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忌み子と風使い

ここは、桃源の国。ここでは沢山の種族が平和に暮らしていた。
ここにいる人たちはほぼ全員が人間から生まれ変わったもので、この国で生まれた、という人はないに等しい。例外もいるが。
この国には固有の植物が多く、ちょっとした天界の観光地となっていた。
数日前までは。

ここ最近、この国は例を見ない異常気象に見舞われていた。
雨が降らない日や、ひどい時には山火事も発生した。
村が荒れている様子を見たライは、見るに耐えられなくなり、勝手に火炎の里にいってしまい、ここ数日帰ってきていなかった。

「お姉ちゃん、遅いな。すぐに用を済ませるって言っていたのに…」
家ではライの弟であるクウが姉の帰りを待っていた。
ライは雷を操る力を持ち、その力で数々の悪党を沈めている。
腕には自信があったのだろう。
「長引いているのかな…どうしたんだろう。」
クウがそうつぶやいたとき、扉が勢い良く開けられ、変わり果てた姿のライが倒れ込んできた。
「お、お姉ちゃん!?」
「…う…クウ?…大丈夫よ…私は…っ!」
「お姉ちゃん、無理しないで。すぐにルイン呼んで来るから!」
「待って、クウ。ルインは天界から来た使者、そう簡単にはみつからないはずよ…って、
今行っても手遅れね。」
ライが気付いたときにはクウは家からいなくなっていた。

一方、ルインを探しに行ったクウは…

「…いない。」
ライの予感が当たり、ルイン探しに苦戦していた。
「ルイン、今日はこっちに来ていると思ったんだけど…色々あるのかな。」
ルインは普段は桃源の国で暮らしてはいるが、最近、天界の上司から仕事を頼まれていて、
忙しい日々を送っている。
クウが小さなため息をついた時、どこからか声が聞こえた。
「あなたらしくないわね、何かあったの?」
「ルイ姐さん!やっと会えた…訳は後で話すよ。色々、ルインもあったんでしょ?」
「あったもなにも、まずは方向音痴癖を直すべきだと思うわ。私だってあなた探すの大変だったのよ。」
「…ごめん、ルイ姐さん。それで、何かあったの?」
「こないだの火事の件、イノリに頼まれて調べてたの。。で、あなたは?」
「実は、こないだの火事、ライお姉ちゃんが止めに行こうとして、さっき、ボロボロになって帰ってきたんだ。動けなくなっていて…それで…」
「とりあえず落ち着きなさい。」
泣きじゃくるクウを何とか落ち着かせたルインは、クウをおぶったまま、ライの家に向かった。
「ライ、どうした。」
「ルイン。わざわざごめんね、手当、お願いできる?」
「話はクウから聞いてる。任せなさい。」
ルインはそう言い、ライに包帯を巻き始めた。
「お姉ちゃんに、何かあったの?」
ルインは少し黙り込んでから、重々しい口調で話し始めた。
「…実は、あなたは黙っていたんだけどね、この間、ひどい山火事があったでしょ?
ライ姉さん、ここ最近の桃源の国の荒れように耐えられなくなったみたいでね、一人で火炎の里に行ったのよ。『ちょっと火事起こしている人殴ってくるわ。見るに耐えられない。』って言い残して。全く、火炎の里は普通の人が行くような所じゃないのに…」
「え?何で今火炎の里は危ないの?前はそれほどじゃ危険な所じゃ無かった気がするけど…」
クウの言う通り、少し前の火炎の里はたいして危険な所ではなく、よく子どもたちの遊び場になっていた。
「それがね・・つい最近、この里に住んでる人が、新月の夜、ここの村に来て、火事を起こしているの。それも何度も。でも、なぜそんなことをしてるのかは…」
「ルイン。僕、火炎の里に行く。その子を、助けたいんだ。」
「クウ!止めなさいよ!どうなるかわかってるの!?」
ルインが止めようとした瞬間、クウの周りから衝撃波が放たれ、ルインはその衝撃波に弾き飛ばされた。
「反抗期…?」
「いや、今のはあんたが8割悪い。」

