45 降谷side
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考えるより先に体が動いていた。
毛利先生がなまえさんの手を握っているのを見た瞬間、気づいた時には先生の手を掴んでいた。
毛利先生は一応既婚者だし、女性に対してそういう人だと分かっている。
分かっているはずなのに、あの瞬間俺は激しく嫉妬していた。
--------
なまえさんが毛利先生たちとポアロに来た次の日、俺はさっそくオーナーにバイトの件を相談した。
一人入りたい人がいると言えば、オーナーは二つ返事で了承してくれた。
いつからでもいいと言われたので、ここぞとばかりに俺のシフトに合わせる事にした。
昨日なまえさんが仕事を探していると言っていた時、チャンスだと思った。
一緒に働けば、なまえさんと頻繁に接点を持てるし、何より近くにいられれば彼女の周囲にも気を配る事ができる。怪しい人物やもし組織の人間が近づいてきていたとしても、いち早く気づき守れる。
それに、彼女はもともと嘘や隠し事は得意ではない。しかし、今問い詰めても頑なに口を割らないだろう。
だが、長い時間を一緒に過ごせば彼女は必ずボロを出す。
そこを一気に畳み込むのが今のところベストだ。
まぁ、待てなくなれば強引にいく方法もあるが、それはまたその時だ。
バイトが終わったらなまえさんに電話しようと決めて、俺は開店準備を始めた。
コナンくんが一人でやってきたのは、忙しいランチの時間が終わり、少し余裕が出てきた頃だった。
「いらっしゃい。一人かい?」
「うん。ねぇ、安室さん。本当になまえさんとは何もないの?」
「君も、なかなかしつこいね。昨日も言った通り、本当に何もないよ」
やはり、この子は賢い。
俺は困ったように肩をすくめてみせた。
「本当は、なまえさんが記憶をなくす前は知り合いだったんじゃない?」
「さぁね。どうしてそう思うんだい?」
「勘、かな」
「君みたいな子でも、勘なんていう不確かなものを信じるんだね」
「...でも、なまえさんは何かを隠している事は間違いないと思う」
やっぱりなまえさんに隠し事は無理なようだ。
「もしそうだとしたら、何故そんな嘘をつくと思う?」
そう問いかければ、そこまでは考えていなかったのか難しい顔をしてコナンくんは悩んでいるようだ。
「分からない。けど、なまえさんは何か理由があって隠してる気がするんだ。それに...」
「それに?」
「なまえさん、好きすぎると苦しいねって言ったんだ」
コナンくんの言葉を聞いて、俺は悔しさと怒りで胸が押しつぶされそうだった。
苦しいなら、止めればいい。
今すぐ俺のもとに戻ってくればいい。
どうして一人で戦おうとするのか?
俺はそんなに頼りないか?
そんな思いが次々に浮かんでは消えていく。
何故、彼女がそんな思いまでして記憶のないフリをし嘘をつくのか分からなかった。
「もし本当に彼女が何かを隠しているとして、コナンくん、君ならどうする?」
「僕は...真実を見つけるよ。どんな結果が待っていたとしてもなまえさんはなまえさんだから」
そう言って帰っていくコナンくんの後ろ姿を見ながら、自分が情けなくて、ため息をついた。
子どもに教えられる日がくるなんて。
俺は大切な事を忘れていた。
俺はみょうじなまえという、彼女そのものに惚れているのだ。
だから、俺は彼女を守る。
彼女が嘘をつこうが隠し事をしようが、俺のするべき事は変わらない。
例え真実の先に何があろうとも。
俺にとって大事なものは、この国となまえさんだけだ...
毛利先生がなまえさんの手を握っているのを見た瞬間、気づいた時には先生の手を掴んでいた。
毛利先生は一応既婚者だし、女性に対してそういう人だと分かっている。
分かっているはずなのに、あの瞬間俺は激しく嫉妬していた。
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なまえさんが毛利先生たちとポアロに来た次の日、俺はさっそくオーナーにバイトの件を相談した。
一人入りたい人がいると言えば、オーナーは二つ返事で了承してくれた。
いつからでもいいと言われたので、ここぞとばかりに俺のシフトに合わせる事にした。
昨日なまえさんが仕事を探していると言っていた時、チャンスだと思った。
一緒に働けば、なまえさんと頻繁に接点を持てるし、何より近くにいられれば彼女の周囲にも気を配る事ができる。怪しい人物やもし組織の人間が近づいてきていたとしても、いち早く気づき守れる。
それに、彼女はもともと嘘や隠し事は得意ではない。しかし、今問い詰めても頑なに口を割らないだろう。
だが、長い時間を一緒に過ごせば彼女は必ずボロを出す。
そこを一気に畳み込むのが今のところベストだ。
まぁ、待てなくなれば強引にいく方法もあるが、それはまたその時だ。
バイトが終わったらなまえさんに電話しようと決めて、俺は開店準備を始めた。
コナンくんが一人でやってきたのは、忙しいランチの時間が終わり、少し余裕が出てきた頃だった。
「いらっしゃい。一人かい?」
「うん。ねぇ、安室さん。本当になまえさんとは何もないの?」
「君も、なかなかしつこいね。昨日も言った通り、本当に何もないよ」
やはり、この子は賢い。
俺は困ったように肩をすくめてみせた。
「本当は、なまえさんが記憶をなくす前は知り合いだったんじゃない?」
「さぁね。どうしてそう思うんだい?」
「勘、かな」
「君みたいな子でも、勘なんていう不確かなものを信じるんだね」
「...でも、なまえさんは何かを隠している事は間違いないと思う」
やっぱりなまえさんに隠し事は無理なようだ。
「もしそうだとしたら、何故そんな嘘をつくと思う?」
そう問いかければ、そこまでは考えていなかったのか難しい顔をしてコナンくんは悩んでいるようだ。
「分からない。けど、なまえさんは何か理由があって隠してる気がするんだ。それに...」
「それに?」
「なまえさん、好きすぎると苦しいねって言ったんだ」
コナンくんの言葉を聞いて、俺は悔しさと怒りで胸が押しつぶされそうだった。
苦しいなら、止めればいい。
今すぐ俺のもとに戻ってくればいい。
どうして一人で戦おうとするのか?
俺はそんなに頼りないか?
そんな思いが次々に浮かんでは消えていく。
何故、彼女がそんな思いまでして記憶のないフリをし嘘をつくのか分からなかった。
「もし本当に彼女が何かを隠しているとして、コナンくん、君ならどうする?」
「僕は...真実を見つけるよ。どんな結果が待っていたとしてもなまえさんはなまえさんだから」
そう言って帰っていくコナンくんの後ろ姿を見ながら、自分が情けなくて、ため息をついた。
子どもに教えられる日がくるなんて。
俺は大切な事を忘れていた。
俺はみょうじなまえという、彼女そのものに惚れているのだ。
だから、俺は彼女を守る。
彼女が嘘をつこうが隠し事をしようが、俺のするべき事は変わらない。
例え真実の先に何があろうとも。
俺にとって大事なものは、この国となまえさんだけだ...