日常
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
それからしばらく経ったある日、寮に私ひとりで洗濯物を畳んでいると、ふいにリビングの扉ががちゃりと開いて北人が入ってきた。
「え、」
「…」
驚く私にちらりと視線を向けるも、北人は言葉を発することなく機嫌の悪そうな顔でリビングを横切る。
今日はボーカル3人でレッスンじゃなかったっけ?夜も外食で済ませるって聞いてたけど…
「どうしたの?レッスンは?」
「休憩」
「休憩って…」
北人は言葉少なにソファに座る。明らかに様子が変だ。隣に座ると、北人はぼそりと言った。
「壱馬と陸さんとケンカした」
「ケンカ?」
「そう。それで嫌んなって抜け出してきた」
北人曰く、例のバラード曲が上手くいかず意見がぶつかったらしい。
どうしよう、どう声をかければいいんだろう。私が迷っているうちに北人は甘えるようにこっちにもたれかかってくる。
「ね、膝枕してほしいんだけど」
「げほっ」
水も飲んでないのにむせた。北人は返事も聞かずに私の膝の上にごろりと寝転がる。
どうやらふて寝のようだ。北人の女の子のように整った横顔を見下ろして、私は恐る恐るその髪に触れる。
指で梳くようにゆっくり撫でる。
「…きっとみんな、ツアーへの思いが熱すぎるからぶつかっちゃうんだよ。本気の証拠」
「ファンの人達に中途半端なものなんて見せれないし」
「うん…ファンのためなのは確かにそうだけど、でも、」
THE RAMPAGEのファンのひとりとして、私が1番見たいのは。
「みんながいかに本気で、全力で楽しめるか。それも大事なんじゃないかな」
「…楽しむ?」
「そう。最近北人たちの歌の伴奏しててね、思うんだ。真剣な姿も素敵だけど、私が1番好きなのは遊んでるみたいに楽しそうに好きな歌を歌ってる時だって」
北人が寝返りをうって仰向けになった。大きな瞳が私を見上げる。
「みさと一緒にいると落ち着く。悩みとかもアホらしくなってくるし。壱馬の気持ち分かる気がする」
アホらしく?それって私がアホってことか?
ていうか壱馬が何?
北人が両手を伸ばして、私のほっぺたをつまんだ。
「ふふ、変な顔」
「むに、ちょっと、やめ、」
しばらくそうしていると、満足したのか北人はがばりと起き上がる。
「よし、充電もできたし。戻ろうかな」
「うん。冷静になって、話し合ってきなよ。きっと上手くいく」
「ん。ありがとみさ」
充電のくだりはよく分からないけど、事務所に戻っていく北人の背中を見送った私は小さく呟く。
「ツアー、うまくいきますように…」
「え、」
「…」
驚く私にちらりと視線を向けるも、北人は言葉を発することなく機嫌の悪そうな顔でリビングを横切る。
今日はボーカル3人でレッスンじゃなかったっけ?夜も外食で済ませるって聞いてたけど…
「どうしたの?レッスンは?」
「休憩」
「休憩って…」
北人は言葉少なにソファに座る。明らかに様子が変だ。隣に座ると、北人はぼそりと言った。
「壱馬と陸さんとケンカした」
「ケンカ?」
「そう。それで嫌んなって抜け出してきた」
北人曰く、例のバラード曲が上手くいかず意見がぶつかったらしい。
どうしよう、どう声をかければいいんだろう。私が迷っているうちに北人は甘えるようにこっちにもたれかかってくる。
「ね、膝枕してほしいんだけど」
「げほっ」
水も飲んでないのにむせた。北人は返事も聞かずに私の膝の上にごろりと寝転がる。
どうやらふて寝のようだ。北人の女の子のように整った横顔を見下ろして、私は恐る恐るその髪に触れる。
指で梳くようにゆっくり撫でる。
「…きっとみんな、ツアーへの思いが熱すぎるからぶつかっちゃうんだよ。本気の証拠」
「ファンの人達に中途半端なものなんて見せれないし」
「うん…ファンのためなのは確かにそうだけど、でも、」
THE RAMPAGEのファンのひとりとして、私が1番見たいのは。
「みんながいかに本気で、全力で楽しめるか。それも大事なんじゃないかな」
「…楽しむ?」
「そう。最近北人たちの歌の伴奏しててね、思うんだ。真剣な姿も素敵だけど、私が1番好きなのは遊んでるみたいに楽しそうに好きな歌を歌ってる時だって」
北人が寝返りをうって仰向けになった。大きな瞳が私を見上げる。
「みさと一緒にいると落ち着く。悩みとかもアホらしくなってくるし。壱馬の気持ち分かる気がする」
アホらしく?それって私がアホってことか?
ていうか壱馬が何?
北人が両手を伸ばして、私のほっぺたをつまんだ。
「ふふ、変な顔」
「むに、ちょっと、やめ、」
しばらくそうしていると、満足したのか北人はがばりと起き上がる。
「よし、充電もできたし。戻ろうかな」
「うん。冷静になって、話し合ってきなよ。きっと上手くいく」
「ん。ありがとみさ」
充電のくだりはよく分からないけど、事務所に戻っていく北人の背中を見送った私は小さく呟く。
「ツアー、うまくいきますように…」