狐の嫁入り!
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ゆっくり湯船にも浸かり、温まった体をパジャマに包み髪を乾かす。粗方水気も飛んだ頃にドライヤーの電源を切って終わり。濡れたタオルを籠に入れて洗面所を出る。一番清潔なこの時は気持ちも良い、このままぐっすり眠りたい。そう思いながら自室へ向かうと、明かりが漏れているのが見えた。お母さんが洗濯物をしまうのに入っているのかな。
「─いぬもかわいい。」
ドアの前に立つと、中から聞こえてきたのはリンクの声。はて、お母さんに用事があって私の部屋に入ったまま、流れで動物の話にでもなったのだろうか。単純にそう予想してドアを開ける。
「何の話してるのー……………え?」
「あら***、丁度良かった!今リンクにも見てもらってるんだけどね、お母さん***の下着を買って来たの。とっても可愛い動物の柄が沢山あるから選べなくって~」
「うん………え?え、何で…」
楽しそうに話すお母さんの後ろにあるベッドの上には買って来たという下着が数着。と、座ってるリンク。
「何でリンクに見せるの!?」
「え?***だって洗濯物込む時や畳む時にリンクの下着見るでしょう?」
「いやそれとこれとは別でしょ!!だからってわざわざ見せなくたって…!」
「わざわざ見せた訳じゃないわよ~。丁度並べてた時に、間違えてリンクの所にしまっちゃったお父さんの靴下を持って来てくれたから、流れで。」
「ぅうぅぅぁぁぁぁぁぁ…!!何で間違えてるのよお母さんの馬鹿ぁぁぁ!」
素晴らしく自然な流れに私は膝から崩れ落ちた。お母さん……………うん………お母さんの“実子を贔屓しない、義子も平等に扱う”って考えは私もよくわかってるつもりだよ…。でもこれはちょっと…年頃の娘の気持ちも考えてほしかったな……。
というかリンクも少しは躊躇してよ!ふてくされながら私もベッドに座る。
「***ほら。りすもかわいいよ。」
「う、う~ん………。お母さん、逆によくこんなアニマル柄のデザインを見つけられるね…あんまり無いと思うけど………。」
さも自分も同性ですというような態度で勧めてくるリンクに、若干引いてしまうのは私がおかしいんだろうか。子供っぽい柄に苦笑を零していると、他の物に重なっていた下着に目が留まる。気付いたリンクがそれを取り出した。
「これ一番良いと思う。猫かわいい。」
「あ、ほんとだ可愛い……。」
それだけはただのアニマル柄と言うより、猫をモチーフにしたデザインでオシャレな物だった。
「お母さんってたまに凄く良いの見つけるよね……。」
「でしょー!お母さんすごいでしょ!!あ、気に入らない物は返品して来るから、そのまま袋に戻してね。」
「は~い。……でも折角買って来たんだったら…ってリンク!ちょっと!」
お母さんが部屋から出て行き、私が目を離している隙に、鋏で下着からタグを切り取っているリンクに驚いて声を上げた。
「あ?」
「あ?じゃないよ!!私まだ着るって言ってないのに…!」
「は、着ないの?着ろよ。」
「えぇぇぇ命令!?」
「これ可愛いじゃん。着てるとこ見たいし。」
「うん可愛いけど……着るけど…。あと何さらっと変態紛いな発言してるの、見せないよ。」
「………わかったよ、じゃあ代わりに、今日一緒に寝よ。」
さらりと他のお願いを提案され、放課後のことを思い出したのもあってか一瞬許してしまいそうになった。駄目駄目、甘やかしてばっかりじゃ良くない。私はもう休みたいの。
「え~……どっちも嫌、かな。疲れたからもう寝たいんだもん。」
「…やぁーだぁ~~~~~~。どっちか選べよぉぉぉ」
「わぁぁぁぁぁぁ!!わかったから!一緒に寝るから!!そんな汗べったりなままベッド転がらないで!もう早くお風呂入って来ちゃいなよ!」
「お風呂めんどい 入りたくない。」
筋トレをするのがリンクの日課であることを私は知っている。現に今リンクは汗臭い。折角お風呂に入って清潔な気分だったのに、駄々をこねる位で布団に汗を付けられるなんてたまったものじゃない。
それなのに、あろうことかリンクはお風呂にさえ入りたくないという我が儘っぷり。流石にそれは許せない。
「………一緒に寝るの待っててあげようと思ったのに。私、汗かいたまんまの人と寝たくないし。だったらお母さんと一緒に寝ちゃうから!」
「シャワー浴びてくる。」
「ぇぇぇ切り替わり早っ…!?いいよ急がなくて、ちゃんとお風呂入っておいでよ…。」
ベッドから降りてすたすたと歩き出したリンクのテンポについていけず、力が抜ける。
「………ちゃんと寝ないで待っててくれよ。」
「わかったわかった、待ってるよ!も~……。」
不安気に入り口から覗きながら、言い残された言葉に笑みが零れる。相変わらず子供みたいだなぁ。
残された下着を片付けようと手に取ると、既にタグが切り離されていた。全ての下着から。
「え、全部着ろってことなの。」
主導権は横取りされました!
