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工藤邸を後にした私は、ウキウキで歩いていた。赤井さんに護身術を教えてもらえる事になって、私は浮かれていたのだ。
零さんと一緒に戦えるとは思ってないけど、いざという時に少しでも零さんの助けになれればいいな、とまだ何も習っていないのにそんな事を考えていた。
やっぱり赤井さんが教えてくれるなら、ジークンドーだろうか?
やばい、カッコいい。零さんもびっくりするかな?あれ、でも赤井さんに習ったなんて知ったら怒る...?
米花デパートに向かって歩いていると、ドンッと男の人とぶつかってしまった。
咄嗟にすみません、と謝るがぶつかった相手はそそくさと行ってしまった。
感じ悪いなと思いつつ、また歩き出したところで後ろから誰かに肩を叩かれた。
「お姉さん、さっきぶつかった男に財布すられてたよ!」
振り返ると、そこにいたのは男子高校生だった。
人懐っこい笑顔で得意げに私の財布を差し出していた。
しかし、私は差し出された財布には目もくれず、男子高校生の顔を穴が開く程に見つめてしまった。
「あれ、お姉さーん?大丈夫?」
男子高校生が私の目の前で手のひらをヒラヒラとしながら顔を覗き込んできた。
本当に工藤新一と顔も声もそっくりだった。
少し癖っ毛な髪も漫画通り。すごい...
「本物の怪盗キッドだ...」
「えっ!?」
「えっ!?」
感動しすぎて、うっかり声に出してしまったようだ。
驚いて目を見開く怪盗キッド...黒羽くんに私も驚いて互いに驚きの声が出た。
「あ、財布ありがとう!私急いでるから、お礼も出来なくてごめんね!じゃあ、本当にありがとう!」
逃げるが勝ち。そう思って黒羽くんが差し出していた財布をひったくるように掴むと逃げるように走り出した。
まずい、私が色々知ってる事がバレてしまう。
これ以上広まるのごめんだ。
「お姉さん、待って!」
なんと、追いかけてきた黒羽くんに腕を掴まれてしまった。
仕方なく立ち止まるが、全速力で走ったので、息が上がって話せない。
「大丈夫?」
はぁはぁ...と息も絶え絶えな私に対して、息一つ乱れていない彼はさすがだ。
若いってすごい。
「はぁ...大丈夫。あの、何か用?悪いけど、私急いでるんだよね」
「お姉さん、ちょっとだけ俺とお茶しない?」
急いでるって言ったのに、見事スルーされ可愛らしく微笑まれてしまった。
これじゃ、断れないじゃないか。それに、彼から逃げるのは無理そうだ...観念するしかないか。
「はぁ、ちょっとだけなら...」
「よっしゃ!じゃあ、俺のオススメのとこ案内するよ」
そう言って黒羽くんは、自然な動作で私の手をとって歩き出した。
私、高校生と手なんか繋いで大丈夫?いや、私も一応まだ23歳だけども、それでも高校生から見たらどうなの?
5分程歩いたところで、狭い路地に入っていく黒羽くんに手を引かれて進んでいく。
こんなところに喫茶店なんてあるの?と少し不安になり始めたところで、可愛らしい扉が見えてきた。
「ここ、隠れ家みたいだろ?俺のお気に入りなんだ!」
黒羽くんが扉を開くと、カランコロンと可愛らしい音が鳴る。
本当に知る人ぞ知るという感じで、店内には他にお客さんはいないようだ。
こんなんで商売として、成り立っているのだろうか?
「マスター、パフェ二つね!」
一番奥の周りから見えにくい席に着くと、黒羽くんはメニューも見ずに注文した。
そして、ここのパフェめちゃくちゃ美味しいんだぜ?とウインクされた。
「俺の名前は、黒羽快斗!お姉さんの名前は?」
「みょうじなまえです」
「よろしく!なまえさん」
ニカッと笑う黒羽くんが眩しい。
私を疑ってはいないのだろうか?
会ったこともない相手に自分の正体を知られていたら、普通はもっと警戒するものでは?
「お待たせいたしました」
さっき黒羽くんにマスターと呼ばれていたお爺さんがパフェを持ってやってきた。
「わぁ、美味しそう!」
「だろ?早く食べよーぜ」
「うん!」
パクッと一口クリームを掬って食べてみると、サッパリとした甘さが口いっぱいに広がる。
「すごく、美味しいね!クリームが甘すぎなくて、いくらでも食べられそう」
「そりゃ、よかった!あ、なまえさん口にクリームついてる」
「えっ?」
黒羽くんは、私の方に手を伸ばして口元にそっと触れた。
私は目を白黒させたまま動けないでいると、黒羽くんはその指をペロリと舐めた。
「な、な、何してんの!?」
「ごちそーさま」
一気に顔に熱が集まって、抗議の声を上げるが黒羽くんはニシシッと笑った。
零さんと一緒に戦えるとは思ってないけど、いざという時に少しでも零さんの助けになれればいいな、とまだ何も習っていないのにそんな事を考えていた。
やっぱり赤井さんが教えてくれるなら、ジークンドーだろうか?
