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ジンとエレベーターでぶつかったその夜、シャワーを浴びて部屋に戻ると、スマホが不在着信のランプを点滅させていた。
見ると、コナンくんからだった。
私が電話に出なかったからか、その後にメールも送ってくれたようだ。
内容は、明日アガサ博士の家に来ないか?というお誘いだった。
正直お断りしたいが、これだけお世話になっている為、それもできない。
仕方ない、とため息をついてから、分かったとだけ返信してベッドに入った。
翌朝、スマホの着信で起こされた。
誰だよ、こんな時間に...ベッドに入ったまま腕を伸ばしてスマホを取った。
「...はーい」
「あ、なまえさん?もしかして、まだ寝てた?」
どうやら電話はコナンくんのようで、まだ寝てたのかよ、みたいな反応をされた。
「この電話で起きた...コナンくん、どうしたの?」
「うん、アガサ博士の家に何時頃来られるかなって」
ベッドについている時計を見ると、もうお昼だった。
大分寝てしまったようだ。
「あー、これから用意するから13時半にはホテルを出られるかな」
「分かった。じゃあ、13時半くらいにホテルのロビーで待ってるね」
また後でね、なまえさん。と言って、コナンくんは一方的に電話を切った。
コナンくんって、何気にいつも自分の用件だけ言って切っちゃうんだよなぁと思いながら、私は出掛ける準備を始めた。
服を着替えてから、化粧をする。
ちなみに服も化粧品も、沖矢さんと一緒に米花デパートに行って買ってもらった。
最後に姿見で確認してから、時計を見るともう13時半だった。
やばい、コナンくんを待たせてしまう。
バッグに財布やスマホを突っ込んで、急いで部屋を飛び出した。
エレベーターが一階に着くと、すぐにロビーに向かう。
「あっなまえさん!」
キョロキョロとしていると、名前を呼ばれ振り返るとソファに座ったコナンくんがこちらに向かって手を振っていた。
「コナンくん、遅くなっちゃってごめんね!」
「ううん、僕もさっき来たばっかりだから。それよりあれから体調は大丈夫?」
「大丈夫だよ。ありがとうコナンくん」
「そっか。よかった。それじゃあ、アガサ博士の家に行こう」
コナンくんは、そう言って私の手を引いて歩き出した。
子供の手って小さいくて暖かいなと思っていると、コナンくんが私を見上げていて目が合った。
「なまえさん、どうしたの?」
「え?なにが?」
「だってなまえさん、よく悲しそうな顔をしているから」
そう言われて、ドキリとした。
そんな顔をしているつもりはなかった。
記憶のないフリをして皆を騙している罪悪感と、零さんに会いたいのに会えない寂しさをどうやら上手く隠し切れていなかったようだ。
このままでは、すぐにバレてしまう。
コナンくんや赤井さん、そしてきっと零さんにも...
今度こそ守りたい人を守るんだ。
しっかりしろ、私。気持ちを切り替えろ。
鼻から息を吸って、ゆっくりと吐き出してから、コナンくんの目線に合わせて私はしゃがんだ。
そしてニコリと微笑んだ。
「ありがとうね、コナンくん。やっぱり時々記憶がない事とか色々不安になっちゃうけど、コナンくんや沖矢さんもいるから私は大丈夫!」
早く記憶を取り戻せるように頑張るね、と最後に言いながら、コナンくんの頭を優しく撫でた。
それからは当たり障りのない話をしながら、アガサ博士の家に向かって歩いた。
時折コナンくんから探るような視線を感じたが、私は全て気づかないフリをした。
見ると、コナンくんからだった。
私が電話に出なかったからか、その後にメールも送ってくれたようだ。
内容は、明日アガサ博士の家に来ないか?というお誘いだった。
正直お断りしたいが、これだけお世話になっている為、それもできない。
仕方ない、とため息をついてから、分かったとだけ返信してベッドに入った。
翌朝、スマホの着信で起こされた。
誰だよ、こんな時間に...ベッドに入ったまま腕を伸ばしてスマホを取った。
「...はーい」
「あ、なまえさん?もしかして、まだ寝てた?」
どうやら電話はコナンくんのようで、まだ寝てたのかよ、みたいな反応をされた。
「この電話で起きた...コナンくん、どうしたの?」
「うん、アガサ博士の家に何時頃来られるかなって」
ベッドについている時計を見ると、もうお昼だった。
大分寝てしまったようだ。
「あー、これから用意するから13時半にはホテルを出られるかな」
「分かった。じゃあ、13時半くらいにホテルのロビーで待ってるね」
また後でね、なまえさん。と言って、コナンくんは一方的に電話を切った。
コナンくんって、何気にいつも自分の用件だけ言って切っちゃうんだよなぁと思いながら、私は出掛ける準備を始めた。
服を着替えてから、化粧をする。
ちなみに服も化粧品も、沖矢さんと一緒に米花デパートに行って買ってもらった。
最後に姿見で確認してから、時計を見るともう13時半だった。
やばい、コナンくんを待たせてしまう。
バッグに財布やスマホを突っ込んで、急いで部屋を飛び出した。
エレベーターが一階に着くと、すぐにロビーに向かう。
「あっなまえさん!」
キョロキョロとしていると、名前を呼ばれ振り返るとソファに座ったコナンくんがこちらに向かって手を振っていた。
「コナンくん、遅くなっちゃってごめんね!」
「ううん、僕もさっき来たばっかりだから。それよりあれから体調は大丈夫?」
「大丈夫だよ。ありがとうコナンくん」
「そっか。よかった。それじゃあ、アガサ博士の家に行こう」
コナンくんは、そう言って私の手を引いて歩き出した。
子供の手って小さいくて暖かいなと思っていると、コナンくんが私を見上げていて目が合った。
「なまえさん、どうしたの?」
「え?なにが?」
「だってなまえさん、よく悲しそうな顔をしているから」
そう言われて、ドキリとした。
そんな顔をしているつもりはなかった。
記憶のないフリをして皆を騙している罪悪感と、零さんに会いたいのに会えない寂しさをどうやら上手く隠し切れていなかったようだ。
このままでは、すぐにバレてしまう。
コナンくんや赤井さん、そしてきっと零さんにも...
今度こそ守りたい人を守るんだ。
しっかりしろ、私。気持ちを切り替えろ。
鼻から息を吸って、ゆっくりと吐き出してから、コナンくんの目線に合わせて私はしゃがんだ。
そしてニコリと微笑んだ。
「ありがとうね、コナンくん。やっぱり時々記憶がない事とか色々不安になっちゃうけど、コナンくんや沖矢さんもいるから私は大丈夫!」
早く記憶を取り戻せるように頑張るね、と最後に言いながら、コナンくんの頭を優しく撫でた。
それからは当たり障りのない話をしながら、アガサ博士の家に向かって歩いた。
時折コナンくんから探るような視線を感じたが、私は全て気づかないフリをした。