狐の嫁入り!
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「いらっしゃいませ~!」
デパートの一角にある洋服屋に入ると笑顔で女性店員に迎えられる。そういえば、休日に友達とだったりお母さんと一緒に来ることはあったけど、リンクと一緒だなんて小さい頃以来だなぁ。他のお客さんがオシャレな私服のお姉さんばかりで、制服の自分達が目立つ気がして少し恥ずかしい。
「ちょうど夏物出てるね、」
「ん。」
手を引かれて歩き出す。何だか今日のリンク、珍しく積極的と言うかやる気があると言うか……あんまりこういう場所慣れてないから、早く済ませたいのかな?もたもたしないで早く選んじゃおう…。
「あっ!でも私、今日そんなにお金持って来てないから買えないよ…?」
「大丈夫。母さんに話したら、好きなの買っておいでってお金預かったから。」
「いくらぐらい?」
「2万円。」
「にま…っ!?」
思わず大きな声を出しそうになって、口元を押さえる。え、私安いのを2か3着くらいしか買うつもり無かったのに。うちの家庭はこういうのに惜しみないところがあるから心配になる。
「そんなに使わないよ…!」
「せっかくだから使えば?」
「私一人だけにそんなに必要ないって絶対……じゃあリンクの分も買お、ね?」
「これ着てみて。これも。」
「え、ちょっリンクが選ぶの?」
私の提案は聞かず、既に決めていたかのような早さで洋服を選んで渡してくる。すごいなぁ私なんてすごく悩んじゃうのに…。
「こんな感じだけど…。どう、なんだろ……?」
「…買おう。」
「は、早いよ!感想を聞いてるの、私は!」
試着してリンクに聞くと、携帯で写真を撮って見せてくれたものの自分では似合ってるのかどうかよくわからない。変じゃなければ、好きなの選んじゃえばいいかな…。
「こういうのも素敵。ロングも良いけど、このスカートと組み合わせたら可愛いと思わない?今持ってる服にも合わせやすいし。」
「うん。***が好きなら、」
「あと、このショートパンツとか」
「だめ。」
「今私が好きならって言ったのに!」
「短過ぎる。露出度高いのはだめ。」
ちょっと気になったショートパンツは、リンクの手によって服の山に戻されてしまった。
「夏服なんだから当たり前でしょ、こんなの普通だよ~…。」
「室内だと冷房きいてて体冷やすだろ。」
「外に出た時は暑いもの。」
「………出かけ先でも冷房きいてるとこ多いんだから。そうだ、こっち来て。」
食い下がるもリンクは許してくれなくて。次に連れて行かれたコーナーは随分と可愛らしい雰囲気だった。
「…?何これ?」
「ネグリジェっていう、パジャマのワンピース版みたいな。今までのパジャマ、使い古してよれよれになってきただろ。新しいの買っちゃえよ。」
「へ~……でも、私にはちょっと可愛過ぎない?」
「試しに着てみろって。」
推されてまた試着室に入る。私が手にした地味なデザインの方はリンクに奪われて、白いレースがあしらわれたフリフリの可愛い方を渡された。
「…お姫さまが着る服みたい…。」
こういうの、七五三で着たドレス以来だからすごくドキドキする。でもやっぱり、私には似合わないんじゃないかな…。
「ねぇ…やっぱりこれ………変じゃない…?」
そろそろとカーテンを開けると、一瞬だけ見たリンクが咄嗟に後ろを向いて口元を押さえた。しかも心なしか笑ってる気がする。
「そ、そんなにおかしいの…!?酷いよリンクが勧めた癖に!もういいよ普通のパジャマ買うから!!」
「ち、がっ、***お願い、それにしよう?な?」
「馬鹿にしてるでしょ…っ!」
「してないよ、***本当はそういうの好きだもんな。…可愛い。」
「…ぅ……」
「欲しいだろ?」
「ほ…本当は、欲しい………。」
「だと思った。決まりな。」
カーテンを閉めて鏡を見ると、怒りと恥ずかしさで興奮したために顔が真っ赤になっていた。
「……リンクが選んでばっかり…。」
寄りかかった壁がどん、と悲鳴をあげた。ちょっと疲れちゃったな。ふぅと一息吐いて、制服に手をかけた。
返してください。
