第二章
夢小説設定
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波の打ち寄せる音。
私が浜辺で待っていると、彼はやってきた。
「…鯨を使いに寄越すとは大胆だな。人魚の娘」
夕焼けを背負って立つ男。やはり生きていた。
「あなたがたに従います。その代わり、もう彼らに手は出さないでください」
「随分と入れ込んでいるみたいだが」
「お願いします」
「しかし、彼らは海賊。どう足掻いても我々海軍とは敵対する運命」
「それは分かっています。だから、今後私に関することで彼らに干渉しないでほしいんです。懸賞金も元に戻してください」
「…あぁ。約束しよう」
私は震える息を吐き出した。
お母さん、お父さん、ごめんなさい。突然いなくなって、別れの挨拶もできない親不孝な私を許してください。
THE RAMPAGEのみなさん。どうか幸せでいてください。私のことなんて、一晩の夢のことだと思って忘れてください。
「…パライバトルマリンか。珍しいものを持っているな」
彼─────式島は私の胸元に下がるネックレスにちらりと目をやった。
樹さんにもらった、特別なもの。
これだけは手放すことができなかった。
最初で最後の恋の形見。
実らなかったネオンブルーの果実と共に、海の泡となって消えてしまおうと、そう決めた。
「石言葉は『原点 』…海が恋しいか?」
式島の手が伸びてきて、石に触れようとした。
私はとっさに身を引いて、ネックレスを押さえる。
触るな。
そういう意思の現れだった。
式島は不機嫌そうな表情を見せたが、ふんと息を吐いただけ。
「まぁいい。さぁ、ボートに乗れ。身柄を拘束させてもらう」
「はい」
ガシャリと耳障りな音がして、両手首に枷がかけられる。
きっと私はもう二度と海に戻ることはできないのだろう。
でも、これでよかったんだ。
これでみんなを守ることができるのならば。
私が浜辺で待っていると、彼はやってきた。
「…鯨を使いに寄越すとは大胆だな。人魚の娘」
夕焼けを背負って立つ男。やはり生きていた。
「あなたがたに従います。その代わり、もう彼らに手は出さないでください」
「随分と入れ込んでいるみたいだが」
「お願いします」
「しかし、彼らは海賊。どう足掻いても我々海軍とは敵対する運命」
「それは分かっています。だから、今後私に関することで彼らに干渉しないでほしいんです。懸賞金も元に戻してください」
「…あぁ。約束しよう」
私は震える息を吐き出した。
お母さん、お父さん、ごめんなさい。突然いなくなって、別れの挨拶もできない親不孝な私を許してください。
THE RAMPAGEのみなさん。どうか幸せでいてください。私のことなんて、一晩の夢のことだと思って忘れてください。
「…パライバトルマリンか。珍しいものを持っているな」
彼─────式島は私の胸元に下がるネックレスにちらりと目をやった。
樹さんにもらった、特別なもの。
これだけは手放すことができなかった。
最初で最後の恋の形見。
実らなかったネオンブルーの果実と共に、海の泡となって消えてしまおうと、そう決めた。
「石言葉は『
式島の手が伸びてきて、石に触れようとした。
私はとっさに身を引いて、ネックレスを押さえる。
触るな。
そういう意思の現れだった。
式島は不機嫌そうな表情を見せたが、ふんと息を吐いただけ。
「まぁいい。さぁ、ボートに乗れ。身柄を拘束させてもらう」
「はい」
ガシャリと耳障りな音がして、両手首に枷がかけられる。
きっと私はもう二度と海に戻ることはできないのだろう。
でも、これでよかったんだ。
これでみんなを守ることができるのならば。