第二章
夢小説設定
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「う…」
ゆっくりと意識が浮上していく感覚。
後頭部がズキズキと痛む。
そうだ、THE RAMPAGEが助けに来てくれて。でも頭を殴られて意識を失って…
ここはどこ?
目を開けると、そこは薄暗い洞窟の中だった。少し先には式島をはじめとする海軍の兵士たちがいる。
黄金や金貨、宝石などが山のように積み重なった、巨大な洞穴。
かつてファフニールという黄金好きのドラゴンが洞窟に宝物を隠していたという話を聞いたことがあるが、今目の前にしている光景はまさにそんな感じだった。
ひんやりと湿った空気が吹き抜けて、私はぶるりと身震いする。
(苦しい…)
水に浸かっていないからだ。
人魚は24時間以上、水に浸かっていない時間があると呼吸ができずに死んでしまう。
どのくらい意識がなかったのか分からないが、かなり長い時間が経ってしまったようだ。
私は海兵たちに勘づかれないよう目だけを動かして辺りを伺った。
「!」
少し先に大きな窪みがあって、水が溜まっていた。
いや、あれは恐らく海と直接繋がった穴。何とかあそこまで行くことができれば逃げられる。
手枷・首輪はともかく、尾ひれにぐるぐる巻きにされた鎖を何とかしなければ泳げないし、これでは人間の姿になることもできない。
「…お目覚めか」
びくりと肩が震えた。
式島が私に鋭い視線を向けている。
「そこで見ていろ。お前の大事な仲間が死んでいく瞬間をな」
もはや海軍側に約束を守るつもりはないのだろう。
私は血が滲むほど唇を噛み締めた。
「悪者はそっちじゃない…人の弱みにつけ込んで、嘲笑うように人の命を奪おうとする」
「我々は厳正たる正義の執行機関。勘違いするな、世間的に悪とみなされるのはあいつらだ」
ふざけるな。
そう叫ぼうとしたがうまく声が出ない。
掠れ声で、言葉を絞り出した。
「THE RAMPAGEはあなたたちなんかに負けません……!」
胸がどんどん苦しくなっていく。
このまま水の中に入れなければ、あと1時間も経たないうちに私は死んでしまう。
一度は死を覚悟したはずなのに、今更になって恐怖がこみ上げてきた。
死にたくない。
みんなに会いたい。
ごめんなさいとありがとうを伝えたい。
助けて、
(樹さん…!)
ゆっくりと意識が浮上していく感覚。
後頭部がズキズキと痛む。
そうだ、THE RAMPAGEが助けに来てくれて。でも頭を殴られて意識を失って…
ここはどこ?
目を開けると、そこは薄暗い洞窟の中だった。少し先には式島をはじめとする海軍の兵士たちがいる。
黄金や金貨、宝石などが山のように積み重なった、巨大な洞穴。
かつてファフニールという黄金好きのドラゴンが洞窟に宝物を隠していたという話を聞いたことがあるが、今目の前にしている光景はまさにそんな感じだった。
ひんやりと湿った空気が吹き抜けて、私はぶるりと身震いする。
(苦しい…)
水に浸かっていないからだ。
人魚は24時間以上、水に浸かっていない時間があると呼吸ができずに死んでしまう。
どのくらい意識がなかったのか分からないが、かなり長い時間が経ってしまったようだ。
私は海兵たちに勘づかれないよう目だけを動かして辺りを伺った。
「!」
少し先に大きな窪みがあって、水が溜まっていた。
いや、あれは恐らく海と直接繋がった穴。何とかあそこまで行くことができれば逃げられる。
手枷・首輪はともかく、尾ひれにぐるぐる巻きにされた鎖を何とかしなければ泳げないし、これでは人間の姿になることもできない。
「…お目覚めか」
びくりと肩が震えた。
式島が私に鋭い視線を向けている。
「そこで見ていろ。お前の大事な仲間が死んでいく瞬間をな」
もはや海軍側に約束を守るつもりはないのだろう。
私は血が滲むほど唇を噛み締めた。
「悪者はそっちじゃない…人の弱みにつけ込んで、嘲笑うように人の命を奪おうとする」
「我々は厳正たる正義の執行機関。勘違いするな、世間的に悪とみなされるのはあいつらだ」
ふざけるな。
そう叫ぼうとしたがうまく声が出ない。
掠れ声で、言葉を絞り出した。
「THE RAMPAGEはあなたたちなんかに負けません……!」
胸がどんどん苦しくなっていく。
このまま水の中に入れなければ、あと1時間も経たないうちに私は死んでしまう。
一度は死を覚悟したはずなのに、今更になって恐怖がこみ上げてきた。
死にたくない。
みんなに会いたい。
ごめんなさいとありがとうを伝えたい。
助けて、
(樹さん…!)