変革
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
毎週金曜日、私は事務所に赴いて1週間分の寮での経費をまとめる。
「やっぱみんないない分食費少ないな…」
今週スタートしたみんなの単独ツアー。いつもより温度の低い寮で、私はひとり。
正直とてつもなく寂しいけど、でもみんなのツアーを応援したい気持ちもあるから複雑だ。
「…あ、ランペんとこのピアニスト」
「え?」
事務所内を歩いていると、声をかけられ振り返る。そこにいたのはGENERATIONSの佐野玲於さんだった。
「あっ、佐野さん…パーティーではお見かけしましたけど、話すのははじめましてですね」
「そうッスね~…あ、玲於でいいですよ。みささん、ですよね名前。この前のピアノほんと凄かったです。翔平とかがいっつも自慢してたんですけどようやく理由が分かったっつーか」
そう言ってにこりと笑ってくれる。可愛い。年齢もRAMPAGEのみんなとそう変わらないので私も何となく接しやすかった。
ていうかみんな私の何を自慢するというのか。
「いえ…趣味程度なので恥ずかしいです」
「趣味レベル超えてますって。ジェネのみんなともあの後、俺らのライブで弾いてほしいなって話してたぐらいです」
「ライブで!?無理です!!」
慌てて首をぶんぶん振る私を見て、玲於さんは可笑しそうに笑い声をあげる。
「今RAMPAGEツアー始まってますよね?飛び入り参加しちゃえば?」
「ぜっ絶対イヤです!!ファンの方に袋叩きにされてみんなに嫌われる未来しか見えない…!」
「あはは、大げさ。そんなこと絶対ないって俺保証しますよ。自信持ってください」
その時、廊下の向こうから誰かが玲於さんを呼んだ。あれはたぶん、小森隼さん。
「やべ、トレーニング中だったの忘れてた。じゃ、また」
「はい。頑張ってください」
爽やかに手を振って走っていく玲於さんを見送って、私は経理部のあるフロアへ。
明細書に経理担当の方のハンコを押してもらって、ルーティンは終わり。
でも、今日は少し違う。
「失礼します」
会長室。そこで私はHIROさんと向かい合っていた。
「お話って、何でしょうか…」
「うん、回りくどいのは嫌いだから本題を言っちゃうとね」
デスクの向こうで、HIROさんは微笑んでいる。少年のように無邪気で、それでいて大洋のように穏やかな笑み。
「ピアニストにならないか」
「やっぱみんないない分食費少ないな…」
今週スタートしたみんなの単独ツアー。いつもより温度の低い寮で、私はひとり。
正直とてつもなく寂しいけど、でもみんなのツアーを応援したい気持ちもあるから複雑だ。
「…あ、ランペんとこのピアニスト」
「え?」
事務所内を歩いていると、声をかけられ振り返る。そこにいたのはGENERATIONSの佐野玲於さんだった。
「あっ、佐野さん…パーティーではお見かけしましたけど、話すのははじめましてですね」
「そうッスね~…あ、玲於でいいですよ。みささん、ですよね名前。この前のピアノほんと凄かったです。翔平とかがいっつも自慢してたんですけどようやく理由が分かったっつーか」
そう言ってにこりと笑ってくれる。可愛い。年齢もRAMPAGEのみんなとそう変わらないので私も何となく接しやすかった。
ていうかみんな私の何を自慢するというのか。
「いえ…趣味程度なので恥ずかしいです」
「趣味レベル超えてますって。ジェネのみんなともあの後、俺らのライブで弾いてほしいなって話してたぐらいです」
「ライブで!?無理です!!」
慌てて首をぶんぶん振る私を見て、玲於さんは可笑しそうに笑い声をあげる。
「今RAMPAGEツアー始まってますよね?飛び入り参加しちゃえば?」
「ぜっ絶対イヤです!!ファンの方に袋叩きにされてみんなに嫌われる未来しか見えない…!」
「あはは、大げさ。そんなこと絶対ないって俺保証しますよ。自信持ってください」
その時、廊下の向こうから誰かが玲於さんを呼んだ。あれはたぶん、小森隼さん。
「やべ、トレーニング中だったの忘れてた。じゃ、また」
「はい。頑張ってください」
爽やかに手を振って走っていく玲於さんを見送って、私は経理部のあるフロアへ。
明細書に経理担当の方のハンコを押してもらって、ルーティンは終わり。
でも、今日は少し違う。
「失礼します」
会長室。そこで私はHIROさんと向かい合っていた。
「お話って、何でしょうか…」
「うん、回りくどいのは嫌いだから本題を言っちゃうとね」
デスクの向こうで、HIROさんは微笑んでいる。少年のように無邪気で、それでいて大洋のように穏やかな笑み。
「ピアニストにならないか」