狐の嫁入り!
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「リンク、お待たせ。」
日が暮れる頃、教室へ入るとリンクは机に突っ伏していた。お昼に渡した袋が、彼の耳元に置かれている。
「寝てるの?もう帰ろ、」
「***!!」
「え!?」
近付いて声をかけた途端に、腹部に抱き付かれた。リンクの腕が強くて、少し痛い。だけどそれとは対照的に、頭を押し付けるリンクは顔を上げてくれず弱々しい。すがりついている。まさにそんな状態だった。
「リンク?どうしたの…。」
「***お願い、よしよしして、なでなでしてなでなで、ぎゅーってするから、ね、お願い、」
「これ以上ぎゅーってされたら辛いよ。」
落ち着かせるように、優しく頭を撫で下ろしてあげる。何度も何度も。
やがてリンクが落ち着いたのを見計らって、手を休めずに優しい声音で問いかけた。
「……どうしたの、何か嫌なことあった?」
「…ごめん。」
「何が?」
「吐いた。…吐いちゃった。」
おそらく、私が渡した食べ物のことを謝っているらしかった。
「いいよ、私こそ無理させちゃってごめんね。…でもそれだけじゃないんでしょ?」
あれを一つ食べただけで戻すとは考えにくい。気分が悪くなった原因は、きっと他にある。
あの子の後ろ姿が脳裏に浮かんだ。私が問うと、リンクはやっと顔を上げた。不安げな瞳で私を見つめる。
「…それとも私が選んだ味が駄目だった?」
「違うんだ、***のせいじゃない、」
「じゃあ何のせい?リンクのせいでも無いんでしょ…?」
「……………***、***は俺のこと好きだよね?」
「勿論。」
「俺も、俺も***大好き。」
私が答えると、ふにゃりと頬を綻ばせたリンクは、安心したのか再び私のお腹に頬を擦り寄せた。
「…そっか。ね、もう帰ろう?暗くなっちゃった。」
「うん。」
“大好き”と言ってくれたリンクに、私はちゃんと微笑み返せていただろうか。
学校を出て、リンクに繋がれた手をぎゅぅっと握り締められたから、“大丈夫だよ”って想いを込めて優しく握り返した。
してくれませんでした。
(質疑応答。)(言いたくないのなら、私は問わない。)
13.12.22
日が暮れる頃、教室へ入るとリンクは机に突っ伏していた。お昼に渡した袋が、彼の耳元に置かれている。
「寝てるの?もう帰ろ、」
「***!!」
「え!?」
近付いて声をかけた途端に、腹部に抱き付かれた。リンクの腕が強くて、少し痛い。だけどそれとは対照的に、頭を押し付けるリンクは顔を上げてくれず弱々しい。すがりついている。まさにそんな状態だった。
「リンク?どうしたの…。」
「***お願い、よしよしして、なでなでしてなでなで、ぎゅーってするから、ね、お願い、」
「これ以上ぎゅーってされたら辛いよ。」
落ち着かせるように、優しく頭を撫で下ろしてあげる。何度も何度も。
やがてリンクが落ち着いたのを見計らって、手を休めずに優しい声音で問いかけた。
「……どうしたの、何か嫌なことあった?」
「…ごめん。」
「何が?」
「吐いた。…吐いちゃった。」
おそらく、私が渡した食べ物のことを謝っているらしかった。
「いいよ、私こそ無理させちゃってごめんね。…でもそれだけじゃないんでしょ?」
あれを一つ食べただけで戻すとは考えにくい。気分が悪くなった原因は、きっと他にある。
あの子の後ろ姿が脳裏に浮かんだ。私が問うと、リンクはやっと顔を上げた。不安げな瞳で私を見つめる。
「…それとも私が選んだ味が駄目だった?」
「違うんだ、***のせいじゃない、」
「じゃあ何のせい?リンクのせいでも無いんでしょ…?」
「……………***、***は俺のこと好きだよね?」
「勿論。」
「俺も、俺も***大好き。」
私が答えると、ふにゃりと頬を綻ばせたリンクは、安心したのか再び私のお腹に頬を擦り寄せた。
「…そっか。ね、もう帰ろう?暗くなっちゃった。」
「うん。」
“大好き”と言ってくれたリンクに、私はちゃんと微笑み返せていただろうか。
学校を出て、リンクに繋がれた手をぎゅぅっと握り締められたから、“大丈夫だよ”って想いを込めて優しく握り返した。
してくれませんでした。
(質疑応答。)(言いたくないのなら、私は問わない。)
13.12.22