狐の嫁入り!
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一通り***の服を選び終わって、いざ買おうとした時には店内が混み合っていた。店員は接客で席を外しているし、仕方がないから大人しくソファーに座って待っていたら、***はうとうとと眠ってしまった。隣に座る俺の肩に頭が乗せられる。
「大変お待たせしました…!」
戻って来た店員が気を遣って小声で呼びかけたので、俺は***を起こしてしまわないようにそっと頭を離して会計を済ませた。
「ふふ、お目当だった物は買えましたか?以前ずーっと女性物の服をお一人で眺めてたから、プレゼントかなって思ってたんですけど、やっぱり想像通り可愛らしい彼女さんですね。ありがとうございました!」
「…どーも。」
見られてたのか。必要が無かったから否定しなかったけど、彼女じゃない。そんな目でこっち見んなよ。でもそうだな、可愛らしいは間違ってない。そう考えながら***を起こした。
「…あれ?買い終わったの?」
「おう。」
「いくらした?」
「秘密。」
「え~どうして、教えてよ!」
楽しい。久しぶりにそう思った。“私も持つから”と言ってぐいぐい荷物を引っ張られるのを拒否していると“手繋ごうかな~って思ったのに…”と言う小さな声が聞こえた。
「ん。半分持って。」
すかさず頼むとクスクス笑いながら受け取って、俺から遠い方の肩に学生鞄・手には買い物袋を持ち、近い方の手を繋いだ。***からそんなことを言えば俺が断る筈無いのだ、ということを完全に悟られていた。
「肩凝りそう…!やっぱり繋ぐのやめない?」
「やだ。そしたら揉んでやるよ。」
もっと暑くなってきたら、しばらくは手を繋がせてくれないんだろうな。今のうちに堪能しておこうと、やや汗ばんだ手を愛おしく思いながら握り締めた。
「こうしてると初めておつかい頼まれた時のこと思い出すね~。はぐれないようにちゃんと手を繋ぐのよ!って、お母さん言ってたから、」
「お釣りで何でも買っていい、って言うから。ゲーセン行きたいって言ったな~俺。」
「お菓子かと思ってたらゲーセンなんだもん、リンクってば!!」
「じゃんけんで正々堂々決めたろ?」
「いやぁ、でもさ…お釣りを全部クレーンゲームに使って、手に入ったの一個だけだったよね…?今考えたら全部使わなくても良かったんじゃない?」
お釣り全部使って手に入れたそのたったの一個が、今も***が大事にしてるぬいぐるみじゃん。***があれ可愛いって言うから意地で取ったのに、そう言われるとは心外だ。まあ、多分俺の分が無かったから不服なんだろうけども。
「じゃあ今から行く?ゲーセン。」
「え、やめときなよ全部使っちゃうよ。」
「今の俺はもうあの頃の俺じゃねーから。あの頃は背が小さくて上手く狙いを定められなかっただけで、今度こそ2個以上ゲットするから。」
「今も小さい方だよね…。」
「あ゛?」
「ごっごごごめんごめん何でもないよ、何も言ってない!」
結局どうなったかと言うと、お釣りはきちんと母さんに返した。クレーンゲームの結果は、俺と***の携帯に付いてる色違いのストラップだ。
家に帰ると父さんと母さんは楽しみにしていたらしく、***は本日二度目の着せ替え人形のように服を取っ替え引っ替えして着替えさせられていた。着せ替え人形と言うと良い服を見て満足しているように聞こえるだろうが、寧ろいろんな服を着た***自身を見て二人共満足していた。これがただの人形やよその子だったら、こんなに嬉しそうに見ていないだろう。
「も……もういい…?」
「え~、***もうちょっと!もうちょっとだけ!!」
「もういいだろ、***も疲れてるみたいだし後は1日ずつの楽しみにするよ。お父さん腹減ってきたな~」
「んん、仕方ないわねぇ…」
やっと解放された***があのネグリジェに着替えて、疲れた表情をして俺の隣に座った。それだけじゃまだ冷えるだろうに、と思って俺の上着を着せる。
「つかれた……」
「お疲れ。今日はごめんな、連れ回して。」
「んーん、それは平気。楽しかったし…。ねぇ本当にリンクの分はそれだけでいいの?」
“私の分ばっかり、全然吊り合わないよ”と言ってストラップを見つめる。またそれか。お釣りも残ったし俺の分も取れたのに。
「充分。……やっぱりそれ似合うな、***に。可愛い。***かわいい。…かわいい~~~」
「そ、そんなに何度も言わなくていいよ……」
「何度でも言うぐらい頭が混乱してる。なぁなぁ、気に入った?」
「混乱してるからわからないんだろうけど、私じゃなくて、このパジャマが可愛いんだよ。うん、その…リンクが選んでくれたから。大事にするね! …わっ、」
「うれしい~~~~」
裾を握ってはにかむ***を、俺はニヤつきながらぎゅーっと抱き締めた。今日1日だけで目一杯家族に可愛がられて、照れながらもその愛情を一心に受け止める***の可愛さときたら!!
