第一章
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2015年3月6日。山梨県。
山中湖合宿。
走り込み、筋トレ、座禅、写経。
合宿が開始して5日が経ったが、トレーニングメニューは過酷を極めている。
男の俺でもかなり辛いのに、
「はっ、は、ふ、」
雪の降る中、俺の少し前を走る小さな背中を眺める。
参加資格が男子にしかなかったPBAに申し込んだ強者の女がいたとは聞いていたが、それがまさか同じグループとして武者修行2014を周り、共に合宿に参加するとは思ってもみなかった。
(俺らと全く同じメニューなのに…)
17人目のメンバーにして唯一の女であるこの人は男でもきついトレーニングメニューに必死で食らいついていた。
ダンスの腕も、基礎体力も。
正直言ってバケモノだ。
(あと、あの瞳)
何人たりとも寄せ付けない、氷の色をした左目。オッドアイなんて、初めて見た。
初めて会った時から、心を鷲掴みにされていたんだ。
あの瞳に。
でも、彼女は俺たちを寄せ付けない刺々しいオーラを放っていた。
「雪平は、もっと周りを見て。俺たちはひとつのグループにならなきゃいけないんだから。いつも言ってるよね?」
1日の終わりに行うミーティングで、力矢さんは雪平にそう言った。
猫のように目尻がつり上がったオッドアイが、挑戦的に細められる。
「…はい」
口ではそう言っていても、心では全くそう思っていないのがバレバレ。
雪平は、女の子としてメンバーに扱われるのを毛嫌いしていた。
男なんかに負けたくない。
たぶん、そう思ってる。だから、武者修行を経てTHE RAMPAGEの正式メンバーになってからも雪平は他の奴らとほとんど喋っていなかった。
もちろん、俺とも。
「…じゃあ明日は筋トレから始めてダンスレッスンな。解散」
「「はい」」
スタッフさんの合図で、俺たちは部屋に戻っていく。
いくら女の子扱いが嫌だからといっても男と同じ部屋で寝るのはまずいだろうというスタッフの判断で、雪平は1人部屋だった。
「ゆ、雪平」
「…何」
隣の部屋に入ろうとする雪平に声をかける。ブラウンとブルー、左右で異なる瞳に俺が映った。
「おやすみ」
「…………おやすみ」
バタン
山中湖合宿。
走り込み、筋トレ、座禅、写経。
合宿が開始して5日が経ったが、トレーニングメニューは過酷を極めている。
男の俺でもかなり辛いのに、
「はっ、は、ふ、」
雪の降る中、俺の少し前を走る小さな背中を眺める。
参加資格が男子にしかなかったPBAに申し込んだ強者の女がいたとは聞いていたが、それがまさか同じグループとして武者修行2014を周り、共に合宿に参加するとは思ってもみなかった。
(俺らと全く同じメニューなのに…)
17人目のメンバーにして唯一の女であるこの人は男でもきついトレーニングメニューに必死で食らいついていた。
ダンスの腕も、基礎体力も。
正直言ってバケモノだ。
(あと、あの瞳)
何人たりとも寄せ付けない、氷の色をした左目。オッドアイなんて、初めて見た。
初めて会った時から、心を鷲掴みにされていたんだ。
あの瞳に。
でも、彼女は俺たちを寄せ付けない刺々しいオーラを放っていた。
「雪平は、もっと周りを見て。俺たちはひとつのグループにならなきゃいけないんだから。いつも言ってるよね?」
1日の終わりに行うミーティングで、力矢さんは雪平にそう言った。
猫のように目尻がつり上がったオッドアイが、挑戦的に細められる。
「…はい」
口ではそう言っていても、心では全くそう思っていないのがバレバレ。
雪平は、女の子としてメンバーに扱われるのを毛嫌いしていた。
男なんかに負けたくない。
たぶん、そう思ってる。だから、武者修行を経てTHE RAMPAGEの正式メンバーになってからも雪平は他の奴らとほとんど喋っていなかった。
もちろん、俺とも。
「…じゃあ明日は筋トレから始めてダンスレッスンな。解散」
「「はい」」
スタッフさんの合図で、俺たちは部屋に戻っていく。
いくら女の子扱いが嫌だからといっても男と同じ部屋で寝るのはまずいだろうというスタッフの判断で、雪平は1人部屋だった。
「ゆ、雪平」
「…何」
隣の部屋に入ろうとする雪平に声をかける。ブラウンとブルー、左右で異なる瞳に俺が映った。
「おやすみ」
「…………おやすみ」
バタン