一方、クウはというと…
「…迷った」
迷子になっていました。本人自覚なし。
「火炎の里ってこんなに複雑な道だったっけ…。前来た時はこんな道通ったことはないんだけど…」
クウが途方に暮れていると、何者かがすすり泣く声が聞こえてきた。
「マタ、ヒトリ…?…モウ、イヤ… ダレカ・・タスケテ…」
「だ、誰?」
クウが振り向くと、小さな人魂が目の前をすり抜けてった。
「ま、待ってよ!何で逃げるの!」
クウは人魂を追いかけ、里の奥の方にたどり着いた。
そこには、この世とは思えないほどの美しい彼岸花が咲き乱れていた。
「火炎の里に、こんな所があったんだ。綺麗だな…」
クウが見とれていると、またさっき聞こえた声が聞こえてきた。今度ははっきりと。

「誰か・・お願い…苦しいよぅ…」
「あっちだ!」
クウが声の聞こえた方向に進んでいくと、沢山の遺骨に埋もれた少年を見つけた。
足には鎖が繋がれていて、身動きが取れないらしい。
「大丈夫?今、何とかするから!」
クウはその子の近くに駆け寄り、周りにあった遺骨をどけた。
すると、埋もれていた少年が出てきた。
「・・・!!」
背丈はクウよりも小さく、何者かに怯える目つきをしていた。
「だ、大丈夫?」
「・・・ん」
彼は小さく頷き、黙ってしまった。
彼の体には幾つもの傷痕があり、足には鎖が付いていた。
「僕はクウ、君、名前は?」
「・・・かぐら」
かぐらは小さい声で答えた。
「かぐら、いい名前だね。」
「・・・ありがとう・・・あまり・・名前・・褒められた・・コト・・ない。
だから・・クウに言われて、ウレシイ。」
かぐらはたどたどしい口調で、ゆっくり答えた。
「どうしてあんな目にあってたの?」
かぐらは少し黙り込み、少しずつ話し始めた。
「僕の・・チカラ、危ない。・・生まれてから、ずっと、みんなを、怖がらせていた。
何で上手く使えないのか、ワカラナイ。・・・沢山のヒト、殺した。
だから、ココにいる。」
「・・・・」
―この子があの事件の黒幕なのだろうか―
そう思ったクウは思い切ってかぐらに聞いてみた。
「ねぇかぐら。桃源の国の火事って、君が起こしたの?」
すると、かぐらの目から突然、無数の涙がこぼれ落ちた。
「僕は、火事、起こすつもりは無かった!・・・・誰かの、怖い声、聞こえて、怖くて、
早く逃げたかった!でも・・・それは周りを傷つけるだけだった。僕は、忌み子の焔神なんだ・・・」
「え!じゃあ、君が事件の黒幕じゃないの?」
かぐらは大きく頷き、話を続けた。
「ずっとこの山で僕は・・・隠れるよう・・・暮らしてきた。
でも、変な声が、ずっと聞こえてた・・・『忌み子のお前なんていらない』って!
それが怖くて…本当に、ごめんなさい・・」
泣き続けるかぐらに、クウはこういった。
「君は忌み子なんかじゃないよ。僕は君の事をもっと知りたい。かぐら。怯えなくてもいい。僕が付いているから。」
「・・・!!クウ・・ありがとう!」
かぐらは涙を拭き、クウに飛びついた。
「わっ!かぐら、びっくりしちゃうじゃないか!」
「クウー!」
数時間後
「そういえば、かぐらって、山から下りたことってないの?」
「…無い。外の人を傷つけてきたから、…それから、ここで過ごしていた。…誰も傷つかないし。」
かぐらは少しさみしそうな顔でそう呟いた。
元々、かぐらは能力が目覚める前はいたって普通の少年だった。
「え?もともとは桃源の国にいたのかぐら?」
クウがそう聞くと、彼は頷き、話を続けた。
「うん。僕の力が目覚める前はときどき桃源の国で、いっしょに、ともだ、ちとあそんだり、ちょっと遠出して、おいしいごは、んもらいにいったりした。みんな、優しくて、ずっとここにいたかった…でも…でも…」
そういうと、かぐらは泣き出した。
彼は自分で能力を抑えることができなかったのだ。感情に左右され、結果として、数多くの犠牲者をを出すことになってしまった。
「かぐら…」
クウが言葉を失い、力なく座り込んでいると、かぐらがクウのそばに寄り、もたれかかった。
「…かぐらの体、あったかい…」
「僕、炎の力を操れる。でも、まだ上手く使えなくて…これ位しかできないけど…。」
「ありがとう。かぐら。気分が落ち着いたよ。かぐらは人の心も、暖めることができるんだね。僕には真似できないや…ふふっ。」
「褒めてくれてありがとう、クウ。僕の力、褒めてくれたの、クウが初めてだから、嬉しい。」
そういうと彼は少し笑みを見せ、こう言った
「クウ、僕を桃源郷に連れてって。僕一人では、できないかもしれないけど、クウと一緒なら、山を下りれる気がするんだ。」
「かぐら!?本気なの!?」
かぐらは強く頷き、こう言った。
「今まで、僕は周りから逃げてきた…もう、そんな自分と別れたい。新しい世界を、今の世界をこの目で、見てみたいんだ。」
「…分かった、かぐら。一緒に山を下りよう。付いてきて。」
「うん、分かった。かぐら。」
かぐらはそういい、山を下りようと歩き始めた。しかし…
「うわっ!!」
「かぐら、大丈夫!?」
「うぅ…」
どうやら何者かが張った結界に弾き飛ばされてしまったようだ。
「大丈夫だよ、クウ。ちょっと背中打っただけだし。大した怪我じゃない。」
「でも誰がこんなことをしたんだろう?確認するけど、かぐらじゃないよね?」
「僕はまだ結界張れないよ。でも少し前にろーざが結界にクロンとじこめて・・・…」
「いうないうないうな!!!!!!なんとなく察したから!!!!!」

