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ポーン
専用エレベーターが到着し、扉が開いた。
もうこのホテルにも慣れたもので、すぐにそれに乗り込みカードキーを翳してから25のボタンを押した。
私は今、FBIが用意したこのホテルで暮らしている。
マンションの用意ができるまでの間、仮住まいとしてここで暮らし始めて一週間が経った。
あの後、赤井さんがFBIで保護すると言い出した。
記憶がない、というのはFBIで保護する程の事なのだろうか?
そう思って、丁重にお断りしようとしたのだが、私は組織の事を色々知っている可能性がありそれが組織に知られると危険なんだと言われた。
もし組織に私の存在を知られれば、組織は記憶が戻る前に私をさっさと処分するはずだ、と。
FBIとしても、貴重な情報源を失いたくないという事らしい。
それに私も記憶がないのだから、一人でほっぽり出されても困るだろうと言う事で、こうしてホテル住まいとなったのだ。
宿泊代や食費などはFBI持ちで、申し訳ないとは思いつつ、またもや無一文でこちらの世界に戻ってきてしまったので実際はかなり有り難い。
しかも、このホテルはかなりいい所のようで、セキュリティーはもちろん、部屋も豪華だし何より料理が美味しい。
さらにここはVIP専用の裏口があり、エレベーターも専用になっている為、芸能人や政治家なども御用達らしい。
そのため、身を隠している私にもピッタリというわけなのだ。
今夜は何を食べようか、メニュー表を思い浮かべていると、やがてエレベーターは25階に到着し扉が開いたので降りようと一歩踏み出した。
しかし、誰かが勢いよくエレベーターに乗り込んできたようで、その誰かにぶつかり私は中に押し戻されてしまった。
このままでは、また一階に戻ってしまう。
そう思い「あの、」と声を発したが、鋭い目でギロリと睨まれて私はそれ以上声が出せなかった。
視線だけでも人ひとりくらい殺せそうだ。
黒い帽子に黒いロングコート、そして流れるような長い銀髪...ジンだ。
なんでジンがここに?
まさか、このホテルは彼のセーフハウスだったのか。
危険を避けるために身を隠してるはずが、まさかの一番の危険がずっと近くにいたというのか。
勘弁してよ、FBI...
彼と私を乗せたエレベーターは、再び一階に降り、彼が降りた後私はもう一度25のボタンを押した。
その間、冷や汗が止まらなかった。
しかし不幸中の幸いか、彼は私には興味はなかったようで、最初に睨まれただけで後はエレベーターを降りるまで一度もこちらを見なかった。
こうして、私は二往復してやっと自分の部屋に辿り着いた。
そして、もう二度と彼に会わないように気をつけようと心に誓ったのだった。
−−−−−−
コナンSide
ある日、沖矢さんから電話があり組織壊滅へのキーパーソンを見つけたと言われた。
前から、組織の情報を持っている女がいるとは聞いていたが、それをやっと見つけたらしい。
家にいるからと言われ、俺はすぐにもとの自分の家に急いだ。
リビングの扉を勢いよく開けると、赤井さんとその例の女性がいた。
てっきり沖矢さんだと思っていたのに、変装を解いて正体を明かしていたから驚いた。
彼女は、味方だという事か?
しかし、赤井さんがこの女性が今何らかの原因で記憶を失くしていると言った。
だから、今すぐに情報を得る事はできないと。
俺は、その女性に子供らしく話しかけてみたりしたが、女性はずっと悲しそうな顔をしていた。
この状況なら、普通は不安そうな顔をするじゃないのか?
なぜ彼女は悲しそうな顔をしているんだ?
疑問に思いながらも、そんな切ない表情をする彼女を放っておけなくて、今自分が居候している毛利探偵事務所に来ないかと誘っていた。
もし彼女の存在が組織に知られれば、きっと彼女の命は狙われる。
近くにいれば、気をつけてあげられるし、記憶が戻った時もすぐに分かる。
しかし、女性は驚きに目を見開いて慌てて首を横に振った。
迷惑だからと、役所に相談してみると言った。
すると今までずっと黙っていた赤井さんが、話し出した。
彼女の名前は、みょうじなまえ。
住所はあったが、そのアパートは三年前に引き払われているらしい。
そして赤井さんは、なまえさんの事をFBIで保護すると言った。
それなら、安全だねと俺は赤井さんに同意した。
一体彼女は、何者なんだろう。
どこで組織の情報を得たのか、何を知っているのか、なぜ記憶を失くしたのか...
