらとサイン。
「山田さん、毎回来てくださってありがとうございま~す。はい握手」
肉のついた彼の手を義務的に握る。よし、これで終了おしまいお疲れちゃんっと。
しかし。
突然山田さんの手に力がこもった。骨が軋むような痛みが走って、顔をしかめる。
「いたっ、」
「恋人同士というわけではないんですよね?」
「はい?」
「違いますよね?」
「ち、違います。あの、手」
気づいた日向さんが引き剥がしにかかる一瞬前に、山田さんはぱっと手を離した。さっきまでとは一転にこやかな笑みを浮かべて「では、また」と去っていく。
「大丈夫ですか?何かされてませんか?」
「いえ…大丈夫です。それよりも!締切ちゃんと延ばしてくださいよ!」
「あ、はい!僕は1度口にした言葉は絶対に曲げませんから!」
最高。日向さん大好き。
サイン会の様子に密着していたディレクターさんから挨拶があったけど、私は締切延長にすっかり舞い上がっていてそんなに聞いていなかった。
もちろんさっきの山田さんのことも忘れていた。
その後、大変なことになるとも知らずに。
「ありがとうございます」
「この前の作品面白かったです!」
「ありがとうございます」
「可愛いです!タイプです!」
「ありがとうございます」
「樹くんと先生とのツーショットください!」
「ありがとうございます」
「樹くんと付き合ってるわけじゃないんですよね!?」
「ありがとうございます」
「藤原樹氏か僕かだったらどっちを選びますか!?」
「ありがとうございます」
よし、順調順調。後半ほぼ樹絡みだったけどそんなの気にしてたらキリがない。ウィーケンに出て以来樹と幼なじみだという話は私とランペ双方のファンに拡散されまくっている。
2時間後。
ラスト1人だ。いつもの山田さん。
「先生…THE RAMPAGEというアーティストのメンバーと幼なじみだとは知りませんでした。存じ上げなかったので少し調べてみたら、整った顔立ちの素敵な方ですね」
「ありがとうございます」
山田さんから本を受け取ってさらさらとサイン。
「山田さん、毎回来てくださってありがとうございま~す。はい握手」
肉のついた彼の手を義務的に握る。よし、これで終了おしまいお疲れちゃんっと。
しかし。
突然山田さんの手に力がこもった。骨が軋むような痛みが走って、顔をしかめる。
「いたっ、」
「恋人同士というわけではないんですよね?」
「はい?」
「違いますよね?」
「ち、違います。あの、手」
気づいた日向さんが引き剥がしにかかる一瞬前に、山田さんはぱっと手を離した。さっきまでとは一転にこやかな笑みを浮かべて「では、また」と去っていく。
「大丈夫ですか?何かされてませんか?」
「いえ…大丈夫です。それよりも!締切ちゃんと延ばしてくださいよ!」
「あ、はい!僕は1度口にした言葉は絶対に曲げませんから!」
最高。日向さん大好き。
サイン会の様子に密着していたディレクターさんから挨拶があったけど、私は締切延長にすっかり舞い上がっていてそんなに聞いていなかった。
もちろんさっきの山田さんのことも忘れていた。
その後、大変なことになるとも知らずに。