3 降谷side
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今日は朝から本庁に籠りっきりで、日付が変わるころにやっとひと段落つき、今日はもう帰宅することにした。
鍵を開け、靴を脱いで玄関へ上がる。リビングへ続く廊下を進み、ドアノブに手をかけたところで、室内の異変に気づいた。
誰かいるのか...?しかし、玄関はピッキングされたような形跡はなかったはずだ。もちろん合鍵を渡しているような相手もいない。
どうするべきか考えていると向こうからドアが開き、見知らぬ女が現れた。女は、俺と目が合うと飛び出るのではと思うほど目を見開き、そのまま固まったかのように動かなくなった。
俺はすぐに女の腕を掴み、手首を捻り上げ床に押し付けた。
ひとまず拘束できるものをと思い、自分が身に着けていたネクタイを左手で外し女の手首を縛った。そのままフローリングに正座させたのだが、死んでもいいとか訳の分からないことを言ったかと思えば、ニヤニヤし始めた。なんなんだ?薬中か?
何がおかしいのかと問いかけると、なぜか照れたような顔をして話始めた。
とりあえず彼女の話は怪しい以外の何物でもなかった。
女の名前は、みょうじなまえ。23歳。
気がついたらこの部屋のベッドにいて、トリップしたなどと言い出し、しまいには警察行きかと聞いてくる始末だ。
勝手に人の家に入っておいて、何を言っているのかと呆れた。
適当に話を聞きながら、とにかく後は風見にでも引き渡して、この怪しい女について調べさせようとスマホをポケットから出そうとしたところで、女の次の言葉に危うくスマホを落としそうになった。
「それは、その...私は元の世界であなたの事をよく見てて知ってて、でもそのあなたが実際に目の前に居るからで...あ、いや、見てるっていうのはストーカーって事じゃなくて、とにかく私はあなたを知ってるんです。安室さん、いえ、降谷さん」
怪しいとは思ったが、女の雰囲気や体格からして一般人だろうと感じていた。悪くてストーカーか何かだろうと思っていたのだが、俺の本名を知っている。
気づいた時には、女を睨みつけていた。女は、そんな俺に一瞬怯んで冷や汗を流しているが、あろうことかバーボンと呼んだ方がいいか、などと挑発までしてきた。
女は組織の人間でもないし、情報元は教えられないが、どこにも漏れていないから心配するなと言う。
こいつは何者だ?どこまで知っているんだ...?
女は先ほどまでのバカ面とは打って変わって、何か覚悟を決めたような思いつめたような顔をしたかと思えば取引を持ち掛けてきた。
自分が知っている情報は決して外部に漏らさない。だが、俺にだけは知っていることを教えると。その代わりに、自分をこの家に置けと、バラされて困るのは俺の方だと、半ば脅してきた。
だが、家も仕事も頼れる人間もいないそちらの方が死活問題だと言い返せば、自分には役割があるはずだとか、俺の役に立てるだとか、脅しておきながら言っていることが滅茶苦茶だ。
女の言う通り、確かにこちらにはこいつの口を封じる方法なんていくらでもある
この女の言っていることも知っているという情報もどこまで本当のことか分からない。もしかしたら、俺の名前を知っていること以外は、全部嘘かもしれない。
どう考えたってこんな取引するべきではない。そう頭では分かっているのに、こんな滅茶苦茶なことを大真面目な顔をして話すこの女が嘘をついているように見えなかった。
そして女は今にも泣き出してしまいそうな顔で、
「お願いします。私に、この世界での居場所を下さい」と言った。
鍵を開け、靴を脱いで玄関へ上がる。リビングへ続く廊下を進み、ドアノブに手をかけたところで、室内の異変に気づいた。
誰かいるのか...?しかし、玄関はピッキングされたような形跡はなかったはずだ。もちろん合鍵を渡しているような相手もいない。
どうするべきか考えていると向こうからドアが開き、見知らぬ女が現れた。女は、俺と目が合うと飛び出るのではと思うほど目を見開き、そのまま固まったかのように動かなくなった。
俺はすぐに女の腕を掴み、手首を捻り上げ床に押し付けた。
ひとまず拘束できるものをと思い、自分が身に着けていたネクタイを左手で外し女の手首を縛った。そのままフローリングに正座させたのだが、死んでもいいとか訳の分からないことを言ったかと思えば、ニヤニヤし始めた。なんなんだ?薬中か?
何がおかしいのかと問いかけると、なぜか照れたような顔をして話始めた。
とりあえず彼女の話は怪しい以外の何物でもなかった。
女の名前は、みょうじなまえ。23歳。
気がついたらこの部屋のベッドにいて、トリップしたなどと言い出し、しまいには警察行きかと聞いてくる始末だ。
勝手に人の家に入っておいて、何を言っているのかと呆れた。
適当に話を聞きながら、とにかく後は風見にでも引き渡して、この怪しい女について調べさせようとスマホをポケットから出そうとしたところで、女の次の言葉に危うくスマホを落としそうになった。
「それは、その...私は元の世界であなたの事をよく見てて知ってて、でもそのあなたが実際に目の前に居るからで...あ、いや、見てるっていうのはストーカーって事じゃなくて、とにかく私はあなたを知ってるんです。安室さん、いえ、降谷さん」
怪しいとは思ったが、女の雰囲気や体格からして一般人だろうと感じていた。悪くてストーカーか何かだろうと思っていたのだが、俺の本名を知っている。
気づいた時には、女を睨みつけていた。女は、そんな俺に一瞬怯んで冷や汗を流しているが、あろうことかバーボンと呼んだ方がいいか、などと挑発までしてきた。
女は組織の人間でもないし、情報元は教えられないが、どこにも漏れていないから心配するなと言う。
こいつは何者だ?どこまで知っているんだ...?
女は先ほどまでのバカ面とは打って変わって、何か覚悟を決めたような思いつめたような顔をしたかと思えば取引を持ち掛けてきた。
自分が知っている情報は決して外部に漏らさない。だが、俺にだけは知っていることを教えると。その代わりに、自分をこの家に置けと、バラされて困るのは俺の方だと、半ば脅してきた。
だが、家も仕事も頼れる人間もいないそちらの方が死活問題だと言い返せば、自分には役割があるはずだとか、俺の役に立てるだとか、脅しておきながら言っていることが滅茶苦茶だ。
女の言う通り、確かにこちらにはこいつの口を封じる方法なんていくらでもある
この女の言っていることも知っているという情報もどこまで本当のことか分からない。もしかしたら、俺の名前を知っていること以外は、全部嘘かもしれない。
どう考えたってこんな取引するべきではない。そう頭では分かっているのに、こんな滅茶苦茶なことを大真面目な顔をして話すこの女が嘘をついているように見えなかった。
そして女は今にも泣き出してしまいそうな顔で、
「お願いします。私に、この世界での居場所を下さい」と言った。