結婚前夜【幕間】

君は一体いつ目覚めてくれるんだ
今日、いつものようにCMCに行ったらキラがいて、言われたんだ。
「アスラン、今まで有難う」って

今日は君がコールドスリープに入って三年目で

それでキラは、「三年もカガリを待ってくれて、本当に有難う。もう充分だよ」って

穏やかな笑みを浮かべて言ったんだ

これからはカガリに囚われないで、好きに生きろって
幸せになってくれって言ったんだ
俺は俺の人生を生きろって

カガリ、助けてくれ
俺は、どうすればいい?


君のいない人生なんて、もう考えられない


それなのにキラは
きっとカガリも感謝してるし、誰も君を責めないとか言うんだ

俺はカガリに感謝されたくて待っていたわけじゃない
責められるのが怖くて、カガリから離れなかったんじゃない



俺が君を待ちたいから・・・
ただそれだけなのに
















でも、辛いんだ
辛くて辛くて

君をいつまでも待つと決めたけど
この三年、医学は思ったより進歩しなくて
君が一生目覚めなかったらと思うと、おれは怖くて、定期的に襲われるんだ、その恐怖に
そのときは、自分で自分が抑えられなくて、おかしくなってしまいそうになる

君を隔てるガラスをたたき割ってしまいたい衝動にかられる




キラは最近また俺が情緒不安定になっているのことに、気が付いているみたいだ
だからあんなこと言ったんだと思う


苦しい、カガリ
苦しくて苦しくてたまらない



君はいつ目覚めるんだ?
それだけでいい
教えてくれないか

そうすれば待てるから

五年でも十年でも二十年でも待てるから

だから、頼むカガリ
教えてくれないか


ゴールが見えないんだ
果ての無い真っ暗な闇にいるみたいなんだ




終わりはいつなんだ


それさえ分かれば、俺は待てる



何年でも何十年でも待てるんだ




君がいつ目覚めるのか、知りたい。





















CE76
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