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毎日同じ事の繰り返し...
寝て起きて仕事に行って、終わればコンビニに寄って帰って寝る。
元の世界に戻って三ヶ月経つが、私は体の一部をきっと向こうに置いてきてしまったのだと思う。
何をしても楽しくないし、何を食べても美味しくない。
会社では作り笑いを貼り付けてはいるが、顔が引き攣りそうになる。
そうきっと、心という体の一部を、私は忘れてきた。
そうやって何もかも感じないなら、それでも良かった。
なのに、私の心に残ったモノがたった一つだけあった...大切な人、零さんへの想い...それだけが残り私を苦しめた。
明日は、仕事が休みだ。
元の世界に戻ってから、何だか寝付きが悪くて眠ってもすぐに目が覚めてしまう。
お酒でも飲んで寝てしまおうと、私はコンビニでウィスキーを買った。
コンビニの袋に入ったバーボンにスコッチ、ライの瓶を見て、いつかヒロさんと零さんの部屋でお酒を飲んだ日の事を思い出し、久しぶりに自然と頬が緩んだ。
アパートに着いて、私はさっとシャワーを浴びてから、お酒を飲み始めた。
丸い氷を入れたグラスにバーボンを注ぎ、煽る様に喉に流し込む。
空になるとすぐに次を注ぎ、飲むを繰り返した。
私は、酒に弱い訳ではないが、そこまで強い訳でもない。
こんな飲み方をすれば、すぐに酔う事くらい分かりきっていたが、それでも今日は何も考えられないくらいに酔いたかった。
「あーぁ、こんな所で寝てると風邪引くぞ〜」
遠くから声がする気がして、私はゆっくりと目を開いた。
私は、いつの間にかテーブルに突っ伏して眠っていたようで、眠い目を擦りながら顔を上げた。
しかし、目の前にいる人物に驚き、思わずもう一度目を擦った。
酔って幻覚でも見てるのか、それとも夢でも見ているのか...
「大丈夫か?おーい、なまえちゃん?」
「ヒ...ロ...さん...な、んで...ここに...」
目の前の事が信じられずに固まっていると、ヒロさんは私の顔を覗き込んできた。
心配そうにしているヒロさんには申し訳ないが、私は掠れた声でそう言うのが精一杯だった。
「全くこんな飲み方するからだぞー。ゼロに怒られても知らないからな」
ヒロさんは私の問いには答える気はないようで、そう言って笑った。
だが、すぐに真剣な顔をして、なまえちゃん、と私の名前を呼んだ。
「ごめんな...」
「え?」
「あの時君は俺を助けようとしてくれたのに、俺は...君に重荷を背負わせてしまった...本当にすまない」
そう言って、ヒロさんは深く頭を下げた。
「ちょ、ヒロさん、頭を上げて下さい。むしろ、私の力が及ばなかったばっかりに...助けられなくて、ごめんなさい」
「なまえちゃん、俺はあの日の事を後悔はしていないんだ。確かに今も生きていられたら、それが一番だったけど、きっとあの時じゃなくても俺は組織にバレていたと思うんだ。だから、ゼロや他の仲間を巻き込まずに守れた事が俺にとっては自分の命より大切なんだよ」
「ヒロさん...私はあなたにも生きていてほしかったよ...」
「ありがとな。その気持ちだけで、充分だよ。まぁ強いて言えば、ゼロはああ見えて意外と寂しがり屋だからさ、それが心配かな」
そう言って、ヒロさんは寂しそうに笑った。それが切なくて、私は何も言葉を返すことが出来なかった。
「なぁ、なまえちゃん。前に一緒に酒を飲んだときに俺が言ったこと覚えてるか?あの時頼んだ事、今でも本気だからさ」
「え、あの時言った事って...」
それって確か...
でも、私は零さんに会う事はきっともう...
「そう、だから頼むよ」
ヒロさんのその言葉を最後に、私の意識はまた深い海の底に沈む様に遠くなっていった。
ゼロによろしくな、なまえちゃん...
