第一章
夢小説設定
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「健太さんお酒強いですね。私も負けませんよ~」
「勝負じゃこら」
「やめといた方がいいですよ、こいつたぶん健太さんより酒豪ですから」
最初のうちはあんなに人見知りを発揮していたのに、お酒が進むうちにめちゃくちゃ仲良くなっている。元々お酒に強い(名前)の飲みっぷりに、みんなも大喜びしていた。
「俺、櫻川さくらってもっと文学少女って感じの大人しい感じやと思っとったわ。こんな面白い子だとは」
「面白い?そうですかね。私は樹からみなさんのこと色々聞いてるから実は結構それぞれの性格とかも把握してますよ」
「あっバカ」
俺は生存確認の意味もふくめて、さくらと毎日LINEや電話で連絡を取り合っている。
その日あったこととか、取り留めのない会話しかしてないけど、常にメンバーといるため必然的に「今日メンバーの誰がこんなことしていた」なんて話になってしまうのだ。
「は?樹お前…」
「いや、言っちゃいけないことは言ってませんよ」
俺は慌てて首を横に振る。
「普段物静かな感じなのにさくらの前だと結構喋るんですよ樹」
「大好きか」
翔平がいらないことを言う。すると隣のテーブルで山彰さんがニヤリと笑った。
「確かにこの前テレビでさくらちゃんが紹介されてた時、樹すげぇ嬉しそうに見てたもんな?」
「あっそうや!どっかで見たと思ったらあん時にテレビで…何で教えてくれへんかったんやいっちゃん」
さくらがきょとんと俺を見上げる。
あぁもう、だからさくらとみんなを会わせたくなかったのに。
「教えたら会わせろってうるさいだろうなって分かってましたから」
それに、みんなかっこいいから。
さくらをメンバーに会わせた時に、誰かのことを好きになってしまったりしたら。
さくらがこの中の誰かと手を繋いだり、ハグをしている姿を想像したら、どうしようもなく虚しい思いに駆られるのだ。
この気持ちを、何というのだろう。
…親心?俺こいつの親なのかな?
そこまで考えたところで、俺は山彰さんのしたり顔に気づいた。
「ていうか山彰さん気づいてたんですか」
「いや、まさか幼なじみだとは思ってなかったけど。同じ福岡出身で同い年ってことは地元の友達なのかな程度」
「名探偵かよ山彰…俺なんも気づかんかったわ…」
「ていうか山彰さん気づいてたんですか」
「いや、まさか幼なじみだとは思ってなかったけど。同じ福岡出身で同い年ってことは地元の友達なのかな程度」
「名探偵かよ山彰…俺なんも気づかんかったわ…」
「あの反応からして特別な関係なのかなーって思ってたけど、別に2人は付き合ってるとかではないの?」
さすがTHE RAMPAGEで1番の切れ者。敵に回したくない。
「いや…なんかもうそういう次元じゃないというか」
「確かに。もし仮に彼氏彼女になったとして、恋人っぽいことやってる私らって想像できない」
俺たちは顔を見合わせた。
さくらと付き合って、例えば同棲をして。
「…さくらの生活の世話をしてる自分しか見えない」
「樹に甘やかされてる自分しか見えない」
「こういう奴らなんですよ!小学生の頃から樹がさくらを世話する構図で。熟年夫婦みたいでしたから」
翔平が呆れ顔で言う。
「あー、でも」
さくらがアルコールで少し赤くなった目のふちをくしゃりと細めて、ご機嫌そうに笑った。
「私には樹がいないとダメだし、樹には私がいないとダメなんです。惚れた腫れたとか、そういうレベルじゃないんです」
確かに。
お互いがお互いにとって必要不可欠な、身体の一部のような。
そんな存在なんだ。
俺もさくらもそのことは常々感じているし、躊躇いなく言葉に出したりもする。
そんなわけでさくらにとってはごく普通の発言だったのだが、みんなはとても驚いているようだった。
「…もはや幼なじみのカテゴリーに入れていいのかも疑問ですね」
「確かに」
慎と壱馬さんが呆然と呟く。