「で、その結界が原因なの?その位の結界なら、数日で消えると思うけど。」
クウがそういうと、かぐらは首を横に振り、こう言った。
「ううん。違う、結界を張った人は、他にもいる。悪意をもって、やった人が」
「え!!他にもいたの!…その人の名前は?」
「覚えてない。でも、酷いこと、たくさん言われた。破壊神のおまえは世界を破滅に導くのだ、とかいわれて、汚れている奴はここから出るな、と言われて、ここの結界に、閉じ込められた。」
「え…酷くないいくらなんでもそれは。この辺に住む人って割と混血の人、多いよね。いじめだよそれは!」
クウの言う通り、桃源郷付近に住んでいる人には割と混血な人が大勢いる。
桃源郷の近くにある世界では混血児が多いなんとなく聞き流していると、。
「人、イジメるの、良くない・・ 悪い人に‥制裁・」
「かぐらストップ!なんで服脱いでるの!!まさかあんなことやこんなことを・・」

(映像に一部不適切な表現があるためしばらくお待ちください)
「…ほんと馬鹿正直なの君…逆にビビる」
「??こうすればたいていの人はおとなしくなるってろーざはいってた」
「ろーざは変態夢魔だから真に受けない方がいいと思うよ…」
「…でもどうすればいいの?降りれなくなっているのに‥」
「‥そうだね‥僕の力でも、壊せそうにないし、一体どうすれば…」
そのとき、どこからともかく槍が飛んできた。そして、それと同時にものすごい爆音が聞こえた。
「い、今のはいったい‥」
「大丈夫?クウ。」
どこからか聞きなれた声が聞こえた。
「ルイン!何でここに…」
「それは後で話すわ。それよりクウ、貴方にお願いがあるの。聞いてくれるかしら。」
「ん?何?ルイン?」
ルインは一呼吸置いて、ゆっくり話し始めた。
「…あなたに、協力してほしいことがあるの。あなたの力を、貸してちょうだい。」
「…へ?」
かぐらは信じるなという顔で睨んでいるがルインは気に留めることなく続ける。
「いやいやいや私本物だから!信じて!」
「お前は信じられ‥むぐっ」
ルインは何か言いかけたかぐらの口を布で塞いだ。
「これ以上余計なこと言うな」
かぐらは必死に抵抗したが、それも無駄だった。
_あの力さえ、使えたら‥
その彼の声も、クウには届かない。‥
「さっ!邪魔者もいなくなったし、始めよっか♪」
―ルインはこんなこと、言ったっけ?
クウはふと、そう思い、ルインに聞いてみた、だが…
「いつまでうじうじしないの!私は私、正真正銘のルインよ!」
彼女はそういうとクウの体に能力を転送する触手を巻き付け、能力を奪い始めた。
「ちょっとっ!僕一言も君に協力するとは言ってない!今すぐやめろ!」
「それが年上に対する態度?」
束縛はどんどん激しくなっていった。
「う、ぐああああっ!やめ・・こんなの、おかしいよっ!」
『やっと気が付いたの?ほんとにあんたって鈍感』
クウが気が付くとそこにルインの姿はなく、目の前には大鎌を手にした女性があざ笑うかのように見下ろしていた。
「お、おまえは・・っつ」
『私はセイヴェルナ=セイル。ヴェルとでも呼んで頂戴。』
ヴィナ・・どこかで名前を聞いたことがある―
彼女は確か桃源郷の主に力を封じられていたはずでは・
「―力が、戻った。クウの力、奪ったから。」
「え・・かぐら、それってどういう事?」
「セイル、元々漣の国の王女で、支配しようとしてた・・心を操る、卑怯な力で。でも
その時は主が封印を掛けて、長い間、眠っていたんだ・・もしかしたら、封印の力弱くなったのかも。主がいなくなって、何千年も経ったから。」
