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なんで皆、私たちをチラチラ見ているのだろうか。
さっきナースステーションに挨拶した時も、看護師さんたちが一瞬驚いたような顔をしていた。
あまりにもすれ違う人たちが見てくるので、だんだん私の格好でもおかしいのかと心配になってきた。
「ねぇコナンくん、私何かおかしなところある?」
「え?別に普通だけど...なんで?」
エレベーターを待っている間、あまりにも心配になってコナンくんに聞いてみた。
だって、私のせいでコナンくんや沖矢さんに恥をかかせるのは嫌だ。
でもコナンくんは普通だと言うし、訳が分からない。
私は思わず、コナンくん達が考え事をする時によくする顎に手を当てる探偵ポーズをしてしまう。
「何かあった訳じゃないんだけど、なんか...」
なんて説明すればいいのか分からなくて、口籠っていると後ろから私を呼ぶ声が聞こえて振り返ると、朝病室に来た女の先生だった。
「よかったー、間に合って。ナースステーションに行ったらもう退院したって聞いた、から....」
そう言いながら先生は私たちの方に駆け寄ってきたのだが、近づくにつれて他の看護師さんたちと同じように目を見開いた。
「え、みょうじさんって結婚してたの?しかも子どもまで...」
え?結婚?子ども?
私は両隣を見て、ハッとある事に気づいた。
もしかして看護師さんたちも、私と沖矢さんを夫婦だと思ったの?
それにコナンくんが私たちの子どもだと思われた?
なんという事だ...今すぐ院内放送でこの誤解を解けるものなら解きたい。
これじゃあ、沖矢さんにもコナンくんにも申し訳なさすぎる。
先生はアワアワしている私の腕を掴んで、廊下の隅に引っ張った。
そして耳打ちされた内容に、私はさらなる衝撃を受けた。
「ねぇ、昨日の彼は?不倫、とか?」
ピシリと固まった私に先生は何故か楽しそうだ。
あれか、昼ドラとかワイドショーとかちょっぴりドロドロした話を期待しているのか?
「...いえ、昨日の彼はたまたま居合わせて病院まで運んでくれただけで、彼氏とかじゃないです。私なんかが恐れ多い...」
「えーそうなの?でも、旦那さんもイケメンで羨ましいわ」
「私結婚してないですよ。あの人たちは、その、近所のお兄さんと近所の子どもです」
説明が面倒くさくなり、かなり端折った。
ふーん、とガッカリしたような返事をする先生に、思わず小さくため息をついた。
なんだか、目が覚めて数時間で凄く疲れた気がする。
「まぁいいわ。これ、昨日の彼があなたに掛けていてくれたジャケット。処置室に置きっ放しだったの」
「そうだったんですか。わざわざ、ありがとうございます」
紙袋には零さんのものと思われるジャケットが入っていた。
それを見て、なんとなく気が重くなった。
もう会わない方がいいと思っていたが、今回のお礼とこのジャケットを返しに行きなければならない。
「お世話になりました。じゃあ、失礼します」
あまり沖矢さんたちを待たせるのは悪いと思い、私は先生に挨拶をしてから彼らの方へ戻ろうとしたが、もう一度「みょうじさん」と呼ばれた。
「命は一人ひとつ。人はいつ死ぬか分からないんだから、伝えたい事は伝えられる時に伝えた方がいいわよ!」
そう微笑む先生は、大切な人を失くした事があるのだろうか。
先生の微笑みは胸を締め付けられるような、そんな切ないものだった。
それに今日初めて話したはずなのに、彼女の言葉は心にすんなり染み込んでくるようだった。
—————
コナンside
今は沖矢さんの運転で、病院からなまえさんのマンションに向かっている途中だった。
俺は、窓の外を眺めているなまえさんの横顔を見つめながら考えた。
安室さんとなまえさん、二人には絶対に何かあるはずだ。
今まであんな必死な安室さんを見た事はないし、何よりあの時の安室さんはなんだか違う人間のようにも見えた。
しかし、組織の人間バーボンが一人の女性を助けようと必死になる事があるのだろうか?
二人の繋がりが分からない。
なまえさんはどう見ても組織の人間には見えないし、光そのもののような人だ。
それに前に彼女が言っていた事も気になる。
大切だから嘘もつくし、守りたいからこそ傷つける...
