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星神は夢魔に願う

「…めーかい?」

翌日。ローザはなぜか不在だったため、エリスさんに詳しそうな人について聞いたところ、次元を超える術に詳しい一族、「月華狼族」が知っているのでは、と言われ、桃源郷に住んでいる一族の一人に声を掛けた。しかし…

「…本当に分からないの?」
「…ごめんなさい。わたし、とーげんきょーからでたことがなくて、よくわからないの。でも、ももねぇなら、しっているかも」
「ももねぇ?」

「うん、わたしのおねーちゃん。あっちこっちたびしていたの。こないだたび?からかえってきたから、あえると思う。でも・…」
「分かったありがとう!!!!」
「あっ・・・まって!!ももねぇは…いっちゃった。」
「…おとこのひと、ものすごくきらいなんだよね…だいじょうぶかなぁ・・・」

月華狼族――
主に幻術に長けた人狼族の一族であり、その幻術は人はおろか、次元までを操る一族である。



「…飛び出して来てしまったけど、いるのかな」

そういい、ぼくは当たりを見回す。
夜も更けてきて、辺りは既に真っ暗だ。
もう暗いし、明日また探しに行くか。
そういい、その場を去ろうとすると、一瞬、季節外れの霞桜の花弁が僕の髪にふわり、と落ちてきた。前を見ると、
「こんな場所に喧嘩売りにくるなんて相当度胸があるな」
鮮やかな瑠璃色の髪を組紐でくくり、紅梅色の和服に身を包み、深紅に染まった女狐の仮面を身に付けた女性がそこには居た。

夜にうっすら咲く、夜桜のように。

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