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あれから零さんは、男達を縛り上げると海水浴場の監視員の人に頼んで警察を呼んでもらっていた。
警察を待っている間に、監視員に救護室へと案内されて転んだ時や押し倒された時に出来た擦り傷を手当てしてもらった。
そして警察の人が到着すると、そのまま救護室で事情聴取をされた。
詳しくは分からないが警察の人の話によると、あの男達は何らかの薬物をやっていたようだ。
あの時、注射器で刺されなくて本当によかった。
そうして、やっと解放された頃にはすっかりお昼を過ぎていた。
「なまえお姉さん!!」
海の家で待っていてくれた皆のところに行くと、泣きそうな顔をした歩美ちゃんが真っ先に走ってきた。
「歩美ちゃん、怖い思いをさせてごめんね...」
「ううん、なまえお姉さんはあゆみを守ってくれたよ!ありがとう」
歩美ちゃんをそっと抱きしめると、ありがとうと言われ私はまた泣いてしまった。
「姉ちゃん飯食わねーのか?早くしないと、俺が食っちまうぞ!」
「なーに言ってんのよ!あんたは、たらふく食べたでしょーが!」
「なまえさん、安室さん、一緒に食べましょう」
皆がいつも通りすぎて、零さんと歩美ちゃんと3人で顔を見合わせて笑ってしまった。
「さぁ、僕たちも食べましょうか」
「はい!」
そして、少し遅い昼食を皆でワイワイ食べた。
食べ終わってからは、さっきの出来事などすっかり忘れて、遊べなかった分を取り戻すように子供達と泳いだり、女子高生チーム対大人チームでビーチバレーをした。
「おい、お前ら、そろそろ帰るぞー」
時間はあっという間に過ぎて、毛利さんに声を掛けられた時には、空は夕日に染まり始めていた。
皆で片付けをして、駐車場に戻ってきた時、園子ちゃんがあっ!と声を上げた。
「パラソルのとこにシート置いてきちゃったかも」
「じゃあ、私取ってくるよ」
「ごめん、なまえさん!あ、なまえさんだけじゃ心配だから、安室さん一緒に行ってあげて」
零さんと2人でパラソルを立てていた場所まで戻るが、シートはどこにもない。
園子ちゃんの勘違いかな?とりあえず、近くにも見当たらないので、零さんと駐車場に戻ったのだが、博士の車も毛利さんの車もなかった。
「あれ?皆さん、いませんね...先に帰ったんでしょうか」
「あ、園子ちゃんからメールだ。...えぇー!?」
嘘でしょ、園子ちゃん...
私は来たメールを何度も何度も読み返すが、書いてある内容は当たり前だが変わらない。
「園子さんは何て?」
零さんに尋ねられたが、こんなこと私の口からは言えない。
仕方なく私は自分のスマホを恐る恐る差し出した。
「あの、園子ちゃんが...」
「...あたし達は先に行ってるから、なまえさんは、だ、ダーリンとゆっくり帰って来てね、ですか...」
園子ちゃんは、なんて事をしてくれたんだ...
こんな爆弾を残して2人きりにするなんて、気まず過ぎるし、さっき抱きしめられた事も思い出して恥ずかしい。
ちらりと零さんの方を盗み見ると、零さんの肩が震えているのに気づいた。
え、もしかして怒ってる?どうしよう。やっぱり私と2人きりなんて迷惑なんじゃ...
「あの、安室さん?」
「フハッ!アハハハハッ」
伺うように声を掛けた瞬間、零さんは吹き出し声を出して笑い出した。
え?なんで?
「すみません。園子さんも、なかなかやりますね!ハハッ」
零さんはそう言って、涙を拭っている。
そして涙が出るほど笑ったのなんて久しぶりだ、なんて言いながら、まだ少し笑っている。
「嫌じゃ、ないんですか?私と2人なの...」
私は何が何だか分からず困惑したままそう尋ねると、零さんは一瞬体の動きが止まって驚いたような顔で私を見た。
「まさか!嫌な訳ないじゃないですか!ずっと、そんな風に思っていたんですか?」
どうだろう?
嫌われている訳ではないと思いたいけど、私と2人きりでいたいかと言われれば、それはNOなのではないかと思ったのだが...