それから、俺と似ているとも言っていた。
彼女は記憶がないはずなのに、時々彼女が全てを知っているようなそんな錯覚を覚える時すらある。
彼女は謎が多すぎる。
赤井さんは初め、なまえさんの事をキーパーソンと言っていた。
なら、きっと彼女の秘密を暴く事が組織へ近づく一歩になるはずだ。
だから、俺は必ず全ての真実を白日の下に晒してみせる。
それになんとなくだが、なまえさんは俺に助けを求めている気がした。
さっきナースステーションに挨拶した時も、看護師さんたちが一瞬驚いたような顔をしていた。
あまりにもすれ違う人たちが見てくるので、だんだん私の格好でもおかしいのかと心配になってきた。
「ねぇコナンくん、私何かおかしなところある?」
「え?別に普通だけど...なんで?」
エレベーターを待っている間、あまりにも心配になってコナンくんに聞いてみた。
だって、私のせいでコナンくんや沖矢さんに恥をかかせるのは嫌だ。
でもコナンくんは普通だと言うし、訳が分からない。
私は思わず、コナンくん達が考え事をする時によくする顎に手を当てる探偵ポーズをしてしまう。
「何かあった訳じゃないんだけど、なんか...」
なんて説明すればいいのか分からなくて、口籠っていると後ろから私を呼ぶ声が聞こえて振り返ると、朝病室に来た女の先生だった。
「よかったー、間に合って。ナースステーションに行ったらもう退院したって聞いた、から....」
そう言いながら先生は私たちの方に駆け寄ってきたのだが、近づくにつれて他の看護師さんたちと同じように目を見開いた。
「え、みょうじさんって結婚してたの?しかも子どもまで...」
え?結婚?子ども?
私は両隣を見て、ハッとある事に気づいた。
もしかして看護師さんたちも、私と沖矢さんを夫婦だと思ったの?
それにコナンくんが私たちの子どもだと思われた?
なんという事だ...今すぐ院内放送でこの誤解を解けるものなら解きたい。
これじゃあ、沖矢さんにもコナンくんにも申し訳なさすぎる。
先生はアワアワしている私の腕を掴んで、廊下の隅に引っ張った。
そして耳打ちされた内容に、私はさらなる衝撃を受けた。
「ねぇ、昨日の彼は?不倫、とか?」
ピシリと固まった私に先生は何故か楽しそうだ。
あれか、昼ドラとかワイドショーとかちょっぴりドロドロした話を期待しているのか?
「...いえ、昨日の彼はたまたま居合わせて病院まで運んでくれただけで、彼氏とかじゃないです。私なんかが恐れ多い...」
「えーそうなの?でも、旦那さんもイケメンで羨ましいわ」
「私結婚してないですよ。あの人たちは、その、近所のお兄さんと近所の子どもです」
説明が面倒くさくなり、かなり端折った。
ふーん、とガッカリしたような返事をする先生に、思わず小さくため息をついた。
なんだか、目が覚めて数時間で凄く疲れた気がする。
「まぁいいわ。これ、昨日の彼があなたに掛けていてくれたジャケット。処置室に置きっ放しだったの」
「そうだったんですか。わざわざ、ありがとうございます」
紙袋には零さんのものと思われるジャケットが入っていた。
それを見て、なんとなく気が重くなった。
もう会わない方がいいと思っていたが、今回のお礼とこのジャケットを返しに行きなければならない。
「お世話になりました。じゃあ、失礼します」
あまり沖矢さんたちを待たせるのは悪いと思い、私は先生に挨拶をしてから彼らの方へ戻ろうとしたが、もう一度「みょうじさん」と呼ばれた。
「命は一人ひとつ。人はいつ死ぬか分からないんだから、伝えたい事は伝えられる時に伝えた方がいいわよ!」
そう微笑む先生は、大切な人を失くした事があるのだろうか。
先生の微笑みは胸を締め付けられるような、そんな切ないものだった。
それに今日初めて話したはずなのに、彼女の言葉は心にすんなり染み込んでくるようだった。
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コナンside
今は沖矢さんの運転で、病院からなまえさんのマンションに向かっている途中だった。
俺は、窓の外を眺めているなまえさんの横顔を見つめながら考えた。
安室さんとなまえさん、二人には絶対に何かあるはずだ。
今まであんな必死な安室さんを見た事はないし、何よりあの時の安室さんはなんだか違う人間のようにも見えた。
しかし、組織の人間バーボンが一人の女性を助けようと必死になる事があるのだろうか?
二人の繋がりが分からない。
なまえさんはどう見ても組織の人間には見えないし、光そのもののような人だ。
それに前に彼女が言っていた事も気になる。
大切だから嘘もつくし、守りたいからこそ傷つける...
それから、俺と似ているとも言っていた。
彼女は記憶がないはずなのに、時々彼女が全てを知っているようなそんな錯覚を覚える時すらある。
彼女は謎が多すぎる。
赤井さんは初め、なまえさんの事をキーパーソンと言っていた。
なら、きっと彼女の秘密を暴く事が組織へ近づく一歩になるはずだ。
だから、俺は必ず全ての真実を白日の下に晒してみせる。
それになんとなくだが、なまえさんは俺に助けを求めている気がした。