狐の嫁入り!
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じりじりと照り付ける日差しの下でグラウンドに水を撒く先生を眺めながら救護テントの椅子に座っていたら、リンクが入ってきた。
「***、お疲れ。」
「リンク!お疲れさま。怪我したの?」
「怪我はしてない、様子見に来ただけ。つっかれた………。」
「今は怪我人いないし、座っててもいいよ。」
ガタンとパイプ椅子に座った、リンクの汗のかきようといったらすごくて。タオル使いなよーなんてことも思ったけれど。
「男子バレー、残念だったね……もうちょっとで準決勝って聞いた時にもしかしていけるかな~って思ったんだけど、やっぱり3年生は最後だから本気だもんね…。」
「んーーー……。***の方の卓球は準優勝だってな。すげぇじゃん。」
「一緒のチームの子が頑張ってくれたからね……思ったよりも私が足引っ張ることなくて良かったよー、安心した……。」
「***頑張ったもんな。」
「そりゃあまあ、一生懸命頑張ってる子いるのに適当は失礼だし…。それに頑張ったのはリンクも同じでしょ?」
「俺は結果出なかったから意味ナシ。」
「評価の仕方が極端過ぎるよ…。」
空の方にずっと視線を向けててリンクの表情が読み取れない。これはちょっと気分が良くない方なのかな~と考えていたら、肘を擦りむいた生徒が入ってきた。
「すんません、手当お願いしまーす。」
「あ、はーい。水で流してきましたか?」
「はい。」
「それじゃあ…うーん、消毒しちゃいますか、」
本当は先生が手当しなければいけないけど、いつの間に席を外してたのか近くに見当たらない。擦り傷くらい私にだって出来るし、私が手当しちゃっていいかな。
消毒液とガーゼを手に取ったら、リンクがさっと私の腕を掴んだ。
「な、何?いくら私でも擦り傷の手当くらいちゃんと出来るよ?」
「そういう問題じゃないだろ、俺が先生呼んでくるから勝手なことしないで待ってろ。」
予想以上に威圧感のある言い方をされて怖気づいた私は、怪我をした生徒に利用名簿へ名前を記入してもらいながら大人しく待つことになった。何だか悲しい…私そんなに何も出来ないかなぁ……?
「あぁ、そういえば生徒は手当しちゃ駄目だったんすよね。血液からの病気の感染を防ぐとかで…滅多に無さそうな気もするんですけどね。」
「え?」
そうだ。だから駄目だったんだ。そんなことを以前説明された気がする、すっかり忘れてしまっていた。リンクでさえ知ってたのに……。自分の注意力の無さに後期での委員の仕事が出来るのかと不安になる。
それにしても、いつもは私が注意したり何かと面倒を見ているつもりだったから、リンクに助けられたような気分。
「リンク、ありがとう。」
先生を連れて来てくれたリンクに言った。もしかしたら、私が気付いていないうちに今までも沢山リンクに助けられてきてたのかもしれない。
私はまだまだ未熟者でした。
(いつの間に勘違いしていたんだろう、)(私が姉のつもりでいた。)
16.02.26
「***、お疲れ。」
「リンク!お疲れさま。怪我したの?」
「怪我はしてない、様子見に来ただけ。つっかれた………。」
「今は怪我人いないし、座っててもいいよ。」
ガタンとパイプ椅子に座った、リンクの汗のかきようといったらすごくて。タオル使いなよーなんてことも思ったけれど。
「男子バレー、残念だったね……もうちょっとで準決勝って聞いた時にもしかしていけるかな~って思ったんだけど、やっぱり3年生は最後だから本気だもんね…。」
「んーーー……。***の方の卓球は準優勝だってな。すげぇじゃん。」
「一緒のチームの子が頑張ってくれたからね……思ったよりも私が足引っ張ることなくて良かったよー、安心した……。」
「***頑張ったもんな。」
「そりゃあまあ、一生懸命頑張ってる子いるのに適当は失礼だし…。それに頑張ったのはリンクも同じでしょ?」
「俺は結果出なかったから意味ナシ。」
「評価の仕方が極端過ぎるよ…。」
空の方にずっと視線を向けててリンクの表情が読み取れない。これはちょっと気分が良くない方なのかな~と考えていたら、肘を擦りむいた生徒が入ってきた。
「すんません、手当お願いしまーす。」
「あ、はーい。水で流してきましたか?」
「はい。」
「それじゃあ…うーん、消毒しちゃいますか、」
本当は先生が手当しなければいけないけど、いつの間に席を外してたのか近くに見当たらない。擦り傷くらい私にだって出来るし、私が手当しちゃっていいかな。
消毒液とガーゼを手に取ったら、リンクがさっと私の腕を掴んだ。
「な、何?いくら私でも擦り傷の手当くらいちゃんと出来るよ?」
「そういう問題じゃないだろ、俺が先生呼んでくるから勝手なことしないで待ってろ。」
予想以上に威圧感のある言い方をされて怖気づいた私は、怪我をした生徒に利用名簿へ名前を記入してもらいながら大人しく待つことになった。何だか悲しい…私そんなに何も出来ないかなぁ……?
「あぁ、そういえば生徒は手当しちゃ駄目だったんすよね。血液からの病気の感染を防ぐとかで…滅多に無さそうな気もするんですけどね。」
「え?」
そうだ。だから駄目だったんだ。そんなことを以前説明された気がする、すっかり忘れてしまっていた。リンクでさえ知ってたのに……。自分の注意力の無さに後期での委員の仕事が出来るのかと不安になる。
それにしても、いつもは私が注意したり何かと面倒を見ているつもりだったから、リンクに助けられたような気分。
「リンク、ありがとう。」
先生を連れて来てくれたリンクに言った。もしかしたら、私が気付いていないうちに今までも沢山リンクに助けられてきてたのかもしれない。
私はまだまだ未熟者でした。
(いつの間に勘違いしていたんだろう、)(私が姉のつもりでいた。)
16.02.26