なんて答えればいいか分からなくて、いやとか、まぁとか口籠っていると、零さんはため息を吐いた。
「はぁ、全くあなたって人は...僕の気持ちが少しも伝わっていないなんて...」
「気持ち...?」
「いえ、こっちの話です。でも、せっかく園子さんから頂いたチャンスですから、無駄にしては申し訳ないですね。なまえさん、僕と2人は嫌ですか?」
気持ちが伝わってない...?チャンス...?さっきから零さんの言っている意味がよく分からないが、私は勢いよく首を横に振った。
だって嫌な訳がない。
零さんはそんな私に満足したのか、ニッコリ笑うと私の手をとって歩き出した。
警察を待っている間に、監視員に救護室へと案内されて転んだ時や押し倒された時に出来た擦り傷を手当てしてもらった。
そして警察の人が到着すると、そのまま救護室で事情聴取をされた。
詳しくは分からないが警察の人の話によると、あの男達は何らかの薬物をやっていたようだ。
あの時、注射器で刺されなくて本当によかった。
そうして、やっと解放された頃にはすっかりお昼を過ぎていた。
「なまえお姉さん!!」
海の家で待っていてくれた皆のところに行くと、泣きそうな顔をした歩美ちゃんが真っ先に走ってきた。
「歩美ちゃん、怖い思いをさせてごめんね...」
「ううん、なまえお姉さんはあゆみを守ってくれたよ!ありがとう」
歩美ちゃんをそっと抱きしめると、ありがとうと言われ私はまた泣いてしまった。
「姉ちゃん飯食わねーのか?早くしないと、俺が食っちまうぞ!」
「なーに言ってんのよ!あんたは、たらふく食べたでしょーが!」
「なまえさん、安室さん、一緒に食べましょう」
皆がいつも通りすぎて、零さんと歩美ちゃんと3人で顔を見合わせて笑ってしまった。
「さぁ、僕たちも食べましょうか」
「はい!」
そして、少し遅い昼食を皆でワイワイ食べた。
食べ終わってからは、さっきの出来事などすっかり忘れて、遊べなかった分を取り戻すように子供達と泳いだり、女子高生チーム対大人チームでビーチバレーをした。
「おい、お前ら、そろそろ帰るぞー」
時間はあっという間に過ぎて、毛利さんに声を掛けられた時には、空は夕日に染まり始めていた。
皆で片付けをして、駐車場に戻ってきた時、園子ちゃんがあっ!と声を上げた。
「パラソルのとこにシート置いてきちゃったかも」
「じゃあ、私取ってくるよ」
「ごめん、なまえさん!あ、なまえさんだけじゃ心配だから、安室さん一緒に行ってあげて」
零さんと2人でパラソルを立てていた場所まで戻るが、シートはどこにもない。
園子ちゃんの勘違いかな?とりあえず、近くにも見当たらないので、零さんと駐車場に戻ったのだが、博士の車も毛利さんの車もなかった。
「あれ?皆さん、いませんね...先に帰ったんでしょうか」
「あ、園子ちゃんからメールだ。...えぇー!?」
嘘でしょ、園子ちゃん...
私は来たメールを何度も何度も読み返すが、書いてある内容は当たり前だが変わらない。
「園子さんは何て?」
零さんに尋ねられたが、こんなこと私の口からは言えない。
仕方なく私は自分のスマホを恐る恐る差し出した。
「あの、園子ちゃんが...」
「...あたし達は先に行ってるから、なまえさんは、だ、ダーリンとゆっくり帰って来てね、ですか...」
園子ちゃんは、なんて事をしてくれたんだ...
こんな爆弾を残して2人きりにするなんて、気まず過ぎるし、さっき抱きしめられた事も思い出して恥ずかしい。
ちらりと零さんの方を盗み見ると、零さんの肩が震えているのに気づいた。
え、もしかして怒ってる?どうしよう。やっぱり私と2人きりなんて迷惑なんじゃ...
「あの、安室さん?」
「フハッ!アハハハハッ」
伺うように声を掛けた瞬間、零さんは吹き出し声を出して笑い出した。
え?なんで?
「すみません。園子さんも、なかなかやりますね!ハハッ」
零さんはそう言って、涙を拭っている。
そして涙が出るほど笑ったのなんて久しぶりだ、なんて言いながら、まだ少し笑っている。
「嫌じゃ、ないんですか?私と2人なの...」
私は何が何だか分からず困惑したままそう尋ねると、零さんは一瞬体の動きが止まって驚いたような顔で私を見た。
「まさか!嫌な訳ないじゃないですか!ずっと、そんな風に思っていたんですか?」
どうだろう?
嫌われている訳ではないと思いたいけど、私と2人きりでいたいかと言われれば、それはNOなのではないかと思ったのだが...
なんて答えればいいか分からなくて、いやとか、まぁとか口籠っていると、零さんはため息を吐いた。
「はぁ、全くあなたって人は...僕の気持ちが少しも伝わっていないなんて...」
「気持ち...?」
「いえ、こっちの話です。でも、せっかく園子さんから頂いたチャンスですから、無駄にしては申し訳ないですね。なまえさん、僕と2人は嫌ですか?」
気持ちが伝わってない...?チャンス...?さっきから零さんの言っている意味がよく分からないが、私は勢いよく首を横に振った。
だって嫌な訳がない。
零さんはそんな私に満足したのか、ニッコリ笑うと私の手をとって歩き出した。