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……終わっ、た?
「終わった……」
ぶわっ。
あ、ヤベ口に出したら涙溢れてきちゃったよ。
誰もいない、月と星だけが見守る夜空の下の銅像の前で私はわんわん泣いた。いや泣いてる。
今日の昼間ね、私ダークさんに近付きたくて頑張ったんだ。きっと誰にも分からなかったけど実は身体ガタガタで、今にも脚倒れそうで。
―でもダメだった。
ダークさんに誤解された上にダークさんがどれだけ私に無関心か思い知らされただけだった。
そりゃそうだよね。ダークさんにとっては私と会ったの今日が初めてだもん。好きになってもらうどころか興味持ってもらうのなんてとんでもないよね…。
なんてつまらない合理化。
「…グス」
拭っても拭っても涙は勝手に溢れてきた。本気で誰かと両想いになりたいなんて思ったの初めてだったのにね。
ギナンの馬鹿、馬鹿馬鹿馬鹿。
でも私のもーっと馬鹿!
さっさと話し掛けとくんだった。明日があるなんて考えるんじゃなかった。トマスに頼るんじゃなかった。
そうしたら…何かが変わってたかもしれなかったのに。
「勇気のトライフォースが私にもあれば良かった…」
「止めときなよお嬢さん。ろくなモンじゃねぇぜ」
―――え?
突然聞こえた声に反射的に振り返るしかなかった。何の反応も出来なかった。
だから、
「…泣いてんのか」
バッチリ見られてしまった汚い顔。
「あ…あ、あ」
「よ、***」
ダークさんが柔らかい微笑みを湛えて立ってた。一度も話したことのない私の名前を呼んで私の隣に腰を降ろした。
どうしよう夢みたい。
「……。」
少しの沈黙。私の鼻を啜る音だけが響いた。
それを破ったのはダークさんだった。
「なぁ、こんな時間にうろついてると危ないぜ」
「…グス、大丈夫です。」
「こんなか弱そうな女の子が?」
「そんなにか弱くありません…」
「…トマスが心配すんぞ」
「!」
ポツリと呟いたダークさんの一言がやけに重く心に響いた。
だから、違うんだってば…。
“トマスは関係ありません”。そう言ってそっぽを向けば温かい手が私の頭に乗せられた。
それから、ぽんぽんと撫でられる。
「…っ、?」
びっくりして恥ずかしくて思わず振り向いたら、待っていたのは強引な抱擁。頭を引き寄せられそのまま抱き寄せられた。
!、?
ん?ん?えぇ!?
どういうコトだ?落ち着け私!
完全に身体も思考も固まってしまって反応が出来ない。
そんな私をダークさんはさらに抱き締めて完璧に距離を無くしてしまった。
ダークさんが、見えない。それほどに近付いた身体。見えるのは月と星々の瞬く夜空だけ。
「アイツが好きなのか」
切なさの籠もった声がした。表情は見えない。
「ア、アイツ…?」
誰のコトだ。思い当たる節がない…。
聞き返した私にダークさんは答えてくれなくてその代わりに拘束する腕の力が少しだけ強まった。
ねぇこれって、もしかして?
…!
そう考えが至ったら身体中に走った凄まじい歓喜の震え。
嘘、神様まさか。
嬉しくて嬉しくて今こそ気持ちを伝えようと身体を離した時、私は知ってしまった。
ダークさんの目が驚く程真剣で深い紅だったコトを―――。
*
「終わった……」
ぶわっ。
あ、ヤベ口に出したら涙溢れてきちゃったよ。
誰もいない、月と星だけが見守る夜空の下の銅像の前で私はわんわん泣いた。いや泣いてる。
今日の昼間ね、私ダークさんに近付きたくて頑張ったんだ。きっと誰にも分からなかったけど実は身体ガタガタで、今にも脚倒れそうで。
―でもダメだった。
ダークさんに誤解された上にダークさんがどれだけ私に無関心か思い知らされただけだった。
そりゃそうだよね。ダークさんにとっては私と会ったの今日が初めてだもん。好きになってもらうどころか興味持ってもらうのなんてとんでもないよね…。
なんてつまらない合理化。
「…グス」
拭っても拭っても涙は勝手に溢れてきた。本気で誰かと両想いになりたいなんて思ったの初めてだったのにね。
ギナンの馬鹿、馬鹿馬鹿馬鹿。
でも私のもーっと馬鹿!
さっさと話し掛けとくんだった。明日があるなんて考えるんじゃなかった。トマスに頼るんじゃなかった。
そうしたら…何かが変わってたかもしれなかったのに。
「勇気のトライフォースが私にもあれば良かった…」
「止めときなよお嬢さん。ろくなモンじゃねぇぜ」
―――え?
突然聞こえた声に反射的に振り返るしかなかった。何の反応も出来なかった。
だから、
「…泣いてんのか」
バッチリ見られてしまった汚い顔。
「あ…あ、あ」
「よ、***」
ダークさんが柔らかい微笑みを湛えて立ってた。一度も話したことのない私の名前を呼んで私の隣に腰を降ろした。
どうしよう夢みたい。
「……。」
少しの沈黙。私の鼻を啜る音だけが響いた。
それを破ったのはダークさんだった。
「なぁ、こんな時間にうろついてると危ないぜ」
「…グス、大丈夫です。」
「こんなか弱そうな女の子が?」
「そんなにか弱くありません…」
「…トマスが心配すんぞ」
「!」
ポツリと呟いたダークさんの一言がやけに重く心に響いた。
だから、違うんだってば…。
“トマスは関係ありません”。そう言ってそっぽを向けば温かい手が私の頭に乗せられた。
それから、ぽんぽんと撫でられる。
「…っ、?」
びっくりして恥ずかしくて思わず振り向いたら、待っていたのは強引な抱擁。頭を引き寄せられそのまま抱き寄せられた。
!、?
ん?ん?えぇ!?
どういうコトだ?落ち着け私!
完全に身体も思考も固まってしまって反応が出来ない。
そんな私をダークさんはさらに抱き締めて完璧に距離を無くしてしまった。
ダークさんが、見えない。それほどに近付いた身体。見えるのは月と星々の瞬く夜空だけ。
「アイツが好きなのか」
切なさの籠もった声がした。表情は見えない。
「ア、アイツ…?」
誰のコトだ。思い当たる節がない…。
聞き返した私にダークさんは答えてくれなくてその代わりに拘束する腕の力が少しだけ強まった。
ねぇこれって、もしかして?
…!
そう考えが至ったら身体中に走った凄まじい歓喜の震え。
嘘、神様まさか。
嬉しくて嬉しくて今こそ気持ちを伝えようと身体を離した時、私は知ってしまった。
ダークさんの目が驚く程真剣で深い紅だったコトを―――。
*