「え、じゃあ…僕が悪いってこと!?」
「簡単に言えばそうだけど。でも、ちゃんと言えなかった僕も・・ボクモ・・」
―ミンナガ・・テキナンダ・・ワルインダ・
「か、かぐら?」
かぐらの周りに赤黒い炎が漂い始めた。
「モウイイ・・皆・・ミンナ‥イナクナレッ!」
「わっ!」
クウはかぐらが撃った炎の弾丸に弾き飛ばされた。
―この程度の攻撃、いつもなら避けられるはずなのに・・
「やっと気がついたのね、自分が犯した過ちに。あんたは私にまんまと騙され、能力を奪われた。」
…いやほぼ強制的に奪っただろアンタ。
ヴェルはさらに煽りを掛けるように続けて言った。見下しているだけだと思うが。
「私は今まであの憎き主に力を封じられていた…だから体を乗っ取るしか方法がなかった。でも、あんたが騙されてくれたおかげで本来の力を取り戻した!!せいぜいこの国が滅びるのを指をくわえてみてなさい!あははっ!」
クウの頭には、かぐらと過ごした時間が走馬灯のように流れて行った。
「もうアンタは使えない捨て駒ね。」
「っつ!!」
いつの間にかヴェルに後ろに回り込まれていた。
―何とか脱出しなければ・・
そう思った瞬間、体が動かない事に気付く。強力な結界で体を縛られていたのだ。
「さよなら、捨て駒さん」
ヴェルが斬りかかった。
…ごめんね、みんな、僕には助けることができなかった―
『焔双竜舞っ!』
「あんたは私がのっとったはず・・ぐはっ!」
ヴェルが吹き飛ばされ、その反動でクウは身動きが取れるようになった。
「今の声・・まさか・・」
クウが辺りを見回すと、少し離れたところにかぐらが倒れていた。
「かぐら!大丈夫!?」
「…助かって良かった。クウ、怪我してない・・?」
「僕の心配なんかいい!かぐら!何であんなことを・・」
クウがそういうと、かぐらはゆっくり話し始めた。
「実はあの時、体も心も支配されていた…でも、君が傷ついているの見て、僕思ったんだ、
君がこれ以上傷つくのを見たくない。って。」
「…」
―かぐらはその身を犠牲にしても…守りたかっんだ…
「ごめんね・・クウ・・びっくりさせちゃって・・ぐはっっ・」
「かぐら!」
『まさか捨て駒が二人も出来るとはね』
「ヴ・・ヴェル!!」
「もういい。こんな国なんて私の手で壊してやる。なくなればいいのよ。私が望む世界だけでいい」
ヴェルはそういうと一気に弾丸を打った。
弾丸を撃ったそばからまるでブラックホールに吸い込まれるかのように消えていった。
かぐらと会ったあの場所も。みんなで遊んだあの場所も。そして…桃源卿も消えていってた。
「ヴェル!もうやめて!そんなことしても意味ないでしょ!」
「こんな国自体が意味ないから壊しているのよ。わからないの?
「…意味がないわけじゃない。桃源郷は。」
「どういうことよ。」
「確かに、下らないこととか、些細なことで揉めたりすることもある。でも
皆それぞれ個性的で、楽しいんだ。だから意味がないわけじゃない。むしろ大切にしたい、守っていきたいんだ。」
「ここは僕たち…いや俺らの国だ。潰そうとする輩は‥全力で潰す!ここの人たちには手は出させない!」
その瞬間、クウが眩い光に包まれ、神獣と鬼神が混ざったような姿に変わった。
「そ、その姿は…」
一瞬ヴェルは動揺したが、すぐに落ち着き、こう言い放った。
「あんたはどちらにしろ邪魔な存在。ここで消えてもらうわ!」
「望む所だヴェル!お前には国は消させない!」