(どうにもリンクはこういうことが上手い。)(…私、もしかして手の平で転がされてない…?)
14.2.26
「─いぬもかわいい。」
ドアの前に立つと、中から聞こえてきたのはリンクの声。はて、お母さんに用事があって私の部屋に入ったまま、流れで動物の話にでもなったのだろうか。単純にそう予想してドアを開ける。
「何の話してるのー……………え?」
「あら***、丁度良かった!今リンクにも見てもらってるんだけどね、お母さん***の下着を買って来たの。とっても可愛い動物の柄が沢山あるから選べなくって~」
「うん………え?え、何で…」
楽しそうに話すお母さんの後ろにあるベッドの上には買って来たという下着が数着。と、座ってるリンク。
「何でリンクに見せるの!?」
「え?***だって洗濯物込む時や畳む時にリンクの下着見るでしょう?」
「いやそれとこれとは別でしょ!!だからってわざわざ見せなくたって…!」
「わざわざ見せた訳じゃないわよ~。丁度並べてた時に、間違えてリンクの所にしまっちゃったお父さんの靴下を持って来てくれたから、流れで。」
「ぅうぅぅぁぁぁぁぁぁ…!!何で間違えてるのよお母さんの馬鹿ぁぁぁ!」
素晴らしく自然な流れに私は膝から崩れ落ちた。お母さん……………うん………お母さんの“実子を贔屓しない、義子も平等に扱う”って考えは私もよくわかってるつもりだよ…。でもこれはちょっと…年頃の娘の気持ちも考えてほしかったな……。
というかリンクも少しは躊躇してよ!ふてくされながら私もベッドに座る。
「***ほら。りすもかわいいよ。」
「う、う~ん………。お母さん、逆によくこんなアニマル柄のデザインを見つけられるね…あんまり無いと思うけど………。」
さも自分も同性ですというような態度で勧めてくるリンクに、若干引いてしまうのは私がおかしいんだろうか。子供っぽい柄に苦笑を零していると、他の物に重なっていた下着に目が留まる。気付いたリンクがそれを取り出した。
「これ一番良いと思う。猫かわいい。」
「あ、ほんとだ可愛い……。」
それだけはただのアニマル柄と言うより、猫をモチーフにしたデザインでオシャレな物だった。
「お母さんってたまに凄く良いの見つけるよね……。」
「でしょー!お母さんすごいでしょ!!あ、気に入らない物は返品して来るから、そのまま袋に戻してね。」
「は~い。……でも折角買って来たんだったら…ってリンク!ちょっと!」
お母さんが部屋から出て行き、私が目を離している隙に、鋏で下着からタグを切り取っているリンクに驚いて声を上げた。
「あ?」
「あ?じゃないよ!!私まだ着るって言ってないのに…!」
「は、着ないの?着ろよ。」
「えぇぇぇ命令!?」
「これ可愛いじゃん。着てるとこ見たいし。」
「うん可愛いけど……着るけど…。あと何さらっと変態紛いな発言してるの、見せないよ。」
「………わかったよ、じゃあ代わりに、今日一緒に寝よ。」
さらりと他のお願いを提案され、放課後のことを思い出したのもあってか一瞬許してしまいそうになった。駄目駄目、甘やかしてばっかりじゃ良くない。私はもう休みたいの。
「え~……どっちも嫌、かな。疲れたからもう寝たいんだもん。」
「…やぁーだぁ~~~~~~。どっちか選べよぉぉぉ」
「わぁぁぁぁぁぁ!!わかったから!一緒に寝るから!!そんな汗べったりなままベッド転がらないで!もう早くお風呂入って来ちゃいなよ!」
「お風呂めんどい 入りたくない。」
筋トレをするのがリンクの日課であることを私は知っている。現に今リンクは汗臭い。折角お風呂に入って清潔な気分だったのに、駄々をこねる位で布団に汗を付けられるなんてたまったものじゃない。
それなのに、あろうことかリンクはお風呂にさえ入りたくないという我が儘っぷり。流石にそれは許せない。
「………一緒に寝るの待っててあげようと思ったのに。私、汗かいたまんまの人と寝たくないし。だったらお母さんと一緒に寝ちゃうから!」
「シャワー浴びてくる。」
「ぇぇぇ切り替わり早っ…!?いいよ急がなくて、ちゃんとお風呂入っておいでよ…。」
ベッドから降りてすたすたと歩き出したリンクのテンポについていけず、力が抜ける。
「………ちゃんと寝ないで待っててくれよ。」
「わかったわかった、待ってるよ!も~……。」
不安気に入り口から覗きながら、言い残された言葉に笑みが零れる。相変わらず子供みたいだなぁ。
残された下着を片付けようと手に取ると、既にタグが切り離されていた。全ての下着から。
「え、全部着ろってことなの。」
主導権は横取りされました!
(どうにもリンクはこういうことが上手い。)(…私、もしかして手の平で転がされてない…?)
14.2.26