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あぁ、目の前にあの安室透がいる。
動いて、喋って、生きてる。
厳密には、今の彼はグレーのスーツを着た降谷さんだが。
「私もう死んでもいいかもしれない」
「...」
しまった、つい心の声が出てしまった。彼、降谷さんの綺麗な顔が恐ろしく歪んでる。
今の私の状況だが、降谷さんのネクタイで手首を後ろに縛られ、リビングのフローリングに正座させられている。
ネクタイで、降谷さんのネクタイで縛られてる...
「何がおかしいんだ?」
どうやら、ニヤけてしまっていたようだ。
彼の厳しい視線に見つめられ、胸が高鳴る。
変態か、私は。
まずい、さらに降谷さんの眉間が...
とにかく事情を話さないと。
「あーゴホン、私はみょうじなまえです。23歳です。えっと、まずなぜこの部屋に居たかですよね?それが、自分の部屋のベッドで寝てたはずなのに目が覚めたらこの部屋のベッドにいまして。いやぁ、なんかトリップしちゃった〜みたいな、アハハ...」
何最初からトリップとか言ってるの私!トリップとか普通信じて貰えないよ?いや、本当のことだけどさ!
絶対降谷さんに頭おかしい女だと思われてる。
もしトリップできたら、降谷さんとか赤井さんとかコナン君とか蘭ちゃんとか園子ちゃんとかみんなと仲良くなりたいって思ってたのに。
なんで降谷さんの部屋に直でトリップしてんの?もう私これからめっちゃマークされちゃうじゃん。ていうか、私不法侵入とか犯罪者になるんじゃない?
もうやだ、生きてけない...
「あの私、もしかして警察行きですか?」
「トリップとは、どういう事だ」
あ、スルーされた...
「私もよく分からないんですけど、ここは私のいた世界ではないので、状況から見ておそらくトリップかと」
「なぜ自分の世界じゃないと分かる?」
「それは、その...私は元の世界であなたの事をよく見てて知ってて、でもそのあなたが実際に目の前に居るからで...あ、いや、見てるっていうのはストーカーって事じゃなくて、とにかく私はあなたを知ってるんです。安室さん、いえ、降谷さん」
私が最後に名前を呼ぶと、降谷さんの目が驚きに見開いた。
次の瞬間には、殺気の籠もったような鋭い視線に睨まれて冷や汗が止まらない。
でも、ここで負ける訳にはいかない。
もう第一印象最悪だし、めっちゃ警戒されちゃってるけど、それでも、せっかくトリップできたのだから、私にはやりたい事がある。みんなとも仲良くなりたいし、そして何より助けたい人が居る。
「それとも、バーボンと呼んだ方がいいですか?」
「お前は、組織の人間か?」
「違いますよ。組織についても少しは知っていますが、どちらかといえば、というか絶対的に私はあなたの味方です」
「...どこで情報を得た?」
「情報元は教えられません。そもそも私はこの世界の人間じゃないですから、他に情報が漏れている心配はありません」
「何が目的だ?」
「そんなものありません。トリップなんて非現実的な事が起こるなんて、私自身も驚いてるくらいですし。降谷さん、こんなやり方は非常に不本意なんですが、私と取引しませんか?」
「取引だと?」
「そうです。私は私が知り得る情報を絶対に外部に漏らしません。もし、私が必要だと思えば、降谷さんには情報をお教えします」
「ホゥ、それで俺に求める見返りは?」
「私をこの家に置いてください」
「なっ!?」
「先ほどお話した通り、私はこの世界の人間ではありません。なので、家もなければ仕事もない。頼れる家族も友達もいない。私にあるのは、あなたやこの世界で起こるであろう出来事、その関係者の情報だけ。」
「本気で言ってるのか?それに、こんな話そう簡単に信じられる訳が...」
「冗談でこんな事言いませんよ。ただ、私があなたの情報を持っているのは事実...バラされたら降谷さんが困るんじゃないですか?」
「君の言うことが本当だとして、俺がその取引に応じなければ君の方こそ死活問題じゃないか?」
「そうですね。確かに降谷さんなら、こんな怪しい取引に応じなくても、私の口を封じる方法はいくらでもあるでしょう。でも、私がこの世界にトリップしたのには、きっと何かやるべき役割があるはず。私はきっとあなたの、降谷さんの役に立てる」
こんな脅すようなやり方したくなかった。
でも、私にはこの方法しか思いつかなかった。
だから、今はこうするしかない。
「お願いします。私に、この世界での居場所を下さい」
動いて、喋って、生きてる。
厳密には、今の彼はグレーのスーツを着た降谷さんだが。
「私もう死んでもいいかもしれない」
「...」
しまった、つい心の声が出てしまった。彼、降谷さんの綺麗な顔が恐ろしく歪んでる。
今の私の状況だが、降谷さんのネクタイで手首を後ろに縛られ、リビングのフローリングに正座させられている。
ネクタイで、降谷さんのネクタイで縛られてる...