やばい、カッコいい。零さんもびっくりするかな?あれ、でも赤井さんに習ったなんて知ったら怒る...?
米花デパートに向かって歩いていると、ドンッと男の人とぶつかってしまった。
咄嗟にすみません、と謝るがぶつかった相手はそそくさと行ってしまった。
感じ悪いなと思いつつ、また歩き出したところで後ろから誰かに肩を叩かれた。
「お姉さん、さっきぶつかった男に財布すられてたよ!」
振り返ると、そこにいたのは男子高校生だった。
人懐っこい笑顔で得意げに私の財布を差し出していた。
しかし、私は差し出された財布には目もくれず、男子高校生の顔を穴が開く程に見つめてしまった。
「あれ、お姉さーん?大丈夫?」
男子高校生が私の目の前で手のひらをヒラヒラとしながら顔を覗き込んできた。
本当に工藤新一と顔も声もそっくりだった。
少し癖っ毛な髪も漫画通り。すごい...
「本物の怪盗キッドだ...」
「えっ!?」
「えっ!?」
感動しすぎて、うっかり声に出してしまったようだ。
驚いて目を見開く怪盗キッド...黒羽くんに私も驚いて互いに驚きの声が出た。
「あ、財布ありがとう!私急いでるから、お礼も出来なくてごめんね!じゃあ、本当にありがとう!」
逃げるが勝ち。そう思って黒羽くんが差し出していた財布をひったくるように掴むと逃げるように走り出した。
まずい、私が色々知ってる事がバレてしまう。
これ以上広まるのごめんだ。
「お姉さん、待って!」
なんと、追いかけてきた黒羽くんに腕を掴まれてしまった。
仕方なく立ち止まるが、全速力で走ったので、息が上がって話せない。
「大丈夫?」
はぁはぁ...と息も絶え絶えな私に対して、息一つ乱れていない彼はさすがだ。
若いってすごい。
「はぁ...大丈夫。あの、何か用?悪いけど、私急いでるんだよね」
「お姉さん、ちょっとだけ俺とお茶しない?」
急いでるって言ったのに、見事スルーされ可愛らしく微笑まれてしまった。
これじゃ、断れないじゃないか。それに、彼から逃げるのは無理そうだ...観念するしかないか。
「はぁ、ちょっとだけなら...」
「よっしゃ!じゃあ、俺のオススメのとこ案内するよ」
そう言って黒羽くんは、自然な動作で私の手をとって歩き出した。
私、高校生と手なんか繋いで大丈夫?いや、私も一応まだ23歳だけども、それでも高校生から見たらどうなの?
5分程歩いたところで、狭い路地に入っていく黒羽くんに手を引かれて進んでいく。
こんなところに喫茶店なんてあるの?と少し不安になり始めたところで、可愛らしい扉が見えてきた。
「ここ、隠れ家みたいだろ?俺のお気に入りなんだ!」
黒羽くんが扉を開くと、カランコロンと可愛らしい音が鳴る。
本当に知る人ぞ知るという感じで、店内には他にお客さんはいないようだ。
こんなんで商売として、成り立っているのだろうか?
「マスター、パフェ二つね!」
一番奥の周りから見えにくい席に着くと、黒羽くんはメニューも見ずに注文した。
そして、ここのパフェめちゃくちゃ美味しいんだぜ?とウインクされた。
「俺の名前は、黒羽快斗!お姉さんの名前は?」
「みょうじなまえです」
「よろしく!なまえさん」
ニカッと笑う黒羽くんが眩しい。
私を疑ってはいないのだろうか?
会ったこともない相手に自分の正体を知られていたら、普通はもっと警戒するものでは?
「お待たせいたしました」
さっき黒羽くんにマスターと呼ばれていたお爺さんがパフェを持ってやってきた。
「わぁ、美味しそう!」
「だろ?早く食べよーぜ」
「うん!」
パクッと一口クリームを掬って食べてみると、サッパリとした甘さが口いっぱいに広がる。
「すごく、美味しいね!クリームが甘すぎなくて、いくらでも食べられそう」
「そりゃ、よかった!あ、なまえさん口にクリームついてる」
「えっ?」
黒羽くんは、私の方に手を伸ばして口元にそっと触れた。
私は目を白黒させたまま動けないでいると、黒羽くんはその指をペロリと舐めた。
「な、な、何してんの!?」
「ごちそーさま」
一気に顔に熱が集まって、抗議の声を上げるが黒羽くんはニシシッと笑った。