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「リンクってばずるい」
何のことかと思えばピアスのことを言ってるらしかった。
「リンクだけいつの間に」
「つってもこれは旅に出る前から着けてるやつだしな。っていうか今更だな、気付いてなかったのかよ」
「私だってちょっとはオシャレしたい」
ちょうど城下町に立ち寄ってるからと販売してそうな店に歩を進める***に合わせる。
「前にネックレスとかは引っかかりそうで危ないから着けないって、自分で言ってなかったか?」
「そうだよ、だって私達今旅してるんだよ?下手したら首絞まったりする可能性あるからと思って。でもリンクがピアスしてるの見て何か着けたくなったの。だいたい女の子の私を差し置いてオシャレしてるとか何様なのばーかばーか」
「勝手な心境の変化なのに何でこんなに言われなくちゃいけないんだ俺は」
「私も耳に着けるものが欲しい」
「金があればな」
「リンクの宿代浮かせれば何とかなる。どうせ獣になればそこら辺で眠れるでしょ」
「逆に環境に敏感になって安心して眠れねーよ」
適当に話していると店に着いた。城下町なだけあって村とは違った豪華で洗練された装飾品が並ぶ様を見て、さっきまでは淡々としていた***の様子も幾らか和らいで見えた。
「…そういえば私、ピアス穴開いてない。」
が、現状に気付いて思わず品を取る手を止めていた。
「イヤリングじゃダメなのか?」
「あーー………えと、ちょっと着けてみても?」
「はい!どうぞお試しくださいませ~!」
店員に許可を得てイヤリングで耳を挟む***。俺のピアスとはまた違う、美しい装飾が彼女の耳から垂らされている様は年相応の女性らしさを感じて、なるほどこういうのが良くて身に付けたいだなんて言い出したのかと妙に納得した。
しかし当の本人は満足そうでなかった。
「どうした?」
「………これ、耳たぶ挟まれるから、痛い」
「でも穴開けないんだったらイヤリングしか無いぞ」
「ん~~~……う~ん………どうしよ…」
うんうん唸ってどうしよう、どうしようと悩む***を尻目に耳飾り以外の装飾品を手に取る俺。しばらくすると「やっぱり、やめておく…」と小さな声が聞こえた。
「で、結局何も身に付けないんだな」
噴水の縁に腰掛けて休憩。変なところで律儀に謝罪をされた。
「その……ごめん、わざわざ時間とらせたのに」
「でも本当に買わなくて良かったのかよ」
「痛いのは嫌だし……探してたデザインのはイヤリングでは見つからなかったから…」
「ふーん………身に付けるの耳じゃなくてもいいんならコレ、やるけど」
ぽん、と髪留めを膝に乗せると***は目を丸くしてそれを見つめた。
「……え、コレまさか…盗んでないよね?」
「馬鹿、いくらなんでも盗まねーよ!その代わりしばらく宿は相部屋になるけど」
「は!?ま、待って、何で買ったの!?」
「耳飾りよりはそっちの方が髪に隠れなくて良いと思うんだよな、俺。気に入らないなら返品する?」
隣を歩いてても見えるし。そう思って買った髪留めを、***は返事をする間もなく身に着けていた。
「う…受け取っておくよ。その…………ありがと…」
素っ気ない返事でも、態度がわかりやすいのが彼女の魅力だと俺は思う。
夜になっても、時々確かめるように髪飾りに触れる様子を見て、ああやっぱり女の子なんだなと今更ながら思った。
「あのさ***」
「ん?」
「オシャレなんかしなくても、俺は***の魅力をわかってるつもりなんだけど」
「……」
「聞こえてる?」
「べ、つに、リンクにそう思ってもらいたくてオシャレした訳じゃないから…」
「え?違うの?」
「違う…よ……?」
「…………ところでイヤリングでは無かったデザインの耳飾りって、どんなの欲しかったんだ?」
「……。」
「おーい」
おもむろに目を逸らした***を見逃さず聞き出すと絞り出すような声で***は言った。
「………り、リンクのみたいな…………」
「俺の?」
「リング状のが…欲しかったんだよ……シンプルだし私でも似合うかなーって、思って……その…………」
「……………………***って嘘付くの下手なんだな…」
***
普段はそうでもないのに、ところどころに女の子らしさを感じられる女の子も可愛くて好きです。
ハイリア人の耳は高いから、装飾にも幅がありそうで良いですね。
16.07.16
何のことかと思えばピアスのことを言ってるらしかった。