ヒロさんのそんな言葉が聞こえた気がした。
寝て起きて仕事に行って、終わればコンビニに寄って帰って寝る。
元の世界に戻って三ヶ月経つが、私は体の一部をきっと向こうに置いてきてしまったのだと思う。
何をしても楽しくないし、何を食べても美味しくない。
会社では作り笑いを貼り付けてはいるが、顔が引き攣りそうになる。
そうきっと、心という体の一部を、私は忘れてきた。
そうやって何もかも感じないなら、それでも良かった。
なのに、私の心に残ったモノがたった一つだけあった...大切な人、零さんへの想い...それだけが残り私を苦しめた。
明日は、仕事が休みだ。
元の世界に戻ってから、何だか寝付きが悪くて眠ってもすぐに目が覚めてしまう。
お酒でも飲んで寝てしまおうと、私はコンビニでウィスキーを買った。
コンビニの袋に入ったバーボンにスコッチ、ライの瓶を見て、いつかヒロさんと零さんの部屋でお酒を飲んだ日の事を思い出し、久しぶりに自然と頬が緩んだ。
アパートに着いて、私はさっとシャワーを浴びてから、お酒を飲み始めた。
丸い氷を入れたグラスにバーボンを注ぎ、煽る様に喉に流し込む。
空になるとすぐに次を注ぎ、飲むを繰り返した。
私は、酒に弱い訳ではないが、そこまで強い訳でもない。
こんな飲み方をすれば、すぐに酔う事くらい分かりきっていたが、それでも今日は何も考えられないくらいに酔いたかった。
「あーぁ、こんな所で寝てると風邪引くぞ〜」
遠くから声がする気がして、私はゆっくりと目を開いた。
私は、いつの間にかテーブルに突っ伏して眠っていたようで、眠い目を擦りながら顔を上げた。
しかし、目の前にいる人物に驚き、思わずもう一度目を擦った。
酔って幻覚でも見てるのか、それとも夢でも見ているのか...
「大丈夫か?おーい、なまえちゃん?」
「ヒ...ロ...さん...な、んで...ここに...」
目の前の事が信じられずに固まっていると、ヒロさんは私の顔を覗き込んできた。
心配そうにしているヒロさんには申し訳ないが、私は掠れた声でそう言うのが精一杯だった。
「全くこんな飲み方するからだぞー。ゼロに怒られても知らないからな」
ヒロさんは私の問いには答える気はないようで、そう言って笑った。
だが、すぐに真剣な顔をして、なまえちゃん、と私の名前を呼んだ。
「ごめんな...」
「え?」
「あの時君は俺を助けようとしてくれたのに、俺は...君に重荷を背負わせてしまった...本当にすまない」
そう言って、ヒロさんは深く頭を下げた。
「ちょ、ヒロさん、頭を上げて下さい。むしろ、私の力が及ばなかったばっかりに...助けられなくて、ごめんなさい」
「なまえちゃん、俺はあの日の事を後悔はしていないんだ。確かに今も生きていられたら、それが一番だったけど、きっとあの時じゃなくても俺は組織にバレていたと思うんだ。だから、ゼロや他の仲間を巻き込まずに守れた事が俺にとっては自分の命より大切なんだよ」
「ヒロさん...私はあなたにも生きていてほしかったよ...」
「ありがとな。その気持ちだけで、充分だよ。まぁ強いて言えば、ゼロはああ見えて意外と寂しがり屋だからさ、それが心配かな」
そう言って、ヒロさんは寂しそうに笑った。それが切なくて、私は何も言葉を返すことが出来なかった。
「なぁ、なまえちゃん。前に一緒に酒を飲んだときに俺が言ったこと覚えてるか?あの時頼んだ事、今でも本気だからさ」
「え、あの時言った事って...」
それって確か...
でも、私は零さんに会う事はきっともう...
「そう、だから頼むよ」
ヒロさんのその言葉を最後に、私の意識はまた深い海の底に沈む様に遠くなっていった。
ゼロによろしくな、なまえちゃん...
ヒロさんのそんな言葉が聞こえた気がした。