そのそばでは健太さんが机に突っ伏していた。
「なんか2人のせいで胸焼けしてきた」
「勝負じゃこら」
「やめといた方がいいですよ、こいつたぶん健太さんより酒豪ですから」
最初のうちはあんなに人見知りを発揮していたのに、お酒が進むうちにめちゃくちゃ仲良くなっている。元々お酒に強い(名前)の飲みっぷりに、みんなも大喜びしていた。
「俺、櫻川さくらってもっと文学少女って感じの大人しい感じやと思っとったわ。こんな面白い子だとは」
「面白い?そうですかね。私は樹からみなさんのこと色々聞いてるから実は結構それぞれの性格とかも把握してますよ」
「あっバカ」
俺は生存確認の意味もふくめて、さくらと毎日LINEや電話で連絡を取り合っている。
その日あったこととか、取り留めのない会話しかしてないけど、常にメンバーといるため必然的に「今日メンバーの誰がこんなことしていた」なんて話になってしまうのだ。
「は?樹お前…」
「いや、言っちゃいけないことは言ってませんよ」
俺は慌てて首を横に振る。
「普段物静かな感じなのにさくらの前だと結構喋るんですよ樹」
「大好きか」
翔平がいらないことを言う。すると隣のテーブルで山彰さんがニヤリと笑った。
「確かにこの前テレビでさくらちゃんが紹介されてた時、樹すげぇ嬉しそうに見てたもんな?」
「あっそうや!どっかで見たと思ったらあん時にテレビで…何で教えてくれへんかったんやいっちゃん」
さくらがきょとんと俺を見上げる。
あぁもう、だからさくらとみんなを会わせたくなかったのに。
「教えたら会わせろってうるさいだろうなって分かってましたから」
それに、みんなかっこいいから。
さくらをメンバーに会わせた時に、誰かのことを好きになってしまったりしたら。
さくらがこの中の誰かと手を繋いだり、ハグをしている姿を想像したら、どうしようもなく虚しい思いに駆られるのだ。
この気持ちを、何というのだろう。
…親心?俺こいつの親なのかな?
そこまで考えたところで、俺は山彰さんのしたり顔に気づいた。
「ていうか山彰さん気づいてたんですか」
「いや、まさか幼なじみだとは思ってなかったけど。同じ福岡出身で同い年ってことは地元の友達なのかな程度」
「名探偵かよ山彰…俺なんも気づかんかったわ…」
「ていうか山彰さん気づいてたんですか」
「いや、まさか幼なじみだとは思ってなかったけど。同じ福岡出身で同い年ってことは地元の友達なのかな程度」
「名探偵かよ山彰…俺なんも気づかんかったわ…」
「あの反応からして特別な関係なのかなーって思ってたけど、別に2人は付き合ってるとかではないの?」
さすがTHE RAMPAGEで1番の切れ者。敵に回したくない。
「いや…なんかもうそういう次元じゃないというか」
「確かに。もし仮に彼氏彼女になったとして、恋人っぽいことやってる私らって想像できない」
俺たちは顔を見合わせた。
さくらと付き合って、例えば同棲をして。
「…さくらの生活の世話をしてる自分しか見えない」
「樹に甘やかされてる自分しか見えない」
「こういう奴らなんですよ!小学生の頃から樹がさくらを世話する構図で。熟年夫婦みたいでしたから」
翔平が呆れ顔で言う。
「あー、でも」
さくらがアルコールで少し赤くなった目のふちをくしゃりと細めて、ご機嫌そうに笑った。
「私には樹がいないとダメだし、樹には私がいないとダメなんです。惚れた腫れたとか、そういうレベルじゃないんです」
確かに。
お互いがお互いにとって必要不可欠な、身体の一部のような。
そんな存在なんだ。
俺もさくらもそのことは常々感じているし、躊躇いなく言葉に出したりもする。
そんなわけでさくらにとってはごく普通の発言だったのだが、みんなはとても驚いているようだった。
「…もはや幼なじみのカテゴリーに入れていいのかも疑問ですね」
「確かに」
慎と壱馬さんが呆然と呟く。
そのそばでは健太さんが机に突っ伏していた。
「なんか2人のせいで胸焼けしてきた」