分からない事だらけだ。
俺は、彼女の記憶を戻す手伝いを口実に、しばらく近くで彼女を探る事にした。
専用エレベーターが到着し、扉が開いた。
もうこのホテルにも慣れたもので、すぐにそれに乗り込みカードキーを翳してから25のボタンを押した。
私は今、FBIが用意したこのホテルで暮らしている。
マンションの用意ができるまでの間、仮住まいとしてここで暮らし始めて一週間が経った。
あの後、赤井さんがFBIで保護すると言い出した。
記憶がない、というのはFBIで保護する程の事なのだろうか?
そう思って、丁重にお断りしようとしたのだが、私は組織の事を色々知っている可能性がありそれが組織に知られると危険なんだと言われた。
もし組織に私の存在を知られれば、組織は記憶が戻る前に私をさっさと処分するはずだ、と。
FBIとしても、貴重な情報源を失いたくないという事らしい。
それに私も記憶がないのだから、一人でほっぽり出されても困るだろうと言う事で、こうしてホテル住まいとなったのだ。
宿泊代や食費などはFBI持ちで、申し訳ないとは思いつつ、またもや無一文でこちらの世界に戻ってきてしまったので実際はかなり有り難い。
しかも、このホテルはかなりいい所のようで、セキュリティーはもちろん、部屋も豪華だし何より料理が美味しい。
さらにここはVIP専用の裏口があり、エレベーターも専用になっている為、芸能人や政治家なども御用達らしい。
そのため、身を隠している私にもピッタリというわけなのだ。
今夜は何を食べようか、メニュー表を思い浮かべていると、やがてエレベーターは25階に到着し扉が開いたので降りようと一歩踏み出した。
しかし、誰かが勢いよくエレベーターに乗り込んできたようで、その誰かにぶつかり私は中に押し戻されてしまった。
このままでは、また一階に戻ってしまう。
そう思い「あの、」と声を発したが、鋭い目でギロリと睨まれて私はそれ以上声が出せなかった。
視線だけでも人ひとりくらい殺せそうだ。
黒い帽子に黒いロングコート、そして流れるような長い銀髪...ジンだ。
なんでジンがここに?
まさか、このホテルは彼のセーフハウスだったのか。
危険を避けるために身を隠してるはずが、まさかの一番の危険がずっと近くにいたというのか。
勘弁してよ、FBI...
彼と私を乗せたエレベーターは、再び一階に降り、彼が降りた後私はもう一度25のボタンを押した。
その間、冷や汗が止まらなかった。
しかし不幸中の幸いか、彼は私には興味はなかったようで、最初に睨まれただけで後はエレベーターを降りるまで一度もこちらを見なかった。
こうして、私は二往復してやっと自分の部屋に辿り着いた。
そして、もう二度と彼に会わないように気をつけようと心に誓ったのだった。
−−−−−−
コナンSide
ある日、沖矢さんから電話があり組織壊滅へのキーパーソンを見つけたと言われた。
前から、組織の情報を持っている女がいるとは聞いていたが、それをやっと見つけたらしい。
家にいるからと言われ、俺はすぐにもとの自分の家に急いだ。
リビングの扉を勢いよく開けると、赤井さんとその例の女性がいた。
てっきり沖矢さんだと思っていたのに、変装を解いて正体を明かしていたから驚いた。
彼女は、味方だという事か?
しかし、赤井さんがこの女性が今何らかの原因で記憶を失くしていると言った。
だから、今すぐに情報を得る事はできないと。
俺は、その女性に子供らしく話しかけてみたりしたが、女性はずっと悲しそうな顔をしていた。
この状況なら、普通は不安そうな顔をするじゃないのか?
なぜ彼女は悲しそうな顔をしているんだ?
疑問に思いながらも、そんな切ない表情をする彼女を放っておけなくて、今自分が居候している毛利探偵事務所に来ないかと誘っていた。
もし彼女の存在が組織に知られれば、きっと彼女の命は狙われる。
近くにいれば、気をつけてあげられるし、記憶が戻った時もすぐに分かる。
しかし、女性は驚きに目を見開いて慌てて首を横に振った。
迷惑だからと、役所に相談してみると言った。
すると今までずっと黙っていた赤井さんが、話し出した。
彼女の名前は、みょうじなまえ。
住所はあったが、そのアパートは三年前に引き払われているらしい。
そして赤井さんは、なまえさんの事をFBIで保護すると言った。
それなら、安全だねと俺は赤井さんに同意した。
一体彼女は、何者なんだろう。
どこで組織の情報を得たのか、何を知っているのか、なぜ記憶を失くしたのか...
分からない事だらけだ。
俺は、彼女の記憶を戻す手伝いを口実に、しばらく近くで彼女を探る事にした。