星神は夢魔に願う
脳天を劈く様な叫び声。鼻に嫌という程匂う血の香り。
周りの人々は絶望に怯え、そして叫んでいた。
「あの忌み子を殺せ」と―
「…またあの夢か」
あの事件から数か月たった。あれから僕はヴェルさんの人脈もあり、今は桃源郷から少し
離れた郊外の小さな村で暮らしている。環境も悪くないし、まあいいかな、と思う。しか
し、問題点が一つある。それは…
「かぐらちゃ~ん!!俺と一発ヤ…」
「黙れ変態!!」
「ごふぉっ溝落ち腹パン!」
…そう、こいつの存在だ。魔力の供給や一般的な知識は一通り教えてくれたのだが…
実はこの男、夢魔なのだ。しかも厄介な事に、かなり知識が偏っている。
夢魔は本来女性であるのが一般的なのだが…なぜかこいつは男性の見た目をしている。つ
でに言うと女性についている物もついている(これは最近知った)
夢魔は悪魔の中でもかなり下級、つまり下っ端の悪魔だ。そのため自分で魔力を生成する
ことが難しい。僕は火之迦具土神であり、あの事件以降魔力制御もなくなったため供給せ
ずともある程度は自分で生成できる。おそらく僕に身体の関係を昼夜構わず求める理由は
それだろう。
「…で、本来の目的は?場合によって火あぶりにするよ、ローザ」
「俺への態度冷たっ!…ちょっと聞きたいことがあってさ」
ローザはそういうと真剣な顔つきで僕を見た。ちなみに真剣な顔をするときはたいがいは
夜の予定か今日の夕飯のリクエストの時だけだ。それ以外でこのような顔をする事は滅多
に無い。
「…何?」
「お前さ、最近妙な夢見たりしてない?ちょっと俺の職場で話題になっていてさ」
夢魔同士でもコミュニティがあったのか、と半身驚きながら話を聞く。
「あ~、そういえば最近見るかも、なんか昔の夢」
「まじかぁ…こないだクウちゃんの寝込み襲おうとしたらなんか寝苦しそうにしていたか
らさ」
こいつ…魔力供給できれば誰でもいいのか、てかクウにやったら確実に殺されるぞ。クウ
ああ見えて怒りっぽいし。
呆れながら僕はローザになにか手掛かりはないかと聞く。
「ん~、今のとこねぇな、クロンなら何か知ってそうだけど…久々に行くか?冥界に」
クロンはローザの幼なじみだ。彼と同じく、夢魔の血を持つが、星を司る神天津美香星の
血も持ち合わせている。つまり夢魔と星神の混血児である。
僕も何回か会ったことがあるが、かなり苦労しているようで、目にクマが出来ていた。
おそらく星神としての仕事、夢魔としての仕事のダブルワークをしているからだろう。
あと…これは僕の予想だけど、恐らくローザの魔力供給にもかなり付き合っていたのだろ
う。深くは聞かないけど。
とりあえずローザの言う通り、クロンが居る冥界に僕たちは向かうことにした。
しかし、僕はまだそのときは思ってもいなかった。
冥界があんなことになっているだなんて…
周りの人々は絶望に怯え、そして叫んでいた。
「あの忌み子を殺せ」と―
「…またあの夢か」
あの事件から数か月たった。あれから僕はヴェルさんの人脈もあり、今は桃源郷から少し
離れた郊外の小さな村で暮らしている。環境も悪くないし、まあいいかな、と思う。しか
し、問題点が一つある。それは…
「かぐらちゃ~ん!!俺と一発ヤ…」
「黙れ変態!!」
「ごふぉっ溝落ち腹パン!」
…そう、こいつの存在だ。魔力の供給や一般的な知識は一通り教えてくれたのだが…
実はこの男、夢魔なのだ。しかも厄介な事に、かなり知識が偏っている。
夢魔は本来女性であるのが一般的なのだが…なぜかこいつは男性の見た目をしている。つ
でに言うと女性についている物もついている(これは最近知った)
夢魔は悪魔の中でもかなり下級、つまり下っ端の悪魔だ。そのため自分で魔力を生成する
ことが難しい。僕は火之迦具土神であり、あの事件以降魔力制御もなくなったため供給せ
ずともある程度は自分で生成できる。おそらく僕に身体の関係を昼夜構わず求める理由は
それだろう。
「…で、本来の目的は?場合によって火あぶりにするよ、ローザ」
「俺への態度冷たっ!…ちょっと聞きたいことがあってさ」
ローザはそういうと真剣な顔つきで僕を見た。ちなみに真剣な顔をするときはたいがいは
夜の予定か今日の夕飯のリクエストの時だけだ。それ以外でこのような顔をする事は滅多
に無い。
「…何?」
「お前さ、最近妙な夢見たりしてない?ちょっと俺の職場で話題になっていてさ」
夢魔同士でもコミュニティがあったのか、と半身驚きながら話を聞く。
「あ~、そういえば最近見るかも、なんか昔の夢」
「まじかぁ…こないだクウちゃんの寝込み襲おうとしたらなんか寝苦しそうにしていたか
らさ」
こいつ…魔力供給できれば誰でもいいのか、てかクウにやったら確実に殺されるぞ。クウ
ああ見えて怒りっぽいし。
呆れながら僕はローザになにか手掛かりはないかと聞く。
「ん~、今のとこねぇな、クロンなら何か知ってそうだけど…久々に行くか?冥界に」
クロンはローザの幼なじみだ。彼と同じく、夢魔の血を持つが、星を司る神天津美香星の
血も持ち合わせている。つまり夢魔と星神の混血児である。
僕も何回か会ったことがあるが、かなり苦労しているようで、目にクマが出来ていた。
おそらく星神としての仕事、夢魔としての仕事のダブルワークをしているからだろう。
あと…これは僕の予想だけど、恐らくローザの魔力供給にもかなり付き合っていたのだろ
う。深くは聞かないけど。
とりあえずローザの言う通り、クロンが居る冥界に僕たちは向かうことにした。
しかし、僕はまだそのときは思ってもいなかった。
冥界があんなことになっているだなんて…