(私の主導権)(でもこのままでも良いような気がするとか、)(まだ早い時刻を示す時計を見て思っちゃったり…)
14.09.11
デパートの一角にある洋服屋に入ると笑顔で女性店員に迎えられる。そういえば、休日に友達とだったりお母さんと一緒に来ることはあったけど、リンクと一緒だなんて小さい頃以来だなぁ。他のお客さんがオシャレな私服のお姉さんばかりで、制服の自分達が目立つ気がして少し恥ずかしい。
「ちょうど夏物出てるね、」
「ん。」
手を引かれて歩き出す。何だか今日のリンク、珍しく積極的と言うかやる気があると言うか……あんまりこういう場所慣れてないから、早く済ませたいのかな?もたもたしないで早く選んじゃおう…。
「あっ!でも私、今日そんなにお金持って来てないから買えないよ…?」
「大丈夫。母さんに話したら、好きなの買っておいでってお金預かったから。」
「いくらぐらい?」
「2万円。」
「にま…っ!?」
思わず大きな声を出しそうになって、口元を押さえる。え、私安いのを2か3着くらいしか買うつもり無かったのに。うちの家庭はこういうのに惜しみないところがあるから心配になる。
「そんなに使わないよ…!」
「せっかくだから使えば?」
「私一人だけにそんなに必要ないって絶対……じゃあリンクの分も買お、ね?」
「これ着てみて。これも。」
「え、ちょっリンクが選ぶの?」
私の提案は聞かず、既に決めていたかのような早さで洋服を選んで渡してくる。すごいなぁ私なんてすごく悩んじゃうのに…。
「こんな感じだけど…。どう、なんだろ……?」
「…買おう。」
「は、早いよ!感想を聞いてるの、私は!」
試着してリンクに聞くと、携帯で写真を撮って見せてくれたものの自分では似合ってるのかどうかよくわからない。変じゃなければ、好きなの選んじゃえばいいかな…。
「こういうのも素敵。ロングも良いけど、このスカートと組み合わせたら可愛いと思わない?今持ってる服にも合わせやすいし。」
「うん。***が好きなら、」
「あと、このショートパンツとか」
「だめ。」
「今私が好きならって言ったのに!」
「短過ぎる。露出度高いのはだめ。」
ちょっと気になったショートパンツは、リンクの手によって服の山に戻されてしまった。
「夏服なんだから当たり前でしょ、こんなの普通だよ~…。」
「室内だと冷房きいてて体冷やすだろ。」
「外に出た時は暑いもの。」
「………出かけ先でも冷房きいてるとこ多いんだから。そうだ、こっち来て。」
食い下がるもリンクは許してくれなくて。次に連れて行かれたコーナーは随分と可愛らしい雰囲気だった。
「…?何これ?」
「ネグリジェっていう、パジャマのワンピース版みたいな。今までのパジャマ、使い古してよれよれになってきただろ。新しいの買っちゃえよ。」
「へ~……でも、私にはちょっと可愛過ぎない?」
「試しに着てみろって。」
推されてまた試着室に入る。私が手にした地味なデザインの方はリンクに奪われて、白いレースがあしらわれたフリフリの可愛い方を渡された。
「…お姫さまが着る服みたい…。」
こういうの、七五三で着たドレス以来だからすごくドキドキする。でもやっぱり、私には似合わないんじゃないかな…。
「ねぇ…やっぱりこれ………変じゃない…?」
そろそろとカーテンを開けると、一瞬だけ見たリンクが咄嗟に後ろを向いて口元を押さえた。しかも心なしか笑ってる気がする。
「そ、そんなにおかしいの…!?酷いよリンクが勧めた癖に!もういいよ普通のパジャマ買うから!!」
「ち、がっ、***お願い、それにしよう?な?」
「馬鹿にしてるでしょ…っ!」
「してないよ、***本当はそういうの好きだもんな。…可愛い。」
「…ぅ……」
「欲しいだろ?」
「ほ…本当は、欲しい………。」
「だと思った。決まりな。」
カーテンを閉めて鏡を見ると、怒りと恥ずかしさで興奮したために顔が真っ赤になっていた。
「……リンクが選んでばっかり…。」
寄りかかった壁がどん、と悲鳴をあげた。ちょっと疲れちゃったな。ふぅと一息吐いて、制服に手をかけた。
返してください。
(私の主導権)(でもこのままでも良いような気がするとか、)(まだ早い時刻を示す時計を見て思っちゃったり…)
14.09.11