第二章
夢小説設定
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壮絶な戦いだった。
式島と樹さんの目にも止まらぬ剣戟。
二人とも戦うのに支障のない攻撃は避けなかったので、あっという間に傷だらけになっていく。
その周りでも15人のメンバーと海兵たちとの戦いが繰り広げられている。
「樹さん……!」
約束した。必ず生き残ると。
私は胸元のネックレスをぎゅっと握りしめ、THE RAMPAGEの戦いを見つめる。
2人の戦いはほぼ互角。
樹さんが式島の肩を突けば、式島のファルシオンが樹さんの頬を斬る。
樹さんが一気に距離を詰めて、袈裟懸けに刀を振り下ろした。すぱりと鮮やかな紅が舞う。
「浅いぞ小僧」
「くっ…!」
アドレナリンのせいで、もはや痛みなど感じていないのかもしれない。式島は剣をくるりと逆手に持ち替え、樹さんの足に突き刺した。
樹さんの顔が激痛に歪むが、すぐさま距離を取ったことで深手は避けられたようだ。
二人とももうボロボロだった。
しかし、決着の刻は唐突に訪れる。
式島が砂に足を取られてバランスを崩す。
樹さんの瞳がぎらりと光った。
ドスッ
鈍い音。
樹さんの刀が、式島の腹を深々と貫いていた。
「────────────────ぐふッ」
式島の吐いた血が、樹さんの髪にかかる。
式島の両手から剣が落ちた。
「き、さま……ッ!」
「俺たちこそが正しいと誇れるような生き方はしてきてないけど、」
ずるりと音を立てて刀を引き抜く。
数歩よろめいて倒れた式島を見下ろして、樹さんは呟いた。
「俺たち海賊は、1度結んだ約束は決して破らない。海はそういう奴にだけ許された場所だ」
お前に海は似合わない。
血濡れの刀を一振りした樹さんが私を振り返った。
いつしか海兵たちも全員倒れていて、戦いは終わっている。
「うみ」
全身傷だらけでも、私を見て微笑む樹さんは美しい。傷ついた足を動かして、こちらに歩み寄ってくる。
こみ上げてくる涙を必死にこらえて、私も笑い返した。人魚の姿のまま、波打ち際まで進む。
「樹さん……っ」
終わったんだ。
ぜんぶ。
おわっ…
ドン
静かな砂浜に鳴り響く銃声。
全てがスローモーションだった。
発砲と同時にこと切れる式島、樹さんの腹部を貫通する弾丸、その手から零れ落ちる日本刀。
私の目の前で倒れる、愛しいひと。
式島と樹さんの目にも止まらぬ剣戟。
二人とも戦うのに支障のない攻撃は避けなかったので、あっという間に傷だらけになっていく。
その周りでも15人のメンバーと海兵たちとの戦いが繰り広げられている。
「樹さん……!」
約束した。必ず生き残ると。
私は胸元のネックレスをぎゅっと握りしめ、THE RAMPAGEの戦いを見つめる。
2人の戦いはほぼ互角。
樹さんが式島の肩を突けば、式島のファルシオンが樹さんの頬を斬る。
樹さんが一気に距離を詰めて、袈裟懸けに刀を振り下ろした。すぱりと鮮やかな紅が舞う。
「浅いぞ小僧」
「くっ…!」
アドレナリンのせいで、もはや痛みなど感じていないのかもしれない。式島は剣をくるりと逆手に持ち替え、樹さんの足に突き刺した。
樹さんの顔が激痛に歪むが、すぐさま距離を取ったことで深手は避けられたようだ。
二人とももうボロボロだった。
しかし、決着の刻は唐突に訪れる。
式島が砂に足を取られてバランスを崩す。
樹さんの瞳がぎらりと光った。
ドスッ
鈍い音。
樹さんの刀が、式島の腹を深々と貫いていた。
「────────────────ぐふッ」
式島の吐いた血が、樹さんの髪にかかる。
式島の両手から剣が落ちた。
「き、さま……ッ!」
「俺たちこそが正しいと誇れるような生き方はしてきてないけど、」
ずるりと音を立てて刀を引き抜く。
数歩よろめいて倒れた式島を見下ろして、樹さんは呟いた。
「俺たち海賊は、1度結んだ約束は決して破らない。海はそういう奴にだけ許された場所だ」
お前に海は似合わない。
血濡れの刀を一振りした樹さんが私を振り返った。
いつしか海兵たちも全員倒れていて、戦いは終わっている。
「うみ」
全身傷だらけでも、私を見て微笑む樹さんは美しい。傷ついた足を動かして、こちらに歩み寄ってくる。
こみ上げてくる涙を必死にこらえて、私も笑い返した。人魚の姿のまま、波打ち際まで進む。
「樹さん……っ」
終わったんだ。
ぜんぶ。
おわっ…
ドン
静かな砂浜に鳴り響く銃声。
全てがスローモーションだった。
発砲と同時にこと切れる式島、樹さんの腹部を貫通する弾丸、その手から零れ落ちる日本刀。
私の目の前で倒れる、愛しいひと。