誤認にもほどがある
青年と老紳士は商店街を歩いていた。
並んでショーケースを見ていると、青年の左手に何か触れた。
目をやると、そこには笑顔で手を掴む子供。
迷い子にしてはえらく懐いている。
その様子に「間違われてますね、親に」と老紳士は笑い、
「私に似た親がいてなるものか」と死んだ目の青年は虚ろに返した。
並んでショーケースを見ていると、青年の左手に何か触れた。
目をやると、そこには笑顔で手を掴む子供。
迷い子にしてはえらく懐いている。
その様子に「間違われてますね、親に」と老紳士は笑い、
「私に似た親がいてなるものか」と死んだ目の青年は虚ろに返した。
1/1ページ