第二章
夢小説設定
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「ごめん」
交代でシャワーを浴びたあと、朝食を食べながら俺は口を開いた。
「何が?」
「何がって…その、昨日。無理やり」
謝ったって許されることではない。これまで数え切れないくらいの女を経験してきたけど、こんな風に衝動的になったのはこれが初めてだった。
みさは拒むこともせず、ただひたすら声を殺して俺を受け止め続けた。
怖かっただろう。傷ついただろう。俺を軽蔑しただろう。
でも、みさは平然としてジャムをたっぷり載せたトーストを齧った。
「あぁ、別にいいよそのくらい」
そのくらい、と言った。
結局俺は、こいつの中の『そのくらい』なのか。
ああまでしたのに、何も変えられないのか。
「…ごめん」
いたたまれない。
ひどく惨めな気分だった。
目の前で首筋にたくさんの跡を残したみさは俺の服が大きすぎると文句を言いながら余った袖をたくしあげている。
今まで通りのみさだ。
…例えば、昨日の夜のことをただの戯れとしておさめてしまう。
でも、夢で見てしまったあの光景は消して忘れることはできない。
誰に言うこともできず、俺の中に留まり続けるだろう。
「…あのねまこっちゃん」
トーストを食べ終わったみさが我慢の限界だ、という風に口を開いた。
「言っちゃえば私LDHの他の人たちともこういうことしてるし、まこっちゃんは私のそういう人のひとり!んで、まこっちゃんも遊び相手のひとりとして選んだのがたまたま私だった!それでお終い!私本当に気にしてないし、何なら相性よかったし」
「お前な…」
あまりにもあけすけなものの言い方に俺は呆れてしまう。
「ほら、そんな暗い顔してアジト戻ったら私が不感症だったと思われるでしょ。それともまこっちゃんが勃たなかったってことにする?」
「死んでもやだ」
「じゃあ笑え」
みさがテーブルの向こうから手を伸ばして俺のほっぺを抓った。
その顔があまりにも真剣だったから、俺は思わず笑ってしまう。
「そう。それでいい」
満足げに頷いて、みさが立ち上がった。お皿をキッチンのシンクに入れる。
「ごちそーさま。服もう洗って乾燥も終わったかな?」
「うん、たぶん」
「まこっちゃんのこの服サイズ大きすぎて腹立つ」
「いつも着てるやつだってぶかぶかじゃん。ていうかたまにはお洒落したら?」
「嫌だよめんどくさい」
まぁ、そう言うだろうと思った。俺は少し肩の荷が降りた気がして、みさに笑いかける。
「今度、お詫びってことで俺が可愛いやつ買ったげる」
「私とベッドを共にしたんだから安いやつで済むと思うなよ」
「はいはい」
「『はい』は1回」
「はいはいはい」
交代でシャワーを浴びたあと、朝食を食べながら俺は口を開いた。
「何が?」
「何がって…その、昨日。無理やり」
謝ったって許されることではない。これまで数え切れないくらいの女を経験してきたけど、こんな風に衝動的になったのはこれが初めてだった。
みさは拒むこともせず、ただひたすら声を殺して俺を受け止め続けた。
怖かっただろう。傷ついただろう。俺を軽蔑しただろう。
でも、みさは平然としてジャムをたっぷり載せたトーストを齧った。
「あぁ、別にいいよそのくらい」
そのくらい、と言った。
結局俺は、こいつの中の『そのくらい』なのか。
ああまでしたのに、何も変えられないのか。
「…ごめん」
いたたまれない。
ひどく惨めな気分だった。
目の前で首筋にたくさんの跡を残したみさは俺の服が大きすぎると文句を言いながら余った袖をたくしあげている。
今まで通りのみさだ。
…例えば、昨日の夜のことをただの戯れとしておさめてしまう。
でも、夢で見てしまったあの光景は消して忘れることはできない。
誰に言うこともできず、俺の中に留まり続けるだろう。
「…あのねまこっちゃん」
トーストを食べ終わったみさが我慢の限界だ、という風に口を開いた。
「言っちゃえば私LDHの他の人たちともこういうことしてるし、まこっちゃんは私のそういう人のひとり!んで、まこっちゃんも遊び相手のひとりとして選んだのがたまたま私だった!それでお終い!私本当に気にしてないし、何なら相性よかったし」
「お前な…」
あまりにもあけすけなものの言い方に俺は呆れてしまう。
「ほら、そんな暗い顔してアジト戻ったら私が不感症だったと思われるでしょ。それともまこっちゃんが勃たなかったってことにする?」
「死んでもやだ」
「じゃあ笑え」
みさがテーブルの向こうから手を伸ばして俺のほっぺを抓った。
その顔があまりにも真剣だったから、俺は思わず笑ってしまう。
「そう。それでいい」
満足げに頷いて、みさが立ち上がった。お皿をキッチンのシンクに入れる。
「ごちそーさま。服もう洗って乾燥も終わったかな?」
「うん、たぶん」
「まこっちゃんのこの服サイズ大きすぎて腹立つ」
「いつも着てるやつだってぶかぶかじゃん。ていうかたまにはお洒落したら?」
「嫌だよめんどくさい」
まぁ、そう言うだろうと思った。俺は少し肩の荷が降りた気がして、みさに笑いかける。
「今度、お詫びってことで俺が可愛いやつ買ったげる」
「私とベッドを共にしたんだから安いやつで済むと思うなよ」
「はいはい」
「『はい』は1回」
「はいはいはい」