「何がおかしいんだ?」
どうやら、ニヤけてしまっていたようだ。
彼の厳しい視線に見つめられ、胸が高鳴る。
変態か、私は。
まずい、さらに降谷さんの眉間が...
とにかく事情を話さないと。
「あーゴホン、私はみょうじなまえです。23歳です。えっと、まずなぜこの部屋に居たかですよね?それが、自分の部屋のベッドで寝てたはずなのに目が覚めたらこの部屋のベッドにいまして。いやぁ、なんかトリップしちゃった〜みたいな、アハハ...」
何最初からトリップとか言ってるの私!トリップとか普通信じて貰えないよ?いや、本当のことだけどさ!
絶対降谷さんに頭おかしい女だと思われてる。
もしトリップできたら、降谷さんとか赤井さんとかコナン君とか蘭ちゃんとか園子ちゃんとかみんなと仲良くなりたいって思ってたのに。
なんで降谷さんの部屋に直でトリップしてんの?もう私これからめっちゃマークされちゃうじゃん。ていうか、私不法侵入とか犯罪者になるんじゃない?
もうやだ、生きてけない...
「あの私、もしかして警察行きですか?」
「トリップとは、どういう事だ」
あ、スルーされた...
「私もよく分からないんですけど、ここは私のいた世界ではないので、状況から見ておそらくトリップかと」
「なぜ自分の世界じゃないと分かる?」
「それは、その...私は元の世界であなたの事をよく見てて知ってて、でもそのあなたが実際に目の前に居るからで...あ、いや、見てるっていうのはストーカーって事じゃなくて、とにかく私はあなたを知ってるんです。安室さん、いえ、降谷さん」
私が最後に名前を呼ぶと、降谷さんの目が驚きに見開いた。
次の瞬間には、殺気の籠もったような鋭い視線に睨まれて冷や汗が止まらない。
でも、ここで負ける訳にはいかない。
もう第一印象最悪だし、めっちゃ警戒されちゃってるけど、それでも、せっかくトリップできたのだから、私にはやりたい事がある。みんなとも仲良くなりたいし、そして何より助けたい人が居る。
「それとも、バーボンと呼んだ方がいいですか?」
「お前は、組織の人間か?」
「違いますよ。組織についても少しは知っていますが、どちらかといえば、というか絶対的に私はあなたの味方です」
「...どこで情報を得た?」
「情報元は教えられません。そもそも私はこの世界の人間じゃないですから、他に情報が漏れている心配はありません」
「何が目的だ?」
「そんなものありません。トリップなんて非現実的な事が起こるなんて、私自身も驚いてるくらいですし。降谷さん、こんなやり方は非常に不本意なんですが、私と取引しませんか?」
「取引だと?」
「そうです。私は私が知り得る情報を絶対に外部に漏らしません。もし、私が必要だと思えば、降谷さんには情報をお教えします」
「ホゥ、それで俺に求める見返りは?」
「私をこの家に置いてください」
「なっ!?」
「先ほどお話した通り、私はこの世界の人間ではありません。なので、家もなければ仕事もない。頼れる家族も友達もいない。私にあるのは、あなたやこの世界で起こるであろう出来事、その関係者の情報だけ。」
「本気で言ってるのか?それに、こんな話そう簡単に信じられる訳が...」
「冗談でこんな事言いませんよ。ただ、私があなたの情報を持っているのは事実...バラされたら降谷さんが困るんじゃないですか?」
「君の言うことが本当だとして、俺がその取引に応じなければ君の方こそ死活問題じゃないか?」
「そうですね。確かに降谷さんなら、こんな怪しい取引に応じなくても、私の口を封じる方法はいくらでもあるでしょう。でも、私がこの世界にトリップしたのには、きっと何かやるべき役割があるはず。私はきっとあなたの、降谷さんの役に立てる」
こんな脅すようなやり方したくなかった。
でも、私にはこの方法しか思いつかなかった。
だから、今はこうするしかない。
「お願いします。私に、この世界での居場所を下さい」