一方その頃、騒ぎを聞きつけ、ルイン含む数名が火炎の里に足を運んでいた。
だが…
「やばい…気配が全然ない・・」
「それはトラの探しどころが悪いんじゃ・・」
「なんで僕らまで来るはめに…」

血は争えないようだ。

「もう適当にここ探して捜索願出す?」
「いやだめだろ。却下。」
その時…
「!!」
「ど、どうしたの?」
「今…強い力を感じましたっ!」
「もしかしたらそれって…そこまで案内して!今すぐ!」
「わかりました!」
________________________________________
一方、クウはいうと…

「…中々やるね、ヴェル」
「…そっちの方こそ」
ヴェルと決戦を繰り広げていた。だがヴェルも本気でかかってきた為、なかなか勝負が付かない状態だった。
「…捨て駒のくせに・・なかなかやるわね。でも次で最後よ。」
「…そっちの方こそ。次で決着つける。」
ヴェルとクウはそういった後一斉に斬りかかった。
「この国を…渡すもんかあああああああっ!!!!」
「私の願望を邪魔するなああああっつ!」

その直後、二つの力がぶつかり、大きな爆発が起きた。


「…勝負ありだね」

「…ぐっ・・」
ヴェルはクウの攻撃に耐えきれず、その場に倒れ込んだ。

「……殺しなさいよ・・もう、邪魔なんでしょ、私は」
ヴェルは泣きながらクウに懇願した。
「…」
クウはしばらくしてから話した。
「…僕が君を殺す義務なんてない。君は邪魔な存在なんかじゃないんだ。
過ちがあればこれから正せばいい。それだけでしょ。」
「クウ・・」
「でも・・ちゃんと罰は受けてもらうからね。国滅ぼそうとしたし。自己責任だから。」
「すいません死んで詫びます」
『クウー!』
「あ、トラ!それにみんな!」
「心配かけて!何してたの…ってその姿、まさか!?」
「…真の姿に、なれたのですね。」
その時

「…ん」
「かぐら!気が付いた!良かった・・っ!」
「…クウ、苦しい、離して・・」
「あ、ごめん…」
「これで一件落着ね、さっ、桃源郷に帰りましょう…貴方はどうしますか?」
「え…私?」
「もうあなたは私たちの仲間。もう遠慮しなくていいのよ?あなたの名前は?」
「私の名前・・わたし、いやあたし、ヴェルっ!よろしくね、皆!」























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