うちのお姫さま
(“見て!リンクがとってくれたの。ずーっと大事にする!!”と言って、ぬいぐるみを抱き締めていたあの頃を思い出す。)(昔と変わらず、本当に可愛らしいんだ、***は。)
***
私の初めてのおつかいは、記憶違いでなければ近所の自動販売機の煙草でした(夢が無い)。
やっとこさリンクのターン!!本当にあらかじめ着せる服を選んでいました。お部屋のぬいぐるみはリンクがあげた物だという話と、とても可愛がられる***ちゃんを書きたかったんです…。
15.3.24
「大変お待たせしました…!」
戻って来た店員が気を遣って小声で呼びかけたので、俺は***を起こしてしまわないようにそっと頭を離して会計を済ませた。
「ふふ、お目当だった物は買えましたか?以前ずーっと女性物の服をお一人で眺めてたから、プレゼントかなって思ってたんですけど、やっぱり想像通り可愛らしい彼女さんですね。ありがとうございました!」
「…どーも。」
見られてたのか。必要が無かったから否定しなかったけど、彼女じゃない。そんな目でこっち見んなよ。でもそうだな、可愛らしいは間違ってない。そう考えながら***を起こした。
「…あれ?買い終わったの?」
「おう。」
「いくらした?」
「秘密。」
「え~どうして、教えてよ!」
楽しい。久しぶりにそう思った。“私も持つから”と言ってぐいぐい荷物を引っ張られるのを拒否していると“手繋ごうかな~って思ったのに…”と言う小さな声が聞こえた。
「ん。半分持って。」
すかさず頼むとクスクス笑いながら受け取って、俺から遠い方の肩に学生鞄・手には買い物袋を持ち、近い方の手を繋いだ。***からそんなことを言えば俺が断る筈無いのだ、ということを完全に悟られていた。
「肩凝りそう…!やっぱり繋ぐのやめない?」
「やだ。そしたら揉んでやるよ。」
もっと暑くなってきたら、しばらくは手を繋がせてくれないんだろうな。今のうちに堪能しておこうと、やや汗ばんだ手を愛おしく思いながら握り締めた。
「こうしてると初めておつかい頼まれた時のこと思い出すね~。はぐれないようにちゃんと手を繋ぐのよ!って、お母さん言ってたから、」
「お釣りで何でも買っていい、って言うから。ゲーセン行きたいって言ったな~俺。」
「お菓子かと思ってたらゲーセンなんだもん、リンクってば!!」
「じゃんけんで正々堂々決めたろ?」
「いやぁ、でもさ…お釣りを全部クレーンゲームに使って、手に入ったの一個だけだったよね…?今考えたら全部使わなくても良かったんじゃない?」
お釣り全部使って手に入れたそのたったの一個が、今も***が大事にしてるぬいぐるみじゃん。***があれ可愛いって言うから意地で取ったのに、そう言われるとは心外だ。まあ、多分俺の分が無かったから不服なんだろうけども。
「じゃあ今から行く?ゲーセン。」
「え、やめときなよ全部使っちゃうよ。」
「今の俺はもうあの頃の俺じゃねーから。あの頃は背が小さくて上手く狙いを定められなかっただけで、今度こそ2個以上ゲットするから。」
「今も小さい方だよね…。」
「あ゛?」
「ごっごごごめんごめん何でもないよ、何も言ってない!」
結局どうなったかと言うと、お釣りはきちんと母さんに返した。クレーンゲームの結果は、俺と***の携帯に付いてる色違いのストラップだ。
家に帰ると父さんと母さんは楽しみにしていたらしく、***は本日二度目の着せ替え人形のように服を取っ替え引っ替えして着替えさせられていた。着せ替え人形と言うと良い服を見て満足しているように聞こえるだろうが、寧ろいろんな服を着た***自身を見て二人共満足していた。これがただの人形やよその子だったら、こんなに嬉しそうに見ていないだろう。
「も……もういい…?」
「え~、***もうちょっと!もうちょっとだけ!!」
「もういいだろ、***も疲れてるみたいだし後は1日ずつの楽しみにするよ。お父さん腹減ってきたな~」
「んん、仕方ないわねぇ…」
やっと解放された***があのネグリジェに着替えて、疲れた表情をして俺の隣に座った。それだけじゃまだ冷えるだろうに、と思って俺の上着を着せる。
「つかれた……」
「お疲れ。今日はごめんな、連れ回して。」
「んーん、それは平気。楽しかったし…。ねぇ本当にリンクの分はそれだけでいいの?」
“私の分ばっかり、全然吊り合わないよ”と言ってストラップを見つめる。またそれか。お釣りも残ったし俺の分も取れたのに。
「充分。……やっぱりそれ似合うな、***に。可愛い。***かわいい。…かわいい~~~」
「そ、そんなに何度も言わなくていいよ……」
「何度でも言うぐらい頭が混乱してる。なぁなぁ、気に入った?」
「混乱してるからわからないんだろうけど、私じゃなくて、このパジャマが可愛いんだよ。うん、その…リンクが選んでくれたから。大事にするね! …わっ、」
「うれしい~~~~」
裾を握ってはにかむ***を、俺はニヤつきながらぎゅーっと抱き締めた。今日1日だけで目一杯家族に可愛がられて、照れながらもその愛情を一心に受け止める***の可愛さときたら!!
うちのお姫さま
(“見て!リンクがとってくれたの。ずーっと大事にする!!”と言って、ぬいぐるみを抱き締めていたあの頃を思い出す。)(昔と変わらず、本当に可愛らしいんだ、***は。)
***
私の初めてのおつかいは、記憶違いでなければ近所の自動販売機の煙草でした(夢が無い)。
やっとこさリンクのターン!!本当にあらかじめ着せる服を選んでいました。お部屋のぬいぐるみはリンクがあげた物だという話と、とても可愛がられる***ちゃんを書きたかったんです…。
15.3.24