第一章
夢小説設定
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「やっと片付いた…」
「疲れた…」
「引越し手伝いって筋トレにええな…」
引越しの手伝いに来てくれた樹、翔平、海青の同い年組は綺麗になった部屋で大の字に寝っ転がっていた。
「樹も翔平も海青も、手伝ってくれてありがと」
テーブルにホットコーヒーのマグカップを4つ置く。
4人でローテーブルを囲んでのんびりコーヒーをすする幸せなひととき。
「いいところに引っ越したんだね」
「そう、不動産屋さんのオススメで。静かな場所だから執筆活動もしやすいかなって思った。ペットもOKだったし」
海青と猫じゃらしで遊ぶ日本号を見て、私はふっと笑う。
「ここなら寮からも近いし、いつでも樹を呼びつけられるな」
「呼びつけるな」
「とか言ってお前、心配でしょっちゅう様子見に来るんだろ」
「さすが樹~」
両サイドから肘でつつかれて、樹はうんざりした顔を浮かべる。
「いや…会いには来るけど。こいつ家事できないし」
「きゃ~」
「さくら、樹に襲われそうになったら俺か海青に連絡して」
「了解」
同い年しかいないからノリも軽くて、リラックスできる。
東京に来てよかった、と改めて思った。
「…さ、そろそろ帰らないと。明日は朝からリハだし」
「次新潟だっけ」
「せやな。2月の4日」
「ファイナルまではまだまだだな~」
再々追加公演も決まって、みんなのツアーはまだまだ続く。THE RAMPAGEの勢いがどんどん加速していくようで嬉しい。
「じゃ、また来るから」
「うん…あ、そうだこれ」
私は樹にあるものを手渡した。
「合鍵?」
「そう。こっちの方がいちいちインターホン鳴らさなくていいし楽でしょ」
「…さくらさ、俺のこと信頼しすぎじゃない?」
「え?」
樹は心配そうに私の顔を覗き込む。
「俺がいきなり部屋に入ってきて襲われたら?」
「樹はそんなことしないって分かってるから渡してるんでしょ」
「…はぁ」
「何」
「俺以外の男に合鍵なんて渡しちゃダメだよ」
樹は合鍵を大切そうにしまい込むと、言い聞かせるようにそう言った。
「分かってるって」
樹の髪をくしゃくしゃ、とかき混ぜると、樹は「やめろって」と割と本気で嫌がって玄関に逃げていった。
「じゃ、ばいばーい」
「じゃあね~」
パタン、と扉が閉まる。
静かになった部屋で、私はぼそりと呟いた。
「言われなくたって、樹以外にそんなことしないのに」
「疲れた…」
「引越し手伝いって筋トレにええな…」
引越しの手伝いに来てくれた樹、翔平、海青の同い年組は綺麗になった部屋で大の字に寝っ転がっていた。
「樹も翔平も海青も、手伝ってくれてありがと」
テーブルにホットコーヒーのマグカップを4つ置く。
4人でローテーブルを囲んでのんびりコーヒーをすする幸せなひととき。
「いいところに引っ越したんだね」
「そう、不動産屋さんのオススメで。静かな場所だから執筆活動もしやすいかなって思った。ペットもOKだったし」
海青と猫じゃらしで遊ぶ日本号を見て、私はふっと笑う。
「ここなら寮からも近いし、いつでも樹を呼びつけられるな」
「呼びつけるな」
「とか言ってお前、心配でしょっちゅう様子見に来るんだろ」
「さすが樹~」
両サイドから肘でつつかれて、樹はうんざりした顔を浮かべる。
「いや…会いには来るけど。こいつ家事できないし」
「きゃ~」
「さくら、樹に襲われそうになったら俺か海青に連絡して」
「了解」
同い年しかいないからノリも軽くて、リラックスできる。
東京に来てよかった、と改めて思った。
「…さ、そろそろ帰らないと。明日は朝からリハだし」
「次新潟だっけ」
「せやな。2月の4日」
「ファイナルまではまだまだだな~」
再々追加公演も決まって、みんなのツアーはまだまだ続く。THE RAMPAGEの勢いがどんどん加速していくようで嬉しい。
「じゃ、また来るから」
「うん…あ、そうだこれ」
私は樹にあるものを手渡した。
「合鍵?」
「そう。こっちの方がいちいちインターホン鳴らさなくていいし楽でしょ」
「…さくらさ、俺のこと信頼しすぎじゃない?」
「え?」
樹は心配そうに私の顔を覗き込む。
「俺がいきなり部屋に入ってきて襲われたら?」
「樹はそんなことしないって分かってるから渡してるんでしょ」
「…はぁ」
「何」
「俺以外の男に合鍵なんて渡しちゃダメだよ」
樹は合鍵を大切そうにしまい込むと、言い聞かせるようにそう言った。
「分かってるって」
樹の髪をくしゃくしゃ、とかき混ぜると、樹は「やめろって」と割と本気で嫌がって玄関に逃げていった。
「じゃ、ばいばーい」
「じゃあね~」
パタン、と扉が閉まる。
静かになった部屋で、私はぼそりと呟いた。
「言われなくたって、樹以外にそんなことしないのに」