21
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
私は零さんの腕に包まれて微睡の中にいた。
昨夜零さんは私を抱きしめた。でも、その強い腕とは反対に零さんの体は少し震えているような気がした。
私がスコッチを助けられていれば、零さんにこんな辛い思いをさせずに済んだのに...
私は悔しさで唇を噛んだ。
私を責めてくれたらいいのに...
お前のせいだと言ってくれたらいいのに...
それで少しでも彼の心が楽になればと思うが、きっと彼はそんなことしない。
全てを飲み込んでたった一人で背負おうとする零さんに、少しでも楽になってほしくて私は彼の背に腕を回した。
ギュッと抱きしめ返すと、零さんは一瞬体を強張らせたが、すぐに掻き抱くように私の頭ごと腕の中に閉じ込めた。
「なまえさん。今夜だけ、このままでいてくれませんか?」
そのまま抱きしめあっていると、しばらくして零さんが呟いた。
私が小さく頷くと、零さんは私を抱き上げて寝室に向かった。
寝室に着いて私をそっとベッドに下ろし、その隣に零さんも横になった。
そして、私の体を抱き寄せ、彼の胸に顔を埋めるようにギュッと抱きしめられた。
「降谷さん...」
「名前で...呼んでくれないか...?」
「...れい、さん」
「...もっと...」
「零さん、零さん、零さん...」
そう縋るように言う零さんが消えてしまいそうな気がして、それを繋ぎ止めるように私は彼の名前を呼び続けた。
「自分で突き放した癖に、俺にはやっぱりなまえさん、あなたが必要みたいだ...」
そう言ってもう一度ギュッとされたが、私は何も言えなかった。
何の役にも立たず、彼の為に何もしてあげられない私が、彼の側にいてもいいのだろうか?
今この瞬間も彼が大切な物を失くす苦しみと後悔に苛まれ、自分を責め赤井さんを憎み...それは全て私が無力だったからだ。
もし私が赤井さんより早くスコッチを見つけられていたら?
もし私がスコッチが拳銃を下ろした時にきちんと拳銃を奪っていたら?
もしあの時こうしていたら、と後悔してもしきれない。
それにきっと零さんはこの先、赤井さんを見て今日の憎しみを思い出すように、私を見て今日の悲しみを思い出してしまうと思った。
私は怖かった...この先私の存在が彼を傷つけてしまう日が来るのではないか、と。
そんなことを考えながら、私は零さんの腕の中で深い眠りに落ちていった。
微睡みの中で夢と現実を行ったり来たりしていると、零さんが泣いているような気がして重い瞼を押し上げた。
でも、目を開いても隣に彼はいなかった。
目が覚めた時には、元の世界の私の部屋だった。
昨夜零さんは私を抱きしめた。でも、その強い腕とは反対に零さんの体は少し震えているような気がした。
私がスコッチを助けられていれば、零さんにこんな辛い思いをさせずに済んだのに...
私は悔しさで唇を噛んだ。
私を責めてくれたらいいのに...
お前のせいだと言ってくれたらいいのに...
それで少しでも彼の心が楽になればと思うが、きっと彼はそんなことしない。
全てを飲み込んでたった一人で背負おうとする零さんに、少しでも楽になってほしくて私は彼の背に腕を回した。
ギュッと抱きしめ返すと、零さんは一瞬体を強張らせたが、すぐに掻き抱くように私の頭ごと腕の中に閉じ込めた。
「なまえさん。今夜だけ、このままでいてくれませんか?」
そのまま抱きしめあっていると、しばらくして零さんが呟いた。
私が小さく頷くと、零さんは私を抱き上げて寝室に向かった。
寝室に着いて私をそっとベッドに下ろし、その隣に零さんも横になった。
そして、私の体を抱き寄せ、彼の胸に顔を埋めるようにギュッと抱きしめられた。
「降谷さん...」
「名前で...呼んでくれないか...?」
「...れい、さん」
「...もっと...」
「零さん、零さん、零さん...」
そう縋るように言う零さんが消えてしまいそうな気がして、それを繋ぎ止めるように私は彼の名前を呼び続けた。
「自分で突き放した癖に、俺にはやっぱりなまえさん、あなたが必要みたいだ...」
そう言ってもう一度ギュッとされたが、私は何も言えなかった。
何の役にも立たず、彼の為に何もしてあげられない私が、彼の側にいてもいいのだろうか?
今この瞬間も彼が大切な物を失くす苦しみと後悔に苛まれ、自分を責め赤井さんを憎み...それは全て私が無力だったからだ。
もし私が赤井さんより早くスコッチを見つけられていたら?
もし私がスコッチが拳銃を下ろした時にきちんと拳銃を奪っていたら?
もしあの時こうしていたら、と後悔してもしきれない。
それにきっと零さんはこの先、赤井さんを見て今日の憎しみを思い出すように、私を見て今日の悲しみを思い出してしまうと思った。
私は怖かった...この先私の存在が彼を傷つけてしまう日が来るのではないか、と。
そんなことを考えながら、私は零さんの腕の中で深い眠りに落ちていった。
微睡みの中で夢と現実を行ったり来たりしていると、零さんが泣いているような気がして重い瞼を押し上げた。
でも、目を開いても隣に彼はいなかった。
目が覚めた時には、元の世界の私の部屋だった。