狐の嫁入り!
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午前の授業が終わると昼休みの時間になり、人が自由に教室を行き来する。席に座ったままの俺の傍に鞄を持った***が来た。
「リンク、今日のお昼は?」
「持って来てない。どうせ戻しちゃうから、いらない。」
「……お母さん、いつもお弁当食べてもらえないの悩んでるんだよ…。せめて学校に持って来てちょっとだけでも食べてよ。」
「俺が食べなくて結局無駄にするよりも、母さんに食べてもらえた方がずっと良いと思うんだけど。」
「………。」
良いんだ、俺には勿体無いから。その栄養が必要なのは俺じゃない。
それよりも必要なものは他にある。俯き黙ったままの***が愛しくて、抱き抱えたくなった。椅子を引いて机と自分との距離を離し、膝をぽんぽんと叩いて座ってほしいと無言で伝える。
「やだ……。」
そう言ってふるふると顔を左右に動かす***。拒絶、されちゃったな。ショックを受けていると、***は鞄の中からビニール袋を取り出し、それを俺の机に置いた。
「***~、お昼食べよう!」
「あっ、はーい!!……………あの、どうしても無理ならいいけど、少しくらい食べてね…。」
***が立ち去った途端に周りの音がうるさくなったように感じて、音楽プレーヤーを起動して騒音から耳を塞いだ。大人数の馬鹿みたいに騒ぐ声なんか耐えられない、これだから昼間は嫌いなんだ。目の前に置かれたビニール袋の中から、野菜ジュースを取り出して飲み始めた。一緒に入ってた栄養調整食品は、放課後に食べることにしよう。吐きそうになっても大丈夫だし。
触れることも出来ずに、***は友達のところへ行ってしまった。行っちゃった、***…行っちゃった……。
「寒い、」
もう随分と長い間、***の体温に触れていない気がした。帰ったら目一杯構ってもらおう。
求める体温は
(寝ている***の手をこっそり握っただけじゃ足りなかった。)(意志のある体温じゃなくちゃ、駄目だ。)
13.12.22
「リンク、今日のお昼は?」
「持って来てない。どうせ戻しちゃうから、いらない。」
「……お母さん、いつもお弁当食べてもらえないの悩んでるんだよ…。せめて学校に持って来てちょっとだけでも食べてよ。」
「俺が食べなくて結局無駄にするよりも、母さんに食べてもらえた方がずっと良いと思うんだけど。」
「………。」
良いんだ、俺には勿体無いから。その栄養が必要なのは俺じゃない。
それよりも必要なものは他にある。俯き黙ったままの***が愛しくて、抱き抱えたくなった。椅子を引いて机と自分との距離を離し、膝をぽんぽんと叩いて座ってほしいと無言で伝える。
「やだ……。」
そう言ってふるふると顔を左右に動かす***。拒絶、されちゃったな。ショックを受けていると、***は鞄の中からビニール袋を取り出し、それを俺の机に置いた。
「***~、お昼食べよう!」
「あっ、はーい!!……………あの、どうしても無理ならいいけど、少しくらい食べてね…。」
***が立ち去った途端に周りの音がうるさくなったように感じて、音楽プレーヤーを起動して騒音から耳を塞いだ。大人数の馬鹿みたいに騒ぐ声なんか耐えられない、これだから昼間は嫌いなんだ。目の前に置かれたビニール袋の中から、野菜ジュースを取り出して飲み始めた。一緒に入ってた栄養調整食品は、放課後に食べることにしよう。吐きそうになっても大丈夫だし。
触れることも出来ずに、***は友達のところへ行ってしまった。行っちゃった、***…行っちゃった……。
「寒い、」
もう随分と長い間、***の体温に触れていない気がした。帰ったら目一杯構ってもらおう。
求める体温は
(寝ている***の手をこっそり握っただけじゃ足りなかった。)(意志のある体温じゃなくちゃ、駄目だ。)
13.12.22