「リンクだけいつの間に」
「つってもこれは旅に出る前から着けてるやつだしな。っていうか今更だな、気付いてなかったのかよ」
「私だってちょっとはオシャレしたい」
ちょうど城下町に立ち寄ってるからと販売してそうな店に歩を進める***に合わせる。
「前にネックレスとかは引っかかりそうで危ないから着けないって、自分で言ってなかったか?」
「そうだよ、だって私達今旅してるんだよ?下手したら首絞まったりする可能性あるからと思って。でもリンクがピアスしてるの見て何か着けたくなったの。だいたい女の子の私を差し置いてオシャレしてるとか何様なのばーかばーか」
「勝手な心境の変化なのに何でこんなに言われなくちゃいけないんだ俺は」
「私も耳に着けるものが欲しい」
「金があればな」
「リンクの宿代浮かせれば何とかなる。どうせ獣になればそこら辺で眠れるでしょ」
「逆に環境に敏感になって安心して眠れねーよ」
適当に話していると店に着いた。城下町なだけあって村とは違った豪華で洗練された装飾品が並ぶ様を見て、さっきまでは淡々としていた***の様子も幾らか和らいで見えた。
「…そういえば私、ピアス穴開いてない。」
が、現状に気付いて思わず品を取る手を止めていた。
「イヤリングじゃダメなのか?」
「あーー………えと、ちょっと着けてみても?」
「はい!どうぞお試しくださいませ~!」
店員に許可を得てイヤリングで耳を挟む***。俺のピアスとはまた違う、美しい装飾が彼女の耳から垂らされている様は年相応の女性らしさを感じて、なるほどこういうのが良くて身に付けたいだなんて言い出したのかと妙に納得した。
しかし当の本人は満足そうでなかった。
「どうした?」
「………これ、耳たぶ挟まれるから、痛い」
「でも穴開けないんだったらイヤリングしか無いぞ」
「ん~~~……う~ん………どうしよ…」
うんうん唸ってどうしよう、どうしようと悩む***を尻目に耳飾り以外の装飾品を手に取る俺。しばらくすると「やっぱり、やめておく…」と小さな声が聞こえた。
「で、結局何も身に付けないんだな」
噴水の縁に腰掛けて休憩。変なところで律儀に謝罪をされた。
「その……ごめん、わざわざ時間とらせたのに」
「でも本当に買わなくて良かったのかよ」
「痛いのは嫌だし……探してたデザインのはイヤリングでは見つからなかったから…」
「ふーん………身に付けるの耳じゃなくてもいいんならコレ、やるけど」
ぽん、と髪留めを膝に乗せると***は目を丸くしてそれを見つめた。
「……え、コレまさか…盗んでないよね?」
「馬鹿、いくらなんでも盗まねーよ!その代わりしばらく宿は相部屋になるけど」
「は!?ま、待って、何で買ったの!?」
「耳飾りよりはそっちの方が髪に隠れなくて良いと思うんだよな、俺。気に入らないなら返品する?」
隣を歩いてても見えるし。そう思って買った髪留めを、***は返事をする間もなく身に着けていた。
「う…受け取っておくよ。その…………ありがと…」
素っ気ない返事でも、態度がわかりやすいのが彼女の魅力だと俺は思う。
夜になっても、時々確かめるように髪飾りに触れる様子を見て、ああやっぱり女の子なんだなと今更ながら思った。
「あのさ***」
「ん?」
「オシャレなんかしなくても、俺は***の魅力をわかってるつもりなんだけど」
「……」
「聞こえてる?」
「べ、つに、リンクにそう思ってもらいたくてオシャレした訳じゃないから…」
「え?違うの?」
「違う…よ……?」
「…………ところでイヤリングでは無かったデザインの耳飾りって、どんなの欲しかったんだ?」
「……。」
「おーい」
おもむろに目を逸らした***を見逃さず聞き出すと絞り出すような声で***は言った。
「………り、リンクのみたいな…………」
「俺の?」
「リング状のが…欲しかったんだよ……シンプルだし私でも似合うかなーって、思って……その…………」
「……………………***って嘘付くの下手なんだな…」
素直になればいいのに
(「嘘じゃないから!」と言うものの、本心はどうなんだか)(お揃い…お揃いかー)
***
普段はそうでもないのに、ところどころに女の子らしさを感じられる女の子も可愛くて好きです。
ハイリア人の耳は高いから、装飾にも幅がありそうで良いですね。
16.07.16
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