第五章
夢小説設定
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終わったんだ。
ぜんぶ。
「まこっちゃん、しっかり」
私は血まみれでうずくまる慎の身体を抱き上げた。
時間が無い。もうあと5分でこの島ごと吹き飛ばすような爆発が起こる。
「大丈夫、致命傷になるような傷はないから…それよりも、爆弾が」
「…ごめん、私が細工をしたの。もうこのスイッチじゃ止まらない」
でも、島を脱出する策はある。みんなを逃がすために、事前に準備してあったのだ。
「島の南に、船が隠してある。それに乗ればみんな脱出できる」
「行こう。もう時間が無い」
私は慎の肩を支えて部屋を出た。建物の構造なら完璧に頭に入っている。
最短距離で突っ切る。
「陣、陣!聞こえる!?」
『みさか!!??』
「そう、言いたいことはいっぱいあると思うけど、とにかく全員に繋いで。時間が無いの」
言った途端に、頭のなかに色んな人の声が溢れた。私は顔を顰めて怒鳴る。
『爆弾は私でも止められない!!5分以内に島の南に隠してある船に乗って!!脱出できるとしたらそれだけ!』
『みさは?みさはどうするの?』
不安げな樹の声。
慎が私に頷きかけた。
今更、こんなわがままを受け入れてくれるかどうか分からない。
それでも、私が選んだのは。
「私は、LDHに戻りたい。理想郷 に、行ってみたい」
あるかないかも分からないけど、きっとみんなとなら見つけられる気がした。
約束の場所を。
「お願いします」
「俺からも、お願いします」
慎が言った。
沈黙が流れる。
やがて、HIROの低く穏やかな声がした。
『おかえり。みさ』
ぜんぶ。
「まこっちゃん、しっかり」
私は血まみれでうずくまる慎の身体を抱き上げた。
時間が無い。もうあと5分でこの島ごと吹き飛ばすような爆発が起こる。
「大丈夫、致命傷になるような傷はないから…それよりも、爆弾が」
「…ごめん、私が細工をしたの。もうこのスイッチじゃ止まらない」
でも、島を脱出する策はある。みんなを逃がすために、事前に準備してあったのだ。
「島の南に、船が隠してある。それに乗ればみんな脱出できる」
「行こう。もう時間が無い」
私は慎の肩を支えて部屋を出た。建物の構造なら完璧に頭に入っている。
最短距離で突っ切る。
「陣、陣!聞こえる!?」
『みさか!!??』
「そう、言いたいことはいっぱいあると思うけど、とにかく全員に繋いで。時間が無いの」
言った途端に、頭のなかに色んな人の声が溢れた。私は顔を顰めて怒鳴る。
『爆弾は私でも止められない!!5分以内に島の南に隠してある船に乗って!!脱出できるとしたらそれだけ!』
『みさは?みさはどうするの?』
不安げな樹の声。
慎が私に頷きかけた。
今更、こんなわがままを受け入れてくれるかどうか分からない。
それでも、私が選んだのは。
「私は、LDHに戻りたい。
あるかないかも分からないけど、きっとみんなとなら見つけられる気がした。
約束の場所を。
「お願いします」
「俺からも、お願いします」
慎が言った。
沈黙が流れる。
やがて、HIROの低く穏やかな声がした。
『